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2018年6月 3日 (日)

「権力監視報道に立ち戻り、報道現場の萎縮克服を求めます」

6月1日、10時半から研究者・弁護士有志7名が国会議員会館内で記者会見を開き、「権力監視報道に立ち戻り、報道現場の萎縮克服を求めます」と題する上田NHK会長宛ての申し入れ文書(10名の連名)を発表、午後3時に4名がNHK視聴者部と面会して、この申し入れ文書を提出しました。
連名者
 梓澤和幸(弁護士)     浮田 哲(羽衣国際大学教授)
 小林 緑(国立音楽大学名誉教授/元NHK経営委員)
 澤藤統一郎(弁護士)    杉浦ひとみ(弁護士) 
 瀬地山角(東京大学教授)  醍醐 聰(東京大学名誉教授)
 田島泰彦(元上智大学教授) 服部孝章(立教大学名誉教授)
 湯山哲守(元京都大学教員)
 (記者会見への出席者は梓澤、田島、湯山の各氏を除く7名)

*記者会見の全録画(ユープラン)1時間26分17秒
 https://www.youtube.com/watch?v=PlYrKr81i_U


*「『萎縮の克服を』NHKに申し入れ」  (『朝日新聞』2018年6月2日、朝刊)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13522185.html?rm=150
NHKの報道で権力を監視する機能の希薄化を危惧しているとして、醍醐聡・東大名誉教授や元NHK経営委員の小林緑・国立音大名誉教授ら10人が1日、NHKの上田良一会長に「報道現場の萎縮克服」などを求める申入書を提出した。
 文書では、NHK幹部がニュース番組の責任者に対し森友学園問題を「トップニュースログイン前の続きで伝えるな」などと指示した、との情報が3月の参院総務委員会で取り上げられたことに言及。森友問題を取材してきた大阪放送局の記者が、6月の異動で記者職から外れる動きがある点も指摘した。その上で、「現場の職員を萎縮させるような人事権を含む権限の濫用(らんよう)を斥(しりぞ)け」るよう要請。記者の異動は「不当で不合理なおそれ」が強いとし「中止を含め根本的に再検討する」ことも求めた。
 NHK広報局は朝日新聞の取材に「特にコメントはありません」としている。

*「弁護士らNHKに申し入れ「森友報道記者の異動は背信行為」
  (『日刊ゲンダイ』2018年6月2日)
  https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/230410

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*「NHKが森友報道を牽引してきた記者を報道から外す安倍政権忖度人事! メディア研究者・NHK元経営委員らが抗議」 (『リテラ』2018年6月2日)
  http://lite-ra.com/2018/06/post-4045.html

*「NHKは官邸におもねることなく、ジャーナリズムの本道に徹せよ」 「澤藤統一郎の憲法日記」
  http://article9.jp/wordpress/?p=10459
──────────────────────────────────────
                   2018年6月1日
NHK会長 上田良一様
権力監視報道に立ち戻り、報道現場の萎縮克服を求めます
               研究者・弁護士有志
              (賛同者名簿後掲)
 目下、わが国では、森友・加計問題、防衛省の日報隠しに代表される国家の私物化、権力の濫用と腐敗が極限に達しています。しかも、そうした事態を正すべき国会審議と国政調査権が数の力に遮られ、機能不全の状態に陥っています。
 このような民主主義の危機的状況を立て直す最後の砦は有権者の理性的な意思表明と行動ですが、それには有権者が賢明な判断を下すのに十分な情報が不可決です。いわゆるメディアの権力監視報道はそうした使命を担うものにほかなりません。

 この点で、NHKは昨年来、森友学園問題や自衛隊の日報隠しなどで優れたスクープ報道を行ってきました。
しかし、その一方で、現場の記者の精力的な取材の成果を抑え込むような報道局上層部の姿勢が市民の疑惑、批判を招いてきたことも事実です。たとえば、去る3月29日の参議院総務委員会において、NHKの内部関係者から寄せられた通報と断って、「ニュース7、ニュースウオッチ9、おはよう日本などのニュース番組の編集責任者に対し、NHKの幹部が森友問題をトップ・ニュースで伝えるな、トップでも仕方ないが放送尺は3分半以内、昭恵さんの映像は使うな、前川前文科次官の講演問題と連続して伝えるな」などと事細かな指示が出ていることが取り上げられました。

こうしたNHK局内の動きと関連して、森友問題で貴重なスクープ取材をしてきたNHK大阪放送局の記者をこの6月の異動人事で記者職から外し、考査部に異動させるという動きも伝えられています。
私たちは、このような一連の動きに共通するNHKの権力監視報道の希薄化を危惧し、以下のことをNHKに求めます。

1. 受信料で支えられる公共放送機関としてのNHKは、権力から独立して自主自律の放送を貫くなか、権力を監視し、国民の知る権利に応える放送を続けているという視聴者の信頼を得ていることが大前提です。NHKが日々の報道でも人事においても、こうした前提を自ら壊すような言動は視聴者への背信行為であり、厳に戒めること
2.  NHK報道局の上層部は取材・番組制作の現場の職員を萎縮させるような人事権を含む権限の濫用を斥け、事柄の核心に迫ろうとする意欲的な取材、番組制作への職員のモチベーションを支え、高めるような役割と職責を果たすべきこと
3.  以上の趣旨と関連して、目下、伝えられているNHK大阪放送局の記者を異動させる人事につき、不当で不合理なおそれも強く、中止を含め根本的に再検討すること
                     以上
賛同者 
梓澤和幸(弁護士)
浮田 哲(羽衣国際大学教授)
小林 緑(国立音楽大学名誉教授/元NHK経営委員)
澤藤統一郎(弁護士)
杉浦ひとみ(弁護士) 
瀬地山角(東京大学教授)
醍醐 聰(東京大学名誉教授)
田島泰彦(元上智大学教授)
服部孝章(立教大学名誉教授)
湯山哲守(元京都大学教員)

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