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2017年2月14日 (火)

籾井会長退陣と当会の活動を振り返って

籾井会長退陣と視聴者コミュニティの活動
                        2017年2月14日
              NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ・運営委員会
 昨年12月6日、NHK経営委員会は、17年1月24日で任期が切れる籾井勝人氏の会長再任を行わず、(常勤)経営委員で、監査委員の元三菱商事副社長・上田良一氏を新会長に選出しました。この3年間は前代未聞の政権追随的かつ粗暴な会長とそれを許す経営委員会との闘いの日々でした。

1. 籾井会長の3年

 3年前の14年1月25日、とんでもない人物をNHKが会長に迎えてしまったことが早くも就任記者会見で露呈しました。いわく、「私の任務はボルトやナットを締め直すこと」、「領土問題については、明確に日本の立場を主張するのは当然のこと。政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない。」、「靖国神社の参拝と合祀については、総理が信念でいかれたということで、それはそれでよろしい。いいの悪いのという立場にない」、「慰安婦を巡る問題については、どこの国にもあったこと。ヨーロッパはどこでもあった。従軍慰安婦はそのときの現実としてあったこと。韓国は日本だけが強制連行をしたみたいなことを言うからややこしい」、「秘密法については。世間が心配していることが政府の目的であれば大変だが、そういうことはないだろう。秘密法は政府が必要と説明しているので、様子を見るしかない」などなど。およそ日本の有力なジャーナリズム、それも「公共放送」のトップにふさわしくない数々の放送法違反の暴言を吐いたのです。このような暴君にこのままNHKの運営を託すわけにはいかない、と全国からNHKに多数の抗議が寄せられ、新会長の即時辞任の要求の声が澎湃として上がりました。当会も2014年5月1日から半年間の籾井会長の辞任を求めて「受信料凍結運動」を呼びかけ世論を喚起しました(「受信料凍結運動とその解除」については16年12月26日付運営委員会声明「籾井会長退任後の当会の運動の進め方」を参照下さい)。

 「暴君」への懸念は直ちに現実のものとなりました。籾井氏は、就任するや10人の理事全員に「日付なし」の辞表を提出させました。その後は自分の気に染まない理事に「辞任要求」を迫り拒否されるという「事件」を繰り返しました。それは国会でも批判され、ようやく3ヶ月後に「返却」されました。
 籾井氏はその後も、国会で幾度にもわたって参考人として呼ばれ、そのたびに問題発言を繰り返しました。それによって、NHK予算は3年続けて「全会一致の承認」がなされず、参議院総務委員会では、そのたびに会長選出の方法の改善や透明性確保などをNHKに要求した「附帯決議」がされてきました。経営委員会も3回にわたり籾井会長の言動に「注意」を与えました。
 モラル的にも、15年1月に、NHKにチャーターさせたハイヤーを使用してゴルフ場を往復した「事件」は特筆すべきものです。経営委員会・監査委員会からの「注意」を受けて約5万円のハイヤー代を2ヶ月後にNHKに「返還」したと報じられました。私たちは上記「暴言」と合わせてこの問題でも「会長辞任」・「会長解任」の要求を行いました。しかし籾井会長と経営委員会は、ことごとく私たちの要求を退け、籾井氏は会長職への居座りを続け、「任期満了」を迎えました。

2. 籾井会長の再任を許さず、その選任に推薦・公募制の採用を求める全国的運動の展開

 籾井会長が居座る中、会長任期残り1年を切った昨年3月、当会が呼びかけて全国の「NHK問題」に取り組む諸団体による「NHK会長・経営委員選出に視聴者の声を!」の相談会が大阪でもたれ、それを受けて4月東京で2回目が開かれました。大阪では11団体23人、東京では13団体20人の参加でした。そこでの議論の結果、
①経営委員会の理解・ 認識を広げよう、
②会長選出の公開性を実現しよう、
③籾井会長再選は最低限許さない意思統一を、
④会長選出に関する申し入れを経営委員会に行う(文案は放送を語る会)、
⑤経営委員の選出に関する申し入れも行う(文案は視聴者コミュニティ)
⑥全国に「会長を推薦する運動」を呼びかけることについて「NHK問題全国連絡ML(メーリングリスト)」参加団体の意見を聞く、などが確認されました。

 ④に関しては5月に経営委員会あてに27団体の連名で「次期会長の選任にあたって、真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます」との要望書を提出し、6月末に経営委員長が新しく石原進氏に交代したためあらためて再度同文の要望書を提出しました。経営委員会が7月26日に「指名部会」を発足させ、月1回のペースで「会長選任」活動を始めたのに対応して、上記申し入れの趣旨を広く視聴者・市民に広げるべく、(⑥に関して)8月11日を期して「次期会長の選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求めます」の署名運動を全国に呼びかけました。合わせて「ネット署名」の窓口も設けました。そして同時に、日弁連や日本ペンクラブなどの職能団体、学術会議やジャーナリズムなどの学術組織など、ジャーナリズムに対して真摯に向き合う候補を推薦してもらえると期待される有力全国組織に向けて、経営委員会に対して「公共放送のトップにふさわしい会長が選任されるよう、皆様方に会長候補を推薦」していただくよう要請する訴えを発信しました。
⑤に関しては、10月5日付で衆参両院の各総務委員会・委員全員にあてて要望書「12月に任期満了を迎えるNHK経営委員(3人)の後任委員選任に際しての要望―石原進・長谷川三千子両委員の再任には絶対反対―」を送付しましたが、結果的には2人とも再任されてしまいました。

 経営委員会「指名部会」は、私たちの要望である「推薦・公募制」の導入を無視し、討論さえしませんでしたが、籾井会長の再任については私たちの運動が実り、「拒否」が実現しました。
 任期の最終盤、籾井氏は「会長再任」を果たすべく、「視聴者への受信料1ヶ月あたり50円の還元」の人気取り・アドバルーンを上げたり、「解散」をすでに決めていた人気グループ・スマップの紅白歌合戦での「最終公演」を実現するよう現場に命じたりと最後まで醜い画策をしました。しかし経営委員会は11月22日の委員会で「『50円の還元』は時期尚早」としてその提案を否決し、12月6日の(経営委員会)指名部会では会長候補に残す要件とされていた「過半数(7人)の賛成」が得られず早々と「選外」となりました。そして唯一「候補として残った」上田良一氏について「全員一致」で会長として選任しました。結局のところ、私たちの要求していた、「籾井会長の罷免」は最後の瞬間に辛うじて「不信任」の形で実現することとなったわけです。それにしても放送法「第55条・非行があると認めるときは、これを罷免することができる」を発動せず、自ら規定する「会長などの服務準則」の「第2条・放送が公正,不偏不党な立場に立って」や「第5条・会長,副会長および理事は,日本放送協会の名誉や信用を損なうような行為をしてはならない。」を無視して、視聴者の「籾井会長の罷免」要求に背を向け続けてきた経営委員会の「無責任な3年間」は弾劾されなければなりません。そしてあらためて今後の「会長選考」において、私たちは、「財界」からトップを迎える従来のやり方を止めさせ、私たちが署名運動で要求したように、「視聴者の意思を反映させる、透明な手続きの下で、ジャーナリズム精神を備え、政治権力に毅然と対峙できる人物が選任される」気運を盛り上げていく必要を感じました。

 「籾井会長の罷免」を早期に実現できなかったとはいえ、各地の市民団体が3年近くにわたって続けた罷免要求の署名運動が8万筆を超えたこと、さらに、籾井氏の任期切れ半年前から、21の市民団体が共同で取り組んだ「籾井氏不再任、推薦・公募制採用」の要求署名が約4ヶ月の短期に約35,000筆集められ、NHKに4次にわたって届けられたことは籾井会長の退陣を促す大きな力となったことは明らかです。NHKに届ける最後の集約となった11月22日の第4次分
までで、
合計 34,725
筆、ネット上に寄せられたメッセージ総数は2,923件でした。その後遅れて届いた分も含めると1月末現在で合計 35,939筆
(内ネット署名4,960筆)でした。この間、NHKの「安倍チャンネル」化を許さず、籾井会長の退陣を求めて全国から多くの視聴者がNHK前に集結し、15年8月と11月の2度にわたって、文字通り「NHK包囲」行動が敢行されましたが、斬新な試みとして大きな効果があったと思います。また、10月31日著名な放送関係者、ジャーナリズム論研究者、作家ら17人の方々が呼びかけ、87人の方が賛同された経営委員会に対する訴え「次期NHK会長選考にあたり籾井現会長の再任に反対し、独立した公共放送にふさわしい会長の選任を求めるとともに、透明な選考過程の下で推薦・公募制を採用するよう要請します」を発表されたことも時宜に適って、「籾井再任」に対する大きなブレーキになりました。

3. 上田良一新会長の評価と今後の運動

 上田新体制のNHKに対する当会の基本的立場
は、12月26日付で運営委員会が発表した「籾井会長退任後の当会の運動の進め方」で述べられています。その中から以下引用させていただきます。
 次期会長に上田良一氏が選任されたことについて、「4代続けて財界出身の会長」、「経営委員から会長を選ぶのは異常」といった指摘があります。確かに、財界人の出身母体に由来する利害と公共放送のトップに求められる使命には無視できない利益相反があります。これまで経営委員として同僚だった上田氏と経営委員会が緊張関係を保ちながら各々の職務に専念するかどうかも注視しなければなりません。他方、上田氏は今年の5月に函館市で開かれた視聴者と語る会で、

「受信料は、契約を締結する義務は法律で定められていますが、支払い義務は負っていません。支払いを義務化するということは、『支払いの義務を負わせて、支払わない人に対して罰則を設ける』ということであり、国の力で受信料を徴収するということになりますので、国の影響が及んでくるという懸念があります。」
「放送、ジャーナリズムが国家権力に追随するような形というのは、必ずしも望ましい形ではありません。」

と発言したことは注目に値します(NHKホームページ・「『視聴者のみなさまと語る会』in函館」より)。当会は、上田次期会長が今後、こうしたジャーナリズム精神を貫いて職務にまい進するのかどうか、注意深く見守り、是々非々の立場で新執行部と向き合っていきます。



 その際、重要なのは会長が交代したことによって、NHKの「政府広報」体質が改まるのかどうかです。当会は従来から、NHKの政府広報化、国策放送化は会長の資質に還元して済む問題ではなく、NHK政治部による報道番組のコントロール、番組制作現場の職員のジャーナリズム精神の劣化といった要因によるところが大きいと考えてきました。「会長が籾井氏だから、どうにもならない」といった言い訳が通らなくなったこれからが、NHK職員の矜持と力量が問われるときだと言っても過言ではありません。

目下、日本では数の力に頼んだ愚劣な政治が横行し、憲法「改正」、海外での武力行使、沖縄での米軍の基地機能の拡大強化、本土へのオスプレイ配備、原発再稼働、世代を超えた貧困の深刻化など、悪政の犠牲が広がっています。このような悪政を国民の意思で一掃するには、多くの国民が「事実を知ること」、「参政にあたって十分な判断材料を持つこと」が不可欠であり、そのためにメディア、とりわけNHKが担うべき役割は非常に大きいものがあります。
当会は今後も、予断をまじえず、NHKの番組をウオッチし、良質の報道・ドキュメンタリィ番組、豊かな文化と教養を育む番組には激励を送り、国策を援護したり、視聴者の知る権利に背いたりするような番組には厳しく批判を続けていきます。また、NHKの番組に対し、政治権力の介入や圧力があった場合は報道の自由を守るために毅然と抗議していきます。当会はNHKの報道の自由を守り、NHKのガバナンス改革を進めていくうえで経営委員会が果たす役割が大きいことを踏まえ、経営委員の選考過程の透明化、選任基準の明確化を求めると同時に、他の市民団体と共同して公募・推薦制を含む経営委員の選考制度の抜本改革を目指す運動に取り組んでいきます。同時に、さしあたっては、経営委員会の会議の公開(傍聴)、「視聴者と語る会」の充実(回数を増やすこと、語る会の模様をNHKの番組として放送することなど)を要望していきます。

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2016年12月26日 (月)

「籾井会長退任後の当会の運動の進め方」について

                                                                    2016年12月26日
籾井会長退任後の当会の運動の進め方
                                     NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ運営委員会

籾井氏不再任に伴う受信料凍結運動の解除

 NHK経営委員会は12月6日の会合で籾井現会長を再任せず、現経営委員で監査委員を兼務した上田良一氏を新しい会長に選出した。NHKの政治権力からの自立と独自の取材にもとづく調査報道の意義をまったく理解しない妄言を繰り返してきた籾井氏の資質に照らせば当然の判断である。というより、資質の点でも品性の点でも、公共放送のトップと真逆の籾井氏を名ばかりの注意で放免し、任期を全うさせた経営委員会の無責任が厳しく問われなければならない。

 籾井氏を退任させたのは、多くの視聴者が粘り強くかつ継続的に籾井氏の言動に厳しい批判を向け、籾井氏が「非行・悪行」を行う度に即刻の罷免を要求して来たことが最大の要因である。各地で開かれた「視聴者と経営委員が語る会」で籾井氏の言動に手厳しい批判が相次いだことも、経営委員会の任命責任の重さを自覚させる大きな力になったのは間違いない。
 と同時に、各地の市民団体が3年近くにわたって続けた罷免要求の署名運動が8万筆を超えたこと、さらに、籾井氏の任期切れ半年前から、21の市民団体が共同で取り組んだ籾井氏不再任の要求署名が4か月足らずで3万5千筆を超えたことも、籾井会長の退場を促すダメ押しの力となった。

 当会は会長就任会見で籾井氏が「政府が右と言う時、左と言うわけにはいかない」などと発言したことを重大視し、2014年5月1日から、籾井会長の辞任を求めて半年間の受信料凍結運動を呼びかけた。残念ながら、それから半年が経過した10月末日に至っても籾井氏は会長職にとどまった。そこで、当会としては当初の呼びかけ通り、その時点で受信料凍結運動の解除をやむなきことと判断し、11月17日付でその旨の見解を発表した。
 ただし、当時、籾井氏が会長職にとどまり、NHKの国策報道化が顕著になっていたことから、会員が自らの意思で受信料の凍結を続けるなら、その意思を尊重するという判断も明らかにした。
 今回、会長職への不再任という形ではあるが、籾井氏の退場が確定したことで、受信料凍結運動の所期の目的は達成された。そこで、当会は、会員ならびに当会の呼びかけに応えて受信料凍結運動を続けて来られた方々に凍結の解除、受信料の支払い再開を呼びかける。

上田新体制のNHKに対する当会の基本的立場
 次期会長に上田良一氏が選任されたことについて、「4代続けて財界出身の会長」、「経営委員から会長を選ぶのは異常」といった指摘がある。確かに、財界人の出身母体に由来する利害と公共放送のトップに求められる使命には無視できない利益相反がある。これまで経営委員として同僚だった上田氏と経営委員会が緊張関係を保ちながら各々の職務に専念するかどうかも注視しなければならない。他方、上田氏は今年の5月に函館市で開かれた視聴者と語る会で、

「受信料は、契約を締結する義務は法律で定められていますが、支払い義務は負っていません。支払いを義務化するということは、『支払いの義務を負わせて、支払わない人に対して罰則を設ける』ということであり、国の力で受信料を徴収するということになりますので、国の影響が及んでくるという懸念があります。」
「放送、ジャーナリズムが国家権力に追随するような形というのは、必ずしも望ましい形ではありません。」

と発言したことは注目に値する(NHKホームページ・「『視聴者のみなさまと語る会』in函館」より)。当会は、上田次期会長が今後、こうしたジャーナリズム精神を貫いて職務にまい進するのかどうか、注意深く見守り、是々非々の立場で新執行部と向き合っていく。

 その際、重要なのは会長が交代したことによって、NHKの「政府広報」体質が改まるのかどうかである。当会は従来から、NHKの政府広報化、国策放送化は会長の資質に還元して済む問題ではなく、政治部による報道番組のコントロール、番組制作現場の職員のジャーナリズム精神の劣化といった要因によるところが大きいと考えてきた。「会長が籾井氏だから、どうにもならない」といった言い訳が通らなくなったこれからが、NHK職員の矜持と力量が問われる時だと言っても過言ではない。

 目下、日本では数の力に頼んだ愚劣な政治が横行し、憲法「改正」、海外での武力行使、沖縄での米軍の基地機能の拡大強化、本土へのオスプレイ配備、原発再稼働、世代を超えた貧困の深刻化など、悪政の犠牲が広がっている。
 このような悪政を国民の意思で一掃するには、多くの国民が「事実を知ること」、「参政に当たって十分な判断材料を持つこと」が不可欠であり、そのためにメディア、とりわけNHKが担うべき役割は非常に大きい。
 当会は今後も、予断をまじえず、NHKの番組をウオッチし、良質の報道・ドキュメンタリィ番組、豊かな文化と教養を育む番組には激励を送り、国策を援護したり、視聴者の知る権利に背いたりするような番組には厳しく批判を続けていく。また、NHKの番組に対し、政治権力の介入や圧力があった場合は報道の自由を守るために毅然と抗議していく。

 当会はNHKの報道の自由を守り、NHKのガバナンス改革を進めていくうえで経営委員会が果たす役割が大きいことを踏まえ、経営委員の選考過程の透明化、選任基準の明確化を求めると同時に、他の市民団体と共同して公募・推薦制を含む経営委員の選考制度の抜本改革を目指す運動に取り組んでいく。
 と同時に、さしあたっては、経営委員会の会議の公開(傍聴)、「視聴者と語る会」の充実(回数を増やすこと、語る会の模様をNHKの番組として放送することなど)を要望していく。
                                                                                      以上

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2016年11月22日 (火)

11月21日 第4次集約をNHKに提出しました。「次期NHK会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、 推薦・公募制の採用を求めます」 署名活動

皆様「次期NHK会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求める」署名運動にご協力いただき大変ありがとうございます。

11月21日、署名の第4次提出で渋谷のNHKに出向いて署名を手交しましたので報告いたします。
Image001 時間:2016 年 11 月 21 日(月)14:30~14:55
(署名提出の報告)
「次期 NHK 会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、 推薦・公募制の採用を求めます」
8月11日から始めた「経営委員各位」宛の署名(第四次集約分)合計2,055 筆(用紙1,768筆、ネット287筆)を、21日(月曜)、渋谷のNHKに出向いて手交し、約30分面談しました。
(写真は、左:ネットのメッセージ集、右:2000筆弱の用紙署名)
第4次集約分            
用紙による署名   1,768筆  
ネット署名      287筆
合 計         2,055筆
メッセージ      143件

累計署名数      34,725筆
累計メッセージ数  2,923件
≪参加≫
NHK : 経営委員会事務局副部長、 広報局視聴者部 副部長
市民団体:JCJx1、放送を語る会x1、視聴者コミュニティx2
≪手交3件≫
Ⅰ. 籾井現会長の再任反対等の署名(21団体)&メッセージ集
Ⅱ.籾井会長罷免要求署名(7団体)
Ⅲ.石原委員長の原発発言に対する再質問(視聴者コミュニティ)

≪趣旨説明≫
Ⅰ. 籾井現会長の再任反対等の署名(21団体)&メッセージ集
全国の視聴者21団体が8月から用紙とネットで署名を進めてきた。累計で3万5千筆近くの署名になった。ネット署名に寄せられたメッセージは個人情報を抜いて公開しているが、その中から11件を選んで2枚にまとめた。経営委員委には全メッセージと11件のメッセージを、また、籾井会長以下全理事には11件のメッセージを封筒に入れてあるので、ぜひ読んでいただきたい。→下記参照

⇒経営委員宛のあいさつ文は今回2枚になったが、これは籾井会長を選んだ時(2013年12月)の経営委員長やその代行者は、これから自分たちで決めるハズの新会長の固有名詞が前日の夕刊で報道されたことに対し「びっくりした」と公式に表明していた。
少なくとも各経営委員が十分に審議できるような委員会運営をしてもらいたい。→下記参照

⇒これまで、会長の選考は密室で行われた。最低限、審議の過程をオープンにすべきだ。視聴者が払う6,000億円を超える財源で成り立っているNHKは、視聴者に会長選出を公開すべきだ。新会長を決定するといわれる12月が迫っている。具体的候補者が挙がっているかどうか明らかにせよ!多くの署名の重みをわかってほしい。
⇒NHKは会長が空席でも放送を続けられる優秀な職員がいるので、無理して1月に新会長を決めるより大事なことは納得できる決め方だ。
⇒メッセージの中から、No.5201は私の感じとピッタリだ。「子供のころNHKのニュースを聞いていれば信頼できた。今は特に政治ニュースはひどいものだ。」
最近、あまり政治に関心のない人もNHKのニュースだけでは信頼できないと受け止めている。

Ⅱ.籾井会長罷免要求署名(7団体)
⇒2014年に始めた「私たちは、籾井勝人NHK会長、百田尚樹、長谷川三千子両NHK経営委員の罷免を求めます」の署名は、前回から101筆追加され累計で80,254筆になったのでお届けする。
(参考)前田会長時代、NHKブルーレポート(昭和43年11月20日発行)に「NHKの経営の自主自立の頂点にある組織が、国民代表としての経営委員会である。・・・第一の使命は、政治権力をはじめあらゆる権力からNHKの自主自立性を守ることである」とある。このようなNHKを見ていればよかった。経営委員会の使命から、籾井氏の再任などとんでもない。

Ⅲ.石原委員長の原発発言に対する再質問<視聴者コミュニティの申し入れについて>
⇒10月11日付けで石原委員長あてに申し入れた質問書の回答が期限までになかったので11月7日の面談で念押しし、11月10日付で事務局からの「回答」を受け取った。しかし内容がなく、再度の質問書を準備したので11月30日までに是非責任を持って委員長自らお答えいただきたい。
A:経営委員会にはたくさんの方からの声が届いているので、どのように回答できるか確認する。
⇒私たちの指摘する発言「経営委員会において、原発を推進するかのような発言を複数回繰り返したこと」が、全く問題ないものなのかどうか?ご自身のお考えを是非とも表明されたい。特定の団体にだけ回答しにくいのであれば、記者会見などでもよいからご自身のお考えを表明すべきだ。→下記参照
A:・・・(うなずくのみ)。
以上
<2016.11.21 渡辺記>
________________________________________________________________________________________
第4次ネット署名に添えられたメッセージより
5045     
「現在のような、政権を補完するような放送局に成り下がったのは、構造的な問題があるからだと思います。その中でも、会長の選考方法はとても重要だと痛感しました。数年後、数十年後に『NHKスペシャル あの時、私たちは声を上げられなかった』なんてガス抜き番組を作るような状況にならぬよう、改善を求めます。」(群馬県)
5067
「公共放送に相応しく、政権の監視役を果たせる資質のある人物こそがNHKの会長に就くべきだと考えます。籾井氏は全く相応しくありません。籾井氏が会長の座に就いている限り、放送受信料の支払いは留保します。」(埼玉県/地方公務員)
5076
「籾井現会長になってからのNHKの偏向報道ぶりはおよそ公共放送とは呼べない常軌を逸したレベルです。こんなものに受信料など払えるわけがない。NHK次期会長はせめていくばくか公正な倫理観をお持ちの方を正当な手段でご選出いただきますようお願い致します。」(愛知県/会社員)

5091
「特にここ数年の政府によるメディアへの介入、メディア自身の自粛には危機感を覚えている。真に良い国民生活のためにメディアには発信を続けてほしい。時の政権、権力におもねることなく。私は愚民になりたくない。」(群馬県)
5104
「NHKの籾井会長は元三井物産役員ですが、商社にこのような非常識な日本人がいることを、同じ商社OBとして恥じています。いやしくも公共放送の代表者です。安倍内閣言いなりの、ジャーナリズムの何たるかも弁えない人間の会長再選は、現代の知性と歴史への反逆です。NHK経営員会は視聴料を支払う市民の声に真摯に耳を傾けて、良識ある会長選任に尽力してください。」(神奈川)

5109
「ジャーナリズムの役割については縷々いわれているが、NHKはその役割を放棄している。権力からの干渉は報道の役割の腐敗を招くのは歴史が証明している。権力側は承知しているからこそ短期的には報道を叩き、長期的には教育による浸透を企てるのも歴史の常。その現状にいかに報道が立ち向かいチェック機能を発揮するかが問われる今こそ役割を果たしてもらいたいと切に願う。
が今のNHKにその姿勢は皆無(ごく一部に良心的番組も垣間見えるが)。そんな報道機関に民放のスポンサーと違って税金を充てている意味合いをもう一度考えてもらいたい(注)。時の権力者と会食を共にするなどもってのほか。イギリスではコーヒーをご馳走されるだけでも更迭される。続投を狙ってか知らぬが受信料の値下げ提案などの目くらましに騙されぬ。本来の役割を取り戻し、報道の基本姿勢を取り戻せば値上げしてでも払う意志だ。」(東京都)
(編集者注) NHKの経常事業収入の約98%は受信料収入です。政府から受け入れている交付
 金収入は0.6%にとどまっています(2015年度決算)。
5146
「籾井さんは同じ福岡県筑豊の出身だが、残念ながらジャーナリストとしては失格である。そもそも受信料を取るNHKでは、その会長選出には視聴者も参画する権利があるのではないか。」(福岡県)
5154
「政府の暴走を監視するべきマスコミの長が、政府内閣と仲良しに結びついて、報道機関として国民に寄与する義務を怠るような発言を連発する事は、過去の会長と比較しても劣化し過ぎている。」(東京都)

5158
「NHKはジャーナリズムの目的『権力の監視』を怠っている。というか、自分たちが権力者になってしまっている。あんな会長になぜ内部から立ち向かわないのでしょうか。つまらないエリート集団になって堕落しています。自ら会長を追い払う気概を見せて下さい。そしたら応援しますよ。」(東京都)
5169
「昨今の権力による放送への露骨な介入に、民主主義の危機を感じています。NHKの報道番組が政府広報同様になっていることに(特にニュース7)に辟易しています。報道の自由が保障されないとき、次に待っているのは独裁体制です。共に頑張りましょう。」
(京都府/元高校教員)
5177
「NHKには素晴らしい番組がいっぱいあるのにニュースはどうにもいただけない!!
籾井さんが会長に座っている限りNHKの信頼は絶対回復できない。籾井会長が座っている限り、その不信は絶対に払拭は出来ない。NHKニュースの世論への影響は計り知れない。籾井さんを再任するようでは、NHKの信頼は地に落ちてしまう。労組を始め職員の皆さんの立ち上がりを心より期待しています。」(宮城県)
________________________________________________________________________________________
最後に、以下のことを要望します。
前回、貴委員会が次期会長候補を1人に絞り込んだ日の前日(2013年12月13日)の「読売新聞」夕刊1面に「NHK新会長は籾井勝人氏が有力」という記事が掲載されました。
しかし、浜田経営委員長(当時)は2015年3月13日の衆議院総務委員会 で、「この読売新聞の一面をごらんになってどう思われましたか」と聞かれ、「私もびっくりしました」と答えています。上村達男・経営委員長職務代行者(当時)も、「これには経営委員みな驚きました。新聞を見たら、これから自分たちが選んで決めるはずの新会長の名前が、1面トップに載っているのですから」と自著の中で記しています(『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』2015年、東洋経済新報社、34ページ)。
 ただし、「経営委員はみな驚きました」というものの、上記の読売新聞には、「経営委員の間では、日本ユニシスや三井物産で数々のプロジェクトを手掛けた籾井氏の経営手腕を評価する声が多い」と書かれ、一部の経営委員の間では籾井氏を会長候補として推す動きがあったことを示唆しています。上村氏も、出所は特定していませんが、「明らかに意図的なリークがあった」(34ページ)と記しています。 

そして、新聞報道の翌日に開かれた指名部会では、「その候補を推薦した人以外のほとんどの経営委員が、候補者の人となりをまったく知らない」(上村、前掲書、35ページ)状況の中で、報道のとおり、籾井氏が会長候補に選ばれました。
 細かな真相はどうであれ、会長任命権を持つ経営委員会でまだ公式に名前も挙がっていない人物が、「会長候補として有力」と報道されるのは、経営委員会の自立した会長選考に対する視聴者の信頼を根底から損なうものです。
このような前回の会長選考の由々しい実態を決して繰り返さないよう、
 (1)当日、初対面の人物を短い質疑で会長候補者として即決するなどというずさんで拙速な選考は絶対しない、経営委員が公共放送のトップとして責任を持って推せる確信が得られるまで審議を尽くされることを強く要望します。
 (2)他に推薦できる候補者が見当たらなかったので、面識のない人物であっても、一部の経営委員から推薦された人物に賛成するほかなかった、という弁明は無責任です。

あくまでも納得がいくまで審議を尽くすのが当然ですが、そのような切羽つまった事態に至るのは、会長候補の選考を限られた経営委員の人脈、面識に限っていることが大きな理由です。私たちは改めて、会長候補選考に公募、推薦制を採用するよう、強く要望します。
________________________________________________________________________________________
10月11日付けで石原進経営委員長宛てに出した(→こちら)、「『放送法』に違反する貴職の原発関連発言についての質問書」への回答は下図参照。
Jimukyoku_houkoku
あまりにひどいので再質問状を出しました。
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                                                                                    2016年11月21日
NHK経営委員長 石原 進 様
同報 NHK経営委員 各位
「放送法」に違反する貴職の原発関連発言についての再質問書
——11.10付「回答」を受けて——
                 NHK を監視・激励する視聴者コミュニティ
                        共同代表 醍醐 聰・湯山哲守
                  http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/blog/

 去る10月11日付・貴職宛て「『放送法』に違反する貴職の原発関連発言についての質問書」について、11月10日付で、「石原経営委員長の指示を受け」たとして、「経営委員会事務局」から「回答」を受けとりました。
 しかしながらこの回答は、当会の質問を誤解されておられると思われるので、再度質問をさせて戴きます。それは、「回答」が、「経営委員会は、様々な分野からいろいろな考えを持った方々が選ばれており、それによって国民の広範な意見が反映される仕組みとなっています。」として、当会があたかも経営委員個々人の日頃からの主義・見解を問題にしているかのように捉えておられますが、それは違います。

 当会が問題にしているのは、経営委員会における石原委員の2回にわたる発言(平成23年6月28日および平成26年8月26日開催の議事録に掲載、前回資料添付)が「原発再稼働に関して」NHKの放送番組の内容に言及していることです。このことは、前回質問書に述べたように、放送法第32条「 2  委員は、個別の放送番組の編集について、第三条の規定に抵触する行為をしてはならない。」に明白に違反しています。前回質問書に述べているように、1回目に関しては、貴職の発言に対して、当時同席していた今井理事が「個別の番組、放送の内容については、経営委員の方々から注文を受けるというのはちょっといかがかと思います」とのコメント発言をされていますから明白です。2回目に関しても、同じく原発問題に関する発言です。「原発はエネルギーの問題の基本的課題であり、NHKがこれをどう取り上げるかということが極めて大切です。」と。しかし、将来の日本のエネルギーを原発に頼るべきかどうかに関して国論は割れています。そして、最近の鹿児島県と新潟県知事選挙結果に示されるように、当面の「再稼働」に反対する世論は強くなっている状況です。割れた世論の「一方に加担した放送をせよ」と経営委員が発言することは、明らかに放送番組への介入そのものではないでしょうか。「放送の編集権は法律上執行部にあ」るから「放送に影響を与えることはない」と「回答」に書かれていますが、語るに落ちたというべきではないでしょうか。「影響を与えたか否か」ではなく、個々の放送番組に容喙したかどうかが問題です。

 ちなみに、放送法「第32条1および2」は平成19(2007)年の国会審議を受けて改正され、平成20(2008)年5月に当時の放送法の第16条に第二項(1および2)として新たに設けられたものです。
 また、「経営委員会委員の服務に関する準則」は、(忠実義務)
と銘打って、「第4条 経営委員会委員は、放送法その他の法令および定款を遵守し、日本放送協会のため忠実にその職務を行わなければならない。」と謳っています。現在、経営委員長という最高の職責にある貴職がこの「準則」を率先して履行されるよう要望します。
 それにしても、今回の貴職の対応は、放送法に違反した貴職の発言が問題であるにもかかわらず、その弁明を、「経営委員会事務局」に「回答」を代行させたことは驚きました。無責任かつ不誠実ではないでしょうか。是非責任を持って自らお答え戴きたく思います。

 改めて質問します。
質問1  貴職はご自身の別紙(前回質問に添付)のような、経営委員会における原発関連発言が前記のような「放送法」の各条項ならびに「経営委員会委員の服務に関する準則」に違反するという認識をお持ちかどうか、お聞かせください。
質問2  認識をお持ちだとしたら、当該原発関連発言を取り消し、深く謝罪されるべきだと当会は考えますが、この点について、貴職はどのようにお考えか、お聞かせください。
質問3 ご自身の原発関連発言が「放送法」の各条項ならびに「経営委員会委員の服務に関する準則」に違反すると認識されないなら、貴職はNHK経営委員としての適格性に欠けると考えざるを得ませんので、すみやかに経営委員を辞された上で持論を述べられるのが筋だと当会は考えます。貴職のお考えをお聞かせください。

  以上の質問について、11月30日(水)までに、文書でのご回答を別紙でお知らせする宛先までお送りくださるよう、お願いいたします。

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2016年11月 7日 (月)

11月7日 第3次集約をNHKに提出しました。「次期NHK会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、 推薦・公募制の採用を求めます」 署名活動

「次期NHK会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求める」署名運動にご協力いただきたいへんありがとうございます。
次の第4次署名運動は、11月18日(金)を集約日、11月21日(月)を提出日とし、これを最終とします
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11月7日、署名の第三次提出で渋谷のNHKに出向いて署名を手交しましたので報告いたします。
第3次集約分は以下のとおりです。
用紙による署名   9,485筆
ネット署名     3,090筆
合 計        12,575筆
メッセージ数       1,665件
累計署名数      32,670筆
累計メッセージ数  2,780件

20161107


2016 年 11 月 7 日(月)14:40~15:45 
(署名提出の報告) 「次期 NHK 会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、 推薦・公募制の採用を求めます」
8月11日から始めた「経営委員各位」宛の署名(第三次集約分)合計12,575 筆(用紙9,485筆、ネット3,090筆)を、渋谷のNHKに出向いて手交し、約1時間面談しました。
≪参加≫
NHK : 経営委員会事務局副部長、 広報局視聴者部 副部長
市民団体:視聴者コミュニティ 2名、(醍醐、渡邉)

≪趣旨説明≫  全国の視聴者の 21団体で、8月から用紙とネットで署名を進めている。3項目の要求に3万筆を超える署名があり、それを代表して来ている。ネット署名に寄せられたメッセージは個人情報を抜いて公開しているが、その中から13件を選んで3枚にまとめた。経営委員委には全メッセージと13件のメッセージを、また、籾井会長以下全理事には13件のメッセージを封筒に入れてあるので、ぜひ読んでNHKの改革論議に活かしてほしい。
(以下提出した「第 3次集約 署名に添えられたメッセージ」→こちら を参照)
当会:メッセージを3件紹介。
2365:ベルリン在住の大学教授の知見、
4682:受信料請求の仕方が乱暴で、常道を逸しており、実態を調査し改善を!
4886:共感できる意見で、自ら報道規制をするな!

当会:このメッセージは、他に例がない貴重なローデータだ。NHKに文字で寄せられた声を公開しているものはあるか?
A:視聴者センターには全国から声が届いている。
当会: そのほとんどは電話での音声による意見で、NHKが編集した上で一部が簡略に紹介されているだけだ。NHKの編集を経ない生の文字の意見という意味で、今回のメッセージは貴重だと思う。
当会:視聴者が互いの意見を知ることは重要なことだ。これは他の視聴者にも見てもらいたい。

当会:籾井会長が受信料値下げを提示したとの報道があるが、一部理事から慎重意見があったとの報道 もある。理事会でそういう方向で議論しているのか? 
A:手前どもには情報がない。
当会:経営委員会ではどうか?
A:NHKとして、経営計画に受信料値下げの方向など記載したものは何もない。
当会:籾井会長個人の希望・考えを述べたと理解する。

当会:会長指名部会が籾井会長からヒヤリングしたと伝えられるが、会長選考の第一ステップとしてのことか?
A:NHKの業務全般のヒヤリングで、説明を受けた。
当会:それはおかしい。指名部会の任務は会長指名についてであり、業務全般のヒヤリングは経営委員会の任務のハズ。説明通りなら指名部会の越権行為になる。
当会:第一ステップの現会長のヒヤリングと、第二ステップの各経営委員が候補者を出す、が同時進行することがあるのか?
A:よくわからないが、通常は第一ステップが終わって第二ステップに進むと理解している。
当会:上のヒヤリングで第一ステップは終わったのか? 終わったとしたら、籾井会長は候補者として残ったのか、消えたのか?
A:全くわからない。
当会:もし「籾井会長再任」となれば視聴者のリアクションは大であろう。経営委員の信用失墜にも繋がる。経営委員は、今、自分たちに視聴者から厳しい視線が注がれていることを認識することが先決だ。
当会:籾井会長自身の意向は、やる気満々とか、自分で身を引くとか、NHK内部での声は?
A:何も聞こえてこない。
 
<視聴者コミュニティの申し入れについて>
当会:10月11日付けで石原委員長あてに申し入れた質問書(→こちら)の回答を10月20日までにお願いしているが、まだ回答がない。
A:委員だった2年前にも質問を受け回答している。委員長になっても同じ回答になるとのことだった。
当会:本年7月8日にも質問書を提出しているが、今回の質問は2年前の質問と同じではない。石原氏は原発推進の発言を委員会で繰り返しているが、今回の質問では、石原氏が原発推進、経済性重視の観点から日本のエネルギー政策を取り上げるよう発言した後で、今井理事が、経営委員が個別の番組に注文を付けることに警告する発言をしている。これは石原氏の発言が放送法だ32条に 抵触するという認識があっての発言であることは間違いない。
A:・・・・・・

当会:「放送法」の各条項ならびに「経営委員会委員の服務に関する準則」に違反するという認識が石原氏にあるのか?ないのか?明確に回答されたい。
A:ひとまず、事務局から、口頭で述べたような説明をするようにということだった。   なお、石原委員の発言についてはその会合の終りの方で(数土)委員長も発言している。〔そう 話しながら、その時の経営委員会議事録のコピーを当方に手渡す。〕   
【注】「(数土委員長) 最後に誤解がないようにお伝えしますが、われわれは個別の番組に干渉しようとは一切思っていません。」(2011年7月12日開催、経営委員会議事録)
当会:今、示されたコピーにある数土委員長の発言も、石原氏の原発促進報道を促す発言が放送法に抵 触することを心配したからではないか?
A:・・・・・
当会::ここで、口頭で伝えるということは文書での回答を拒むということか?
A:口頭で説明ということだったが、改めて持ち帰り対応を考えたい。
当会:では、この場での要望として11月14日までに文書で回答してほしい。  <2016.11.07 渡辺記>

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2016年7月23日 (土)

NHK経営委員会からの「回答」があり、それへの「返書」を提出しました。

当会は7月8日に、
・石原進NHK経営委員長宛ての質問書(追補版)  
・経営委員会(全経営委員)宛ての質問書
を提出しましたが、7月19日付(21日到着)で回答を受領しました。
回答文書を貼り付けます。
──────────────────────────────────────
Kaito20160719_2
ご覧のとおり、「回答」とは名ばかり、実質は「迂遠な回答拒否」です。そこで、当会は本日、下記のような「返書」を経営委員各位宛てに発送しました。
  
「視聴者からの付託責任の自覚と履行を強く要求します
                   ~7月19日付のご回答を読んで~」

     →PDF
下記に貼り付けます。
──────────────────────────────────────

NHK経営委員会 御中                                2016年7月23日
NHK経営委員  各位

       視聴者からの付託責任の自覚と履行を強く要求します
              ~7月19日付のご回答を読んで~
                                 
            NHK を監視・激励する視聴者コミュニティ
                                     共同代表 湯山哲守・醍醐 聰
                                                                     http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/blog/

 当会が7月8日付で貴委員会ならびに石原進・経営委員長宛てに提出した質問書について、7月19日付の回答を受領しました。
 しかし、その内容は、以下、述べるように、「婉曲な回答拒否」というにふさわしい不誠実なものです。そこで、抗議の意思をお伝えすると同時に、貴委員会、というより、委員各位の自覚を強く要望する返答をお送りします。      

  ご回答は、当会が経営委員会宛てに提出した1つの質問、石原経営委員長宛てに提出した5つの質問のどれにもまったく無回答です。その理由として、回答では、「経営委員会としての考え方につきましては、経営委員会議事録および経営委員会終了後の記者ブリーフィング、国会における答弁などで公表しており、個 別のご意見、申し入れなどに対する回答は差し控えさせていただいております」と記されています。  


1. 視聴者からの付託責任を没却した無回答の理屈付け

  当会は貴委員会から、このような回答を何度か受信してきました。その都度、お伝えしたことですが、質問書をまとめるにあたっては、それに関連する「経営委 員会議事録および経営委員会終了後の記者ブリーフィング、国会における答弁」に目を通しています。これらのどこを見ても当会が重大と考えた問題についての 貴委員会の見解が見当たらなかったからこそ、質問書を提出してきたのです。
 今回の石原経営委員長宛ての〔質問1〕(籾井勝人氏を会長に推薦され た貴職の責任について)について言えば、質問書の中で記したように、「経営委員会議事録を読むかぎり、〔石原氏が〕籾井会長を諫め、厳重に指導監督する発 言をされた場面は皆無」だったため、石原委員長に直接、質問したのです。
 また、7月12日付の石原委員長の記者ブリーフィング(7月15日公表)を見ても、当会が提出した質問書に対する回答にあたるものは皆無です。
 この間、国会は休会中で、当会の質問書に関する質疑が交わされる場がないことは明らかです。そもそも、国会での答弁を以て視聴者団体からの質問への回答に代えるという発想自体、視聴者からの付託責任を顧みない曲論です。

2. 自らがコンプライアンスを遵守することが先決

 「放送法」第27条は、 「協会は、その業務に関して申し出のあつた苦情その他の意見については、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない」と定めています。主語は「協会は」 となっていますが、NHKの役員である経営委員各位が、その中に含まれることは間違いありません。貴委員会の今回の回答が、視聴者から申し出があった苦情 その他の意見に対する不適切で不真面目な処理であることは、上記1から明らかです。
 「NHK倫理・行動憲章」は、「視聴者のみなさまの信頼を大切にします」と謳っています。貴委員会の今回の回答が「視聴者のみなさまの信頼を大切にし」ないものであることは明らかです。
 「NHK行動指針」は、 視聴者からの「お問い合わせには、迅速、ていねいにこたえます。ご意見、ご要望は真摯(しんし)に受け止め、番組制作や事業活動に生かします」と謳ってい ます。貴委員会の今回の回答が、視聴者からの質問を真摯に受け止めず、それにていねいに答えないものであることは明らかです。
 経営委員会はNHK執行部に対し、コンプライアンスの徹底を幾度も促されています。それには、貴委員会自身がコンプライアンスを遵守されることが先決です。

3. 視聴者からの付託責任に関する自覚なしに職責は果たせません

 今回、当会は、経営委員各位に、経営委員会宛ての質問書と併せ、石原経営委員長宛ての質問書も同封しました。ところが、送られてきた回答は本文わずか8行の1つの文書です。また、回答者は「日本放送協会経営委員会事務局」と記されています。
  しかし、回答という以上、2つの質問書ごとに回答を用意されるのが社会常識です。また、回答にあたっては、質問書の宛先を回答者とするのが社会通念です。 代筆なら、その旨を付記するのが作法です。これら通念、作法のいずれにも反する回答は、形式面とはいえ、視聴者を侮る対応と言わなければなりません。今後 の善処を強く要求します。

4. 今後の視聴者対応に関する申し入れ

 貴委員会は、個別の団体、個人からの要望や質問に個々に答えないという見方をされているのかも知れません。それについて、当会は次のように考えていることをお伝えします。 

(1) 当会が貴委員会に提出する質問書は、当会の特殊な関心にもとづくものではなく、多くの視聴者が共有する疑問、意見を考慮し、それらを代弁したいという意識 にもとづくものです。あるいは、受信料で成り立つ公共放送としてのNHKの存立意義と直結するものです。したがって、個別の団体からの質問には応じないと いう説明は、当会に対する応答責任の不履行というにとどまらず、視聴者全体に対する貴委員会の付託責任をないがしろにするものです。

(2)上記1の理由から、当会が提出した質問へのご回答は、当会宛てにいただくのに代えて、貴委員会のHP等で公開していただくことに何ら異議はありません。むしろ、そのような公開こそ、視聴者第一主義の理念にかなうものであり、当会としても大いに歓迎します。

(3)経営委員会の活動状況の透明性を高める意味から、この際、当会は、経営委員会(会合)それ自体の公開(当面は報道関係者への公開)とインターネット中継を要望します。                          以上

──────────────────────────────────────
NHK視聴者部と事前に連絡をとり、来週火曜日(7月26日)に開かれる次回経営委員会に間に合うよう、経営委員会事務局を通じて各経営委員に届けるもらうことになっています。
念のため、それぞれの文書の構成を再掲します。
──────────────────────────────────────
石原経営委員長宛て質問書 →PDF
①籾井勝人氏を会長に推薦した石原氏の責任について 
②政府・与党、政治からの自立に関する貴職の見解について 
③石原氏が原発再稼働を求める発言を繰り返してきたことについて 
④「日本会議福岡」の名誉顧問を辞する意思があるか否かについて(注:すでに辞職した模様です)
⑤石原氏が安倍首相と九州財界人との会食に出席し、川内原発の早期再稼働を要請した件について

経営委員会(全経営委員)宛て質問事項→PDF  
*経営委員長選任にあたって、経営委員に対し、政権・与党から働きかけがあったとの報道の真偽

本日、発送した経営委員宛て「返書」→PDF  
*視聴者からの付託責任を没却した無回答の理屈付け 
*自らがコンプライアンスを遵守することが先決 
*視聴者からの付託責任に関する自覚なしに職責は果たせません 
*今後の視聴者対応に関する申し入れ

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2016年5月10日 (火)

視聴者団体「次期会長の選任にあたって」「NHK経営委員の選任にあたって」の申し入れ書を提出

 NHK籾井会長の任期は残り数か月となりました。2017年1月の改選を前に、本年夏から経営委員会内で次期会長の選考のための指名部会が開催されるものと思います。

また今年6月に経営委員会メンバーの交代が報道されています。
<新任>小林いずみ(ANAホールディングス社外取締役)、堰八義博(北海道銀行会長)、宮原秀夫(ナレッジキャピタル代表理事・元大阪大学総長)、渡辺博美(福島ヤクルト販売会長)
<再任>常勤・上田良一(元三菱商事副社長)
<退任>委員長・浜田健一郎(ANA総合研究所会長)、美馬のゆり(公立はこだて未来大教授)、室伏きみ子(お茶の水女子大学長)敬称略

NHK経営委員会開催日前日の5月9日(月)全国の”NHKを考える” 視聴者団体の代表6団体11名はNHK視聴者部経由で経営委員会に、申し入れ文書「次期会長の選任にあたって、真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよ う、選考過程の抜本的改革を求めます」を提出しました。 視聴者団体26団体が共同で賛同署名しています。
──────────────────────────────────────                                      2016年5月1日
NHK経営委員会 委員長 浜田健一郎 様
経営委員各位

次期会長の選任にあたって、真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます


 NHK問題を考える会(兵庫) /  NHK問題を考える奈良の会
 時を見つめる会  /   NHK問題とメディアを考える茨城の会
 NHK問題を考える会・さいたま / NHKとメディアを語ろう・福島
 NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
 NHK問題大阪連絡会   /  NHKを考える東海の会
 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)
 メディアを考える市民の会・ぎふ   / NHK問題を考える堺の会
 政府から独立したNHKをめざす広島の会 
 日本ジャーナリスト会議   /   NHK問題を考える岡山の会
 NHKをただす所沢市民の会  /  NHK問題を考える滋賀連絡会
 放送を語る会  / マスコミ問題を考える秋田の会
 NHK問題を考える会(屋久島町) /    NHK問題京都連絡会
 NHKを憂える運動センター・京都  /   NHK全国退職者有志
 アクティブ・ミュージアム『女たちの戦争と平和資料館』(wam)
 籾井さん!NHK会長やめはったら受信料払います京都の会
 NHKを考える福岡の会
(以上26団体)

 貴委員会におかれては、多岐にわたる課題を抱えたNHKの運営、まことにお疲れさまです。
さて、籾井勝人現会長の任期は残り数か月となりました。2017年1月の改選を前に、本年夏から経営委員会内で次期会長の選考のための指名部会が開催されるものと思います。
 ご承知のように、NHK予算の国会承認の際、参議院総務委員会の附帯決議は、今年と昨年、2年続けて会長選考に関しかつてなかった文言を加えました。
「会長の選考については、今後とも手続の透明性を一層図りつつ、公共放送の会長としてふさわしい資質・能力を兼ね備えた人物が適切に選考されるよう、選考の手続の在り方について検討すること」という要請です。
この決議内容が、現在の籾井会長の数々の言動を批判的にとらえ、貴委員会による籾井会長の選任過程を問題視したものであることは明らかです。
 籾井会長が就任して2年余、会長批判の声は絶えることがありませんでした。
会長罷免を要求する署名は8万近くに達し、籾井会長が辞任するまで受信料支払いを凍結する運動さえ生まれています。 
私たちはこの状況を踏まえ、2017年1月の次期会長の選任にあたって貴委員会につぎのように申し入れます。

 1、籾井現会長の再任は絶対にしてはならないこと。
視聴者の批判の高まりからも、またわざわざ「会長にふさわしい資質を持つ人物」を選考するよう求めた国会附帯決議の精神から言っても、再任は絶対にあってはならないことです。

 2、会長選考過程に視聴者・市民の意思を広く反映させること。
NHK会長選考にあたっては、何より公募制、推薦制の導入が検討されるべきです。
当面は社会的に有力な学術・文化団体、マスコミ学会、日本ペンクラブ、日弁連、またその
他、視聴者団体を含む市民団体や、労組などから会長を推薦できるようにし、経営委員会が受付の窓口を設けるなど、視聴者参加の仕組みを作ることを要求します。
最終的に経営委員会が候補を絞って任命することにすれば、これは現行放送法のもとでも可能な方策です。
籾井会長任命の経過に見られるように、密室の議論の中で、経営委員が会長候補をあげ、わずか一回の面接で会長を決める、といった選考方法は抜本的に改善する必要があります。

 3、会長の資格要件を一層充実させること。
経営委員会は、2013年秋、会長の資格要件6項目を公表しました。「NHKの公共放送としての使命を十分に理解している」などといった当然の項目が含まれ ていますが、NHK会長にはこのところ3期にわたって財界人が就任しており、そのうちの一人である現会長がNHKの自主自律を危うくする言動を繰り返しま した。
資格要件6項目がまったく生かされなかったことになります。
会長の資格については、その要件に、「放送法の精神に即して、NHKのジャーナリズム機能と文化的役割について高い見識を持ち、政治権力からの自主・自立を貫ける人物」 といった厳しく充実した条項を加えることを要求します。

 NHKはよく、「みなさまのNHK」と広報しています。その「みなさま」である視聴者・市民が、会長の選任過程にまったくかかわることができないのは重大な問題ではありませんか。
英国BBCは、すでに会長の公募制をとっています。これに比べればNHKははるかに遅れていると言わざるをえません。
視聴者・市民が「推薦」という形で会長選考に参加し、その意思を表明する機会が保障されれば、視聴者・市民とNHKの距離は縮まり、ひいては公共的放送機関NHKの基盤を強くすることになります。
貴委員会は、これらの状況を勘案し、英断をもって前記3項目の要求の実現に踏み出されるよう、強く要請します。
(印刷用PDFはこちら)  
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──────── 
また、「NHK経営委員の選任にあたっての申し入れ」を衆参議院運営委員会各氏に送りました。


                                 2016年5月1日
衆議院議院運営委員会委員各位
参議院議院運営委員会委員各位    
   
   NHK経営委員の選任にあたっての申し入れ


 NHK問題を考える会(兵庫) /  NHK問題を考える奈良の会
 時を見つめる会  /   NHK問題とメディアを考える茨城の会
 NHK問題を考える会・さいたま / NHKとメディアを語ろう・福島
 NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
 NHK問題大阪連絡会   /  NHKを考える東海の会
 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)
 メディアを考える市民の会・ぎふ   / NHK問題を考える堺の会
 政府から独立したNHKをめざす広島の会 
 日本ジャーナリスト会議   /   NHK問題を考える岡山の会
 NHKをただす所沢市民の会  /  NHK問題を考える滋賀連絡会
 放送を語る会  / マスコミ問題を考える秋田の会
 NHK問題を考える会(屋久島町) /    NHK問題京都連絡会
 NHKを憂える運動センター・京都  /   NHK全国退職者有志
 アクティブ・ミュージアム『女たちの戦争と平和資料館』(wam)
 籾井さん!NHK会長やめはったら受信料払います京都の会
 NHKを考える福岡の会
(以上26団体)
                                                                           
 時下、委員各位におかれましては各種の政務にご多用の毎日と存じます。
報 道によりますと、政府は4月19日に、NHK経営委員の国会同意人事について計5名の候補者(6月19日に任期を満了する4名の委員の再任・後任と欠員中 の1名の委員の補充)を衆参両院の議院運営委員会に内示したとのことです。さらに、今年の12月に3名の委員の任期が満了し、後任の委員の選任が行われる ことになっています。
公共放送NHKが言論・報道機関として民主主義社会に果たす重責を考えるとき、NHKの重要事項の議決機関であり、役員の職 務執行を監督する任も負う経営委員会メンバーの選任はたいへん重い意味を持っています。そこで求められるのは、選任のプロセスの公開性と視聴者・市民の意 思を反映させる仕組みであり、選任基準の明確化です。 

 放送法は任期を終える経営委員にも再任の道を開いています。今回、任期が満了す る経営委員の中には、日頃の経営委員会や視聴者と語る会の場などで視聴者の目線に立って、NHKと適正な緊張関係を保ちながら放送の自主自律のために尽力 された委員がいます。しかし、その一方で、定例の委員会に欠席が目立つ委員や、出席しても稀にしか発言しない委員も見受けられます。これら委員の報酬を負 担している視聴者として、的確かつ適格な人選がなされたのか強い疑問を抱きます。
 また、この間、任期満了で退任した委員の中にはNHKの信用を失墜させるような暴言を繰り返した人物もいました。
さ らに、多くのメディア研究者やジャーナリスト、各地の市民団体の再三にわたる申し入れにもかかわらず、特定の経営委員ポストを財界人の指定席かのようにた らい回しする悪弊が続いて来ました。今回内示された5名の候補者の顔ぶれをみても、地方代表と言いつつ、実態としては財界人が多数を占め、「教育、文化、 科学、産業その他各分野・・・・が公平に代表されることを考慮しなければならない」(「放送法第31条第1項」)という規定にそぐわない選考になっていま す。

 そして、何よりも、会長就任会見で「政府が右と言う時、左とは言わない」と公言した籾井勝人氏を会長に選任し、その後も同氏がNHKの自主・自立を省みない発言や品位を欠く発言を繰り返したのを厳正に監督しないまま今日に至った経営委員会の責任はきわめて重大です。
 きたるべき経営委員の選任にあたっては、こうした失態を繰り返さない人選がされなければなりません。そのため、私たちは政府から提出された経営委員候補者について委員各位が慎重な審議を尽くされ、賢明な判断をされるよう強く望むものです。

 そこで、私たちは今年中に行われる予定の経営委員の選任にあたって以下の4点を申し入れます。皆様におかれましては、これらの申し入れを真摯に検討され、公共放送NHKの議決・監督機関のメンバーにふさわしい見識を備えた候補者が選任されるよう、強く要望いたします。

(注: 政府が経営委員候補を選考し、国会の同意を求めるという現在の制度は、メディアによって監視されるべき政治権力を担う政府がメディアとしてのNHKの議 決・監督機関の人事に直接関与するという意味で重大な矛盾を抱えており、抜本的な見直しが必要と考えますが、以下では、現行の放送法を前提にして申し入れ を致します。)

1.NHKが担うべきジャーナリズムとしての機能とゆたかな文化をはぐくむ役割を深く理解し、NHKを権力から自立したメディアとする砦としての役割を経営委員会が担うのにふさわしい見識を持った人物かどうかを選考の基本に据えること
2.任期が満了する経営委員についても、各委員の任期中の言動に示された資質を上の基準に照らして検証し、再任の可否を判断すること。いやしくも再任について委員ごとに恣意的な選別がされないよう、透明で公平な選考と審査を行うこと
3.受信料を負担し、NHKの経営を支える視聴者に候補者の公募、推薦の途を開き、政府が選考した候補者とともに透明な審議を行うこと
4.国会での同意の採決に先立って、視聴者に公開された国会の場で各候補の所見を聴取すること                   
                            以 上
(印刷用PDFはこちら) 
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以下 NHK申し入れ行動メモ

201659日(月)14501630

59日、在京団体5団体と「NHKとメディアを語ろう・福島」の11名が東京渋谷のNHKに出向いて、26団体連名の「申し入れ」など以下の4つの申し入れを提出しました。

Ⅰ.26団体連名 ⇒ (経営委員長、経営委員各位)次期会長の選任にあたって、真に公共放送に

ふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます 

Ⅱ.第4次署名集計 ⇒ (経営委員会) NHK籾井会長罷免署名 

Ⅲ.視聴者コミュニティ 

 NHKの原発報道を大本営発表に貶める貴職の発言に抗議し、発言の撤回と即時の

会長辞任を要求する  ⇒(籾井会長)

 NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

            ⇒(経営委員会御中、経営委員各位)

Ⅳ.放送を語る会と日本ジャーナリスト会議 ⇒(経営委員長、経営委員各位、籾井会長)

         NHKの自主・自律を否定する籾井会長の辞任、もしくは経営委員会による

罷免を求めます  ~原発報道に関する発言に抗議する~

 

≪参加≫

NHK 広報局視聴者部 副部長   2名

市民団体:放送を語る会4名、日本ジャーナリスト会議JCJ 2名、視聴者コミュニティ2名、

WAM 1名、VAWW RAC 1名、福島から1名、以上11

 

≪趣旨説明≫

Ⅰ.26団体連名 ⇒  (経営委員長、経営委員各位)次期会長の選任にあたって、真に公共放送に

ふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます 

  市民団体:申し入れ文を読み上げ、各経営委員に必ず届くようにお願いする。

  視聴者コミュニティ26団体の連名での申し入れは、全国の団体が大阪と東京で集まって議論した結果まとめられたものである。NHKの会長は、経営委員の23の賛同で決めることになっているが、それ以外、選考方法については何も定めていない。だから、経営委員会の判断次第で、公募や外部からの推薦の受付など、視聴者が会長選考に参加する方法を採用できる。ぜひ考えてもらいたい。安倍総理大臣と高市総務大臣宛と、衆参議員運営委員各25名宛に、経営委員の選任にあたっての申し入れをした。(総理へは文書の手交をセット中)

 

Ⅱ.第4次署名集計 ⇒ (経営委員会) NHK籾井会長罷免署名 

  「籾井・(百田)・長谷川3氏罷免要求署名」(20154月以降の「籾井罷免要求署名」を含む)の集計。   第14次集計分(201611958)   1,374

これまでの累計     79,339

  市民団体:最近の籾井会長発言の後に署名が多く寄せられた点を受け止めてもらいたい。

 

Ⅲ.視聴者コミュニティ ⇒(経営委員会御中&経営委員各位、籾井会長あて)  

NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

  視聴者コミュニティ:経営委員宛と会長宛の2部あるが、文書の趣旨は同じもの。426日衆院総務委員会での籾井会長発言「不必要な混乱を避けるため、公式発表以外の報道を控える」趣旨の発言は、「NHK放送ガイドライン2015」を理解していないものだ。災害報道についてのガイドラインも全くわきまえない内容だ。今や、籾井問題は経営委員会の問題だ。経営委員会は自らが任命した会長の言動を監督する責任を果たしてもらいたい。

 

Ⅳ.放送を語る会、日本ジャーナリスト会議⇒(経営委員長、経営委員各位、籾井会長)

        NHKの自主・自律を否定する籾井会長の辞任、もしくは経営委員会による

罷免を求めます  ~原発報道に関する発言に抗議する~

  放送を語る会:全文を読み上げる。

  JCJ:原発報道に関する籾井会長の発言は許せない。市民の命とくらしを危険にさらす発言だ。福島原発のメルトダウンを政府と東電が認めたのは2カ月も後だ。籾井発言に従うなら住民は多大な汚染に曝されてしまう。

     籾井氏は、一方で自分に有利な経営委員を選出されるような政治的な動きをしているが、一日も早く辞めさせるべきだ。経営委員会は責任を果たせ!

 

6団体が来ているので発言を!≫

 「NHKとメディアを語ろう・福島」:熊本地震についてのNHK報道では、20日まで川内原発を隠す地図で説明していた。長野や宮城の地震でも原発の手前までの地図を示していた。原発隠しだ。一方、東日本地震の2カ月後の2011515日、NHKの原発汚染の調査報道は良かった。この報道の後、政府や東電がやっと情報を出した。真実を伝えてほしい。

 WAM:籾井会長には辞めてもらいたい。慰安婦問題は個人的な発言だというが、このような人がNHKのトップにいることが問題であり、世界的に見れば日本の恥だ。現場の後輩達から籾井会長を忖度する組織について苦悩の相談がある。ニュース報道もトップの意向を意識した内容だ。安保法制のニュースもひどい。ETV2001の改変問題では検証もされていない。

 VAWW RAC:「慰安婦問題はどこにもある」発言について申し入れをしたが、その際、NHKの労組の対応も悪かった。(最近は流石に籾井会長に異議を唱えているが…)

    原発問題の番組でタレントを使って「福島の汚染」を問題ないようにいう。政治討論の進行役の島田氏もおかしい。

 視聴者コミュニティ:政府の公式発表はNHKの報道の一部ではあるが、それ以外の情報を伝えないなら国営放送だ。

ところで、申し入れ文書を補足するこの場での私たちの発言を視聴者部はいつもメモされるが、それは経営委員一人一人に届いているのか?

 NHK:記録メモを毎回、経営委員会事務局に届けているが、その先、どうなっているのかはわからない。

 視聴者コミュニティ:それでは面会の場で私たちが補足的な発言をする意味がない。その点を確かめるためにも経営委員会事務局に同席を要望している。視聴者部として、今日記録されたメモが経営委員一人一人に届くよう、経営委員会事務局にしっかり伝えてほしい。 

NHK:はい、伝えます。

 

 その他:パナマ文書の記事の紹介。籾井会長のハイヤー問題で「情報の漏れたことが問題」との会長発言は論外だ。

 

市民団体:今日の対応には感謝するが、前例にはしないという了解で今日の面会となった。しかし、今回のように参加人数が多い場合は、いつもの部屋では全員が座ることもできない。落ち着いてやりとりができない場合、もう少し広い部屋を準備してもらいたい。

NHK:私どもは、本来は1団体ごとに面会をし、丁寧にお話を聞くことにしたいと考えている。場所としては入館不要のスペースということで、いつもの部屋を想定している。

視聴者コミュニティ:入館不要のエリアでと言われると、敷居が高い感じがするが、どうしてそうなるのか?

NHK:セキュリチィの面から・・・・・

視聴者コミュニティ:入館といっても、勝手に館内を歩き回るわけではなく、今日のように視聴者部の案内で準備してもらった部屋を行き来するだけ。セキュリティ云々の問題はないと思う。参加人数のある程度の目安、参加人数に応じた部屋の手当て、面会時間の目安など、おおよその標準を了解しあってはどうか?

NHK:ケースごとに、その場その場で相談ということにしたい。

市民団体:ということは、今日のような部屋の確保は今回かぎりというわけではないと考えてよいか?

NHK:その都度、相談とさせてほしい。

市民団体:ひとまず、了解。

201659 渡辺記>
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NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

                         2016年5月9日
NHK経営委員会御中
NHK経営委員各位

NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます
                       NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
                       共同代表 湯山哲守・醍醐 聰

 委員各位におかれましては、公共放送の監督・議決機関のメンバーとしての職務にご精勤のことと存じます。
 4月23日の各紙朝刊の報道によると、籾井会長は4月20日に局内で開かれた熊本地震と関連した災害対策本部会議で、「原発については、住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えることを続けてほしい」と指示したとのことです。
  さらに籾井会長は4月26日、衆議院総務委員会で、委員から「公式発表とはなにを指すのか」と訊かれたのに対し、「原発に関しては周辺の放射線量を測定す るモニタリングポストの数字、原子力規制委員会の見解などを伝えていこうと。不必要な混乱を避けるという意味で、不安や心配を周りの人に根拠もなく出して いくのは、ちょっと変ではないか」と答弁しました。
 このような籾井会長の発言を知るにつけ、当会は、主体的な「調査・取材にもとづく報道」こ そ、報道機関の自主自立の要であるという認識が籾井氏には欠落していると考えざるを得ません。より具体的に言うと、籾井氏は「NHK放送ガイドライン 2015」を読まれたのか、読まれたとしても、そこで謳われた取材にもとづく報道の意義を全く理解されていないと思えます。
「ガイドライン」は「2.放送の基本的な姿勢」の冒頭で次のように記しています。

「NHKのニュースや番組は正確でなければならない。・・・しかし、何が真実であるかを確かめることは容易ではなく、取材や制作のあらゆる段階で真実に迫ろうとする姿勢が求められる。」

 さらに、「ガイドライン」は「10.災害・非常事態」の冒頭で次のように記しています。

  「○・・・公共放送として期待に応え、正確でわかりやすい情報をより早く伝えるため、取材と報道に全力をあげる。」
  「○災害・非常事態の報道にあたっても、放送の自主・自律を貫く。」

  現に、NHKは東日本大震災に伴う福島原発事故に際して、放射線観測の第一線で活躍する科学者らと協力して、震災3日後から放射能の測定を始め、被ばくに よる人体への影響と土壌汚染への対策のための詳細な汚染地図を作成した「ETV特集 ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~」 を制作して2011年5月15日に放送し、高い評価を得ました。これは、原発災害から避難する人々や故郷に残る人々の混乱と苦悩を見つめた貴重な記録であ ると同時に、「いたずらに不安をかき立てない」と称して、放射能汚染の広がりの実態を隠した政府の「公式発表」の不真実を見事に立証したものでした。
  要するに、「ガイドライン」は政府や規制当局の公式発表を「真実」と鵜呑みにし、それのみを伝えたのでは国民がNHKに求める自立した報道にならないと定 めているのです。籾井会長の発言は、「NHK放送ガイドライン2015」の上記の各項に真っ向から反すると同時に、番組制作スタッフの創意的な調査・取材 を抑制しかねない有害極まりないものです。

 今回の籾井会長の発言は、会長就任会見の場での「政府が右と言う時、左とは言わない」という 発言、会長就任1年後の会見の場での「いわゆる慰安婦問題については政府のスタンスが決まるまではNHKの方針は決まらない」という発言と軌を一にするも のであり、籾井氏が自立した公共放送の何たるかを全く理解できていないことを改めて示したものです。
 そしてこれは、かつて「日本軍の一連の『敗 北』の戦闘行為を隠蔽し、『転進』などの虚偽報道をした大本営発表を「公式発表をベース」として報道したNHKの報道姿勢を彷彿とさせるものです。戦後二 度とこのような報道をしないと誓って再出発したNHKの「反省」を無知蒙昧に蹂躙するものです。
 貴委員会が、これほど公共放送の使命をわきまえない人物をNHK会長に選任し、会長就任後も籾井氏が公共放送のイロハについて無知無理解をさらけ出す発言を繰り返してきたのを放置してきた不作為責任は極めて重大です。

 当会は任期満了まであと8ヶ月ほどになった籾井氏の会長再任は論外のことと考えていますが、今回の発言に接し、任期満了まで残り少なくなられた委員各位も含め、貴委員会が瑕疵のある人物をNHK会長に任命された責任を果たされるよう、次のことを申し入れます。

 1. 「NHK放送ガイドライン2015」に反する、「原発報道は公式発表をベースに」という発言を撤回するよう籾井会長を指導・監督すること
 2.   公共放送の使命のイロハを理解せず、それに反する言動を確信犯的に繰り返す籾井氏を即刻、罷免し、会長職から退かせること
                            以上
(印刷用PDFはこちら) 
(籾井会長宛PDFはこちら)

【関連記事】NHK会長「原発はコメント加味せず報道」 再び持論:朝日新聞デジタル 
http://digital.asahi.com/articles/ASJ4V7560J4VUCVL02P.html

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2015年8月 3日 (月)

”政権べったりの報道をやめろ” 怒りの声でNHKを包囲しよう!8.25 NHK包囲行動

かねてから懸案であった「NHK包囲行動」、当会はいくつかの団体、個人と共同で8/25(火)の「NHK包囲行動」を企画しました。(主催:NHK包囲行動実行委員会)
(参照:NHK問題全国連絡会)政府の広報機関のようになってしまった最近のNHK政治報道、国民の怒りは限界点に達しているのではないでしょうか。
チラシはここからダウンロードできます。

Nhkomote1
Nhkura11

(表)”政権べったりの報道をやめろ” 怒りの声でNHKを包囲しよう!8.25 NHK包囲行動
日時: 2015年8月25日(火) PM6:30~8:00
場所: NHK放送センター(渋谷)  集合場所:西門まえ
放送センターの周囲、正面玄関側、西門側、東門側を包囲し、各箇所でリレートークとコール(随時)を行なう。    
主催:NHK包囲行動実行委員会

(裏)      NHKに言いたい
● 政権に不都合なことを隠すな
● NHKは戦争法案に加担するな
● 中国の脅威をあおるな
● 国民の抗議の声を伝えよ
● 国会審議をまともに放送せよ
● 政治家と会食するな、癒着するな 
● 籾井会長はNHKを私物化するな
● 権力を監視するメディアになれ!
怒りの声でNHKを包囲しよう!
NHK包囲行動実行委員会
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カンパのお願い

(1)ゆうちょ総合口座番号 10420-21759161 名義「NHK包囲行動実行委員会」
これはゆうちょ口座から振り込むときの番号です。

(2)ゆうちょ以外の金融機関の口座からの振込む場合は口座番号が変わって 〇四八-048-2175916 名義「NHK包囲行動実行委員会」になります。(〔店名〕〇四八 (ゼロヨンハチ)〔店番〕048  〔普通預金〕 〔口座番号〕2175916)

(3) 口座を全く持たない場合は郵便局窓口で振り込めますが、手数料が540円になります。

 ・振込手数料は
  ゆうちょ口座からの振込: インターネット/ATM 無料, 窓口 144円
  ゆうちょ以外の金融機関からの振込 :
 ・振込手数料は銀行によって異なるが 数百円くらいです。
よろしくお願い致します。 

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2015年5月18日 (月)

「NHKではたらく皆さんへ 政府からの自主・自立を求める視聴者・市民の訴え」ビラ配布について

「放送を語る会,日本ジャーナリスト会議、マスコミ9条の会、アクティブ・ミュー ジアム”女たちの戦争と平和資料館”」が全国のNHKの門前でNHK関係者に「NHKではたらく皆さんへ 政府からの自主・自立を求める視聴者・市民の訴 え」というビラを配布する予定です。(当会も賛同しています。)
(東京では5/26の予定)
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私たちはNHKがかつてない危機にあると感じています
「籾井会長NO!」
 ~全国の市民の声に 耳を傾けてください~
・・・・・・・・・・
ビラPDFは
https://app.box.com/s/16bsnq7iwt79kpovv1u1xy3ujaev6pap
からダウンロードできます。
Ryou3_2
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http://www.geocities.jp/hoso_katarukai/event2.html
      第54回放送フォーラム
             NHK籾井会長のハイヤー利用の公私混同、
                   クローズアップ現代のやらせ疑惑にゆれるNHK!

         
         NHKの危機  いま何が問われているか
                 元NHK経営委員長代行 上村達男氏にきく

NHK 籾井会長の罷免、辞任を求める市民の運動が高まる中、会長の任命・罷免の権限を持つNHK経営委員会の動向が注目を集めてきました。上村達男氏はこの間、 経営委員長代行として、籾井会長批判の姿勢を貫き、会長の発言は放送法違反と主張されています。今年2月に退任された上村氏に、籾井会長をめぐる経営委員 会の議論、NHKのあり方について大いに語っていただきます。
NHKについて考えるまたとない貴重な機会ですので、市民の皆さんが多数参加 されるよう呼びかけます。
(上村達男氏のプロフィール)1948年東京生まれ、早稲田大学法学部教授(専門は会社法、資本市場法)
2012年3月NHK経営委員に就任、2013年7月委員長代行者、2015年2月退任NHKについて「日本の社会が成熟市民社会へと構造転換を遂げる、そのために NHKの果たす役割は決定的と思う」と述べている
好きな言葉―ものを言うなら声を低く語れ(ミケランジェロ)
      

          日時 2015524() 13301630
          場所 千駄ヶ谷区民会館(2階 集会場)
                   
                    
           
主催
 放送を語る会  協賛 日本ジャーナリスト会議・メディア総合研究所
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また、際立つ「政府広報化」~NHK政治報道~(「マスコミ市民」2015年3月号掲載)は
http://www.geocities.jp/hoso_katarukai/150306masukomi.pdf
からダウンロードできます。

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2015年3月24日 (火)

私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて辞任を要求する

籾井会長の私用ゴルフのハイヤー料金をNHKが立て替えていた問題が大問題になっています。      
 当会を含む18団体(注1)は3/23日、籾井会長と経営委員会宛ての「私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて辞任を要求する」文書をを提出しました。      
NHK(渋谷)でのメモを貼り付けます。      
-------------------------      
参加団体      
4団体=      
NHK問題を考える会(兵庫)×3人      
日本ジャーナリスト会議 
放送を語る会      
NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ   醍醐、渡辺   

NHK=NHK視聴者部 副部長×2      
NHK経営委員会事務局 副部長      
3月23日 13:15~14:05      

≪初めに≫      
以下の二通の申し入れ文書を封筒に入れて、全経営委員宛てと会長を含む全理事宛てに夫々事務局に手交し、申し入れの概要を視聴者コミュニティの醍醐共同代表から説明。その後、約50分質疑しました。      
①NHK経営委員会 委員長 浜田健一郎 様 経営委員 各位      
私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて経営委員会による罷免を要求する      
②NHK会長 籾井勝人 様 私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて辞任を要求する      

≪主な質疑≫      
Q:定例の経営委員会は明日24日と理解している。3月19日に「監査委員会活動結果報告書」が提出されたのは、臨時経営委員会だったのか?   
A:そうだ。      
Q:監査委員会は、いつ開催されたか? 議事録は公表されるのか?      
A:開催は当日のみで、「報告書」を経営委員会に提出する前だ。議事録は・・・。      
Q:経営委員会には何名の委員が出席し、論議された時間はどれくらいか?      
A:後日、議事録が公表される。7名以上でないと経営委員会として成立しないので、それ以上の出席があった。時間は午前中としか言えない。      

Q
:経営委員会は、当日「報告書」を受け、午前中の議論でコメント・見解を発表したとは手際が良すぎるのではないか? もう24日の定例委員会では議論しないのか?      
A:19日の臨時経営委員会の議論は、後日ホームページに公表される。      
24日に再度議論されるかどうか承知していない。議決事項は事前に伝えるが、それ以外の議論がどうなるかは私の仕事外で分からない。      
Q:NHK は、今回のハイヤー利用について、セキュリティ上の理由を挙げているが、籾井会長以前に同理由でハイヤーを私用で利用した事例はあったか?      
A:セキュリティ上の説明は国会でもしている。これまでの事例は・・・。      
Q:籾井会長が就任以来、私用のハイヤー利用をNHK経理部が「外部対応業務」として処理した事例は他に無いか?
A:承知していない(知らない)。      

Q
:このような質問(同様事例の有無)は、普通なら当然に出る疑問だ。知らないとか、調べていないと言う説明は信じられない。      
A:個別、ピンポイントの答えは出来ない。      
Q:情報公開請求したらどうなるか?      
A:請求があれば、その都度関係部署で協議する。事前には説明できない。      
Q:今回問題になったような費用の公私の区別をどのようにしているか?      
A:「監査委員会活動結果報告書」にある通りだ。      
Q:報告書では分からないから質問している。      
A:・・・。      
Q:再度聞くが、今回のような経理処理の仕方は、籾井会長以前にあったか?      
A:「報告書」以外、承知していない。      
Q:NHK問題を考える会(兵庫)から、2/27に各経営委員宛てに書留郵便で送った申し入れが、3/9の面談で確認したら「届いていない」との回答だったが、どういう事か?再度文書を渡す。      
A:3/9の回答は、行き違いがあり3/8付けの文書のことだった。この文書は必ず届ける。      
Q:明日の経営委員会は13:30 からとしたら、この申し入れ文書を事前に各経営委員にFAXかメールで届けてもらいたい。以前の事務局には対応をしていただいたことがある。      
A:各経営委員は忙しいので、何処に連絡すればよいか・・・。 <2015.3.23 渡辺記>      
(注1)      
NHKをただす所沢市民の会      
NHK問題を考える会・さいたま      
NHK問題京都連絡会      
NHKを憂える運動センター・京都      
籾井さん! NHK会長やめはったら受信料払います・京都の会      
NHK問題を考える会(兵庫)      
マスコミ問題を考える秋田の会      
市民のメディアをつくる会・ぎふ      
「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)      
NHK問題考える滋賀連絡会      
時を見つめる会      
NHK問題を考える会・かながわ      
放送を語る会      
NHKを考える広島の会      
NHKとメディアを考える茨城の会      
NHK問題を考える会(屋久島)      
NHK問題大阪連絡会      
NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ      
----------------------------------------------------------------------------------------------------   

NHK会長 籾井勝人 様                
2015年3月23日     
私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて辞任を要求する      
      
 こ のたびの私用ゴルフのためのハイヤー料金の支払いについて、見苦しい言い訳に汲々とする貴職の姿を私たちは見るに堪えません。当初から自己負担をする意思 があったにせよ、NHKの業務用伝票として処理され、監査委員会から指摘を受けて支払いをしたという事実は公私の混同以外の何物でもなく、公共放送のトッ プに立つ人物がわきまえるべき節度、見識、備えるべき人格のいずれにおいてもNHK会長としては失格と断じるほかありません。私たちは、貴職の就任以来、 これまで幾度かの「辞任要求」を行ってきましたが、今回の辞任要求は「最後の要求」としたいものです。      
      
 NHK の予算のほとんどは受信料でまかなわれています。いわば「公金」です。こともあろうに会長自らが、この公金と私的な遊興費を混同したのではという疑いを持 たれるような行為をした道義的倫理的責任は極めて重く、指摘を受けて「支払った」で済まされるものではありません。NHK経理部が行った「外部対応業務」 名目での伝票処理は、内部告発がなければ、是正措置がなされなかった可能性が大きく、貴職の行為は未必の故意か、それに極めて近いものです。      
 貴職は昨年1月25日の就任記者会見において、数々の「偏向」した思想・見解を吐露しましたが、「確認」を求められると、個人的見解と言い逃れ 会長職を続けることを公言しました。その後も幾度か、視聴者や国会を欺く言動を行い、指弾され、辞任要求を突きつけられながら、そのたびに自らの見解は取 り消すことなく、同様の釈明を繰り返して「延命」を続けてきました。これらの「失言」はどれをとっても放送法が求める「不偏不党、真実・自律、政治的に公 平」を貫くべきNHKの会長にそもそも相応しくなかったというべきです。
 2013年11月の経営委員会・指名 部会が次期会長の資格要件として定めた6項目のうちの初めの3項目は「1、NHKの公共放送としての使命を十分に理解している。2、人格高潔であり、広く 国民から信頼を得られる。3、政治的に中立である。」となっていました。貴職が会長就任後に公言した数々の問題発言は、会長選考時に経営委員会がそのよう な考え方の持ち主であることを把握していれば、決して「会長」に選出されることはあり得なかったものばかりです。      
貴職の「非行」に対する「監査委員会活動結果報告書」が、3月19日臨時経営委員会に提出され、24日の定例経営委員会でその処理がなされると報じられています。      
私たちはこれ以上の貴職の醜い会長職への執着を許すわけにはいきません。経営委員会の処分を待たず、直ちに辞職されるよう重ねて要求します。 以上      
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NHK経営委員会 委員長 浜田健一郎 様 2015年3月23日     
経営委員 各位      
私用ゴルフの交通費決済にあたって公私を混同させた籾井会長の背任は重大であり、改めて経営委員会による罷免を要求する      
   
 こ のたびの私用ゴルフのためのハイヤー料金の支払いについて、見苦しい言い訳に汲々とする籾井会長の姿を私たちは見るに堪えません。当初から自己負担をする 意思があったにせよ、NHKの業務用伝票として処理され、監査委員会から指摘を受けて支払いをしたという事実は公私の混同以外の何物でもなく、公共放送の トップに立つ人物がわきまえるべき節度、見識、備えるべき人格のいずれにおいてもNHK会長としては失格と断じるほかありません。私たちは、同氏の就任以 来、これまで幾度か、同会長に「辞任要求」を行うとともに、経営委員会に対しては、同会長の罷免を要求してきましたが、今回の罷免要求は「最後の要求」と したいものです。      
      NHKの予算のほとんどは受信料でまかなわれています。いわば「公金」です。こともあろうに 会長自らが、この公金と私的な遊興費を混同したのではという疑いを持たれるような行為をした道義的倫理的責任は極めて重く、指摘を受けて「支払った」で済 まされるものではありません。NHK経理部が行った「外部対応業務」名目での伝票処理は、内部告発がなければ、是正措置がなされなかった可能性が大きく、 同会長の行為は未必の故意か、それに極めて近いものです。      

 同会長は昨年1月25日の就任記者会見において、数々の「偏向」した思 想・見解を吐露しましたが、「確認」を求められると、個人的見解と言い逃れ会長職を続けることを公言しました。その後も幾度か、視聴者や国会を欺く言動を 行い、指弾され、辞任要求を突きつけられながら、そのたびに自らの見解は取り消すことなく、同様の釈明を繰り返して「延命」を続けてきました。これらの 「失言」はどれをとっても「不偏不党、真実・自律、政治的に公平」を貫くべきNHKの会長にそもそも相応しくなかったというべきです。      
 
 2013 年11月の経営委員会・指名部会が次期会長の資格要件として定めた6項目のうちの初めの3項目は「1、NHKの公共放送としての使命を十分に理解してい る。2、人格高潔であり、広く国民から信頼を得られる。3、政治的に中立である。」となっていました。籾井勝人氏が会長就任後に公言した数々の問題発言 は、会長選考時に経営委員会がそのような考え方の持ち主であることを把握していれば、決して「会長」に選出されることはあり得なかったものばかりです。       
この1年間、浜田経営委員長は国会の委員会審議で委員から、経営委員会の会長任命責任と監督責任を質される都度、「籾井会長は放送法 を遵守して業務の執行に当たると明言しているので、それを見守りたい」、「経営委員会としては、執行機関の今後の動きを監督し、助言し、必要に応じて苦言 も呈して、委員会の職務を一層果たしてまいりたい」という答弁を繰り返してきました。(私たちが衆参委員会会議録で調べたところ、本年1月末までに浜田委 員長は前者の発言を延べ18回、後者の発言を延べ27回繰り返しています。)      
      
 また、他の経営委員も各地の「視聴者の皆様と語る会~NHK経営委員とともに」において、籾井会長の言動に対して参加者から出た厳しい意見に対して、籾井 会長への「監視と監督」を約束されて来ました。たとえば、石原進委員は、2014年4月19日、佐賀県での語る会において、「籾井会長は、放送法を守って 公共のための放送をこれからやっていきますということを再三明言していますので、籾井会長に私どもは頑張っていただきたいと。経営委員会はしっかりと監視 とか監督をやっていくということでご理解をいただきたいと思います。」と決意を表明されました。      
委員長および各経営委員は今こそこれらの約束を果たすべきではないでしょうか。       同会長の「非行」に対する「監査委員会活動結果報告書」が、3月19日臨時経営委員会に提出され、24日の定例経営委員会でその処理がなされると報じられています。      
私たちはこれ以上の同氏の醜い会長職への執着を許すわけにはいきません。経営委員会は断固罷免の決定をするよう重ねて要求します。 以上      
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