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2016年5月

2016年5月10日 (火)

視聴者団体「次期会長の選任にあたって」「NHK経営委員の選任にあたって」の申し入れ書を提出

 NHK籾井会長の任期は残り数か月となりました。2017年1月の改選を前に、本年夏から経営委員会内で次期会長の選考のための指名部会が開催されるものと思います。

また今年6月に経営委員会メンバーの交代が報道されています。
<新任>小林いずみ(ANAホールディングス社外取締役)、堰八義博(北海道銀行会長)、宮原秀夫(ナレッジキャピタル代表理事・元大阪大学総長)、渡辺博美(福島ヤクルト販売会長)
<再任>常勤・上田良一(元三菱商事副社長)
<退任>委員長・浜田健一郎(ANA総合研究所会長)、美馬のゆり(公立はこだて未来大教授)、室伏きみ子(お茶の水女子大学長)敬称略

NHK経営委員会開催日前日の5月9日(月)全国の”NHKを考える” 視聴者団体の代表6団体11名はNHK視聴者部経由で経営委員会に、申し入れ文書「次期会長の選任にあたって、真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよ う、選考過程の抜本的改革を求めます」を提出しました。 視聴者団体26団体が共同で賛同署名しています。
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NHK経営委員会 委員長 浜田健一郎 様
経営委員各位

次期会長の選任にあたって、真に公共放送にふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます


 NHK問題を考える会(兵庫) /  NHK問題を考える奈良の会
 時を見つめる会  /   NHK問題とメディアを考える茨城の会
 NHK問題を考える会・さいたま / NHKとメディアを語ろう・福島
 NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
 NHK問題大阪連絡会   /  NHKを考える東海の会
 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)
 メディアを考える市民の会・ぎふ   / NHK問題を考える堺の会
 政府から独立したNHKをめざす広島の会 
 日本ジャーナリスト会議   /   NHK問題を考える岡山の会
 NHKをただす所沢市民の会  /  NHK問題を考える滋賀連絡会
 放送を語る会  / マスコミ問題を考える秋田の会
 NHK問題を考える会(屋久島町) /    NHK問題京都連絡会
 NHKを憂える運動センター・京都  /   NHK全国退職者有志
 アクティブ・ミュージアム『女たちの戦争と平和資料館』(wam)
 籾井さん!NHK会長やめはったら受信料払います京都の会
 NHKを考える福岡の会
(以上26団体)

 貴委員会におかれては、多岐にわたる課題を抱えたNHKの運営、まことにお疲れさまです。
さて、籾井勝人現会長の任期は残り数か月となりました。2017年1月の改選を前に、本年夏から経営委員会内で次期会長の選考のための指名部会が開催されるものと思います。
 ご承知のように、NHK予算の国会承認の際、参議院総務委員会の附帯決議は、今年と昨年、2年続けて会長選考に関しかつてなかった文言を加えました。
「会長の選考については、今後とも手続の透明性を一層図りつつ、公共放送の会長としてふさわしい資質・能力を兼ね備えた人物が適切に選考されるよう、選考の手続の在り方について検討すること」という要請です。
この決議内容が、現在の籾井会長の数々の言動を批判的にとらえ、貴委員会による籾井会長の選任過程を問題視したものであることは明らかです。
 籾井会長が就任して2年余、会長批判の声は絶えることがありませんでした。
会長罷免を要求する署名は8万近くに達し、籾井会長が辞任するまで受信料支払いを凍結する運動さえ生まれています。 
私たちはこの状況を踏まえ、2017年1月の次期会長の選任にあたって貴委員会につぎのように申し入れます。

 1、籾井現会長の再任は絶対にしてはならないこと。
視聴者の批判の高まりからも、またわざわざ「会長にふさわしい資質を持つ人物」を選考するよう求めた国会附帯決議の精神から言っても、再任は絶対にあってはならないことです。

 2、会長選考過程に視聴者・市民の意思を広く反映させること。
NHK会長選考にあたっては、何より公募制、推薦制の導入が検討されるべきです。
当面は社会的に有力な学術・文化団体、マスコミ学会、日本ペンクラブ、日弁連、またその
他、視聴者団体を含む市民団体や、労組などから会長を推薦できるようにし、経営委員会が受付の窓口を設けるなど、視聴者参加の仕組みを作ることを要求します。
最終的に経営委員会が候補を絞って任命することにすれば、これは現行放送法のもとでも可能な方策です。
籾井会長任命の経過に見られるように、密室の議論の中で、経営委員が会長候補をあげ、わずか一回の面接で会長を決める、といった選考方法は抜本的に改善する必要があります。

 3、会長の資格要件を一層充実させること。
経営委員会は、2013年秋、会長の資格要件6項目を公表しました。「NHKの公共放送としての使命を十分に理解している」などといった当然の項目が含まれ ていますが、NHK会長にはこのところ3期にわたって財界人が就任しており、そのうちの一人である現会長がNHKの自主自律を危うくする言動を繰り返しま した。
資格要件6項目がまったく生かされなかったことになります。
会長の資格については、その要件に、「放送法の精神に即して、NHKのジャーナリズム機能と文化的役割について高い見識を持ち、政治権力からの自主・自立を貫ける人物」 といった厳しく充実した条項を加えることを要求します。

 NHKはよく、「みなさまのNHK」と広報しています。その「みなさま」である視聴者・市民が、会長の選任過程にまったくかかわることができないのは重大な問題ではありませんか。
英国BBCは、すでに会長の公募制をとっています。これに比べればNHKははるかに遅れていると言わざるをえません。
視聴者・市民が「推薦」という形で会長選考に参加し、その意思を表明する機会が保障されれば、視聴者・市民とNHKの距離は縮まり、ひいては公共的放送機関NHKの基盤を強くすることになります。
貴委員会は、これらの状況を勘案し、英断をもって前記3項目の要求の実現に踏み出されるよう、強く要請します。
(印刷用PDFはこちら)  
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また、「NHK経営委員の選任にあたっての申し入れ」を衆参議院運営委員会各氏に送りました。


                                 2016年5月1日
衆議院議院運営委員会委員各位
参議院議院運営委員会委員各位    
   
   NHK経営委員の選任にあたっての申し入れ


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 籾井さん!NHK会長やめはったら受信料払います京都の会
 NHKを考える福岡の会
(以上26団体)
                                                                           
 時下、委員各位におかれましては各種の政務にご多用の毎日と存じます。
報 道によりますと、政府は4月19日に、NHK経営委員の国会同意人事について計5名の候補者(6月19日に任期を満了する4名の委員の再任・後任と欠員中 の1名の委員の補充)を衆参両院の議院運営委員会に内示したとのことです。さらに、今年の12月に3名の委員の任期が満了し、後任の委員の選任が行われる ことになっています。
公共放送NHKが言論・報道機関として民主主義社会に果たす重責を考えるとき、NHKの重要事項の議決機関であり、役員の職 務執行を監督する任も負う経営委員会メンバーの選任はたいへん重い意味を持っています。そこで求められるのは、選任のプロセスの公開性と視聴者・市民の意 思を反映させる仕組みであり、選任基準の明確化です。 

 放送法は任期を終える経営委員にも再任の道を開いています。今回、任期が満了す る経営委員の中には、日頃の経営委員会や視聴者と語る会の場などで視聴者の目線に立って、NHKと適正な緊張関係を保ちながら放送の自主自律のために尽力 された委員がいます。しかし、その一方で、定例の委員会に欠席が目立つ委員や、出席しても稀にしか発言しない委員も見受けられます。これら委員の報酬を負 担している視聴者として、的確かつ適格な人選がなされたのか強い疑問を抱きます。
 また、この間、任期満了で退任した委員の中にはNHKの信用を失墜させるような暴言を繰り返した人物もいました。
さ らに、多くのメディア研究者やジャーナリスト、各地の市民団体の再三にわたる申し入れにもかかわらず、特定の経営委員ポストを財界人の指定席かのようにた らい回しする悪弊が続いて来ました。今回内示された5名の候補者の顔ぶれをみても、地方代表と言いつつ、実態としては財界人が多数を占め、「教育、文化、 科学、産業その他各分野・・・・が公平に代表されることを考慮しなければならない」(「放送法第31条第1項」)という規定にそぐわない選考になっていま す。

 そして、何よりも、会長就任会見で「政府が右と言う時、左とは言わない」と公言した籾井勝人氏を会長に選任し、その後も同氏がNHKの自主・自立を省みない発言や品位を欠く発言を繰り返したのを厳正に監督しないまま今日に至った経営委員会の責任はきわめて重大です。
 きたるべき経営委員の選任にあたっては、こうした失態を繰り返さない人選がされなければなりません。そのため、私たちは政府から提出された経営委員候補者について委員各位が慎重な審議を尽くされ、賢明な判断をされるよう強く望むものです。

 そこで、私たちは今年中に行われる予定の経営委員の選任にあたって以下の4点を申し入れます。皆様におかれましては、これらの申し入れを真摯に検討され、公共放送NHKの議決・監督機関のメンバーにふさわしい見識を備えた候補者が選任されるよう、強く要望いたします。

(注: 政府が経営委員候補を選考し、国会の同意を求めるという現在の制度は、メディアによって監視されるべき政治権力を担う政府がメディアとしてのNHKの議 決・監督機関の人事に直接関与するという意味で重大な矛盾を抱えており、抜本的な見直しが必要と考えますが、以下では、現行の放送法を前提にして申し入れ を致します。)

1.NHKが担うべきジャーナリズムとしての機能とゆたかな文化をはぐくむ役割を深く理解し、NHKを権力から自立したメディアとする砦としての役割を経営委員会が担うのにふさわしい見識を持った人物かどうかを選考の基本に据えること
2.任期が満了する経営委員についても、各委員の任期中の言動に示された資質を上の基準に照らして検証し、再任の可否を判断すること。いやしくも再任について委員ごとに恣意的な選別がされないよう、透明で公平な選考と審査を行うこと
3.受信料を負担し、NHKの経営を支える視聴者に候補者の公募、推薦の途を開き、政府が選考した候補者とともに透明な審議を行うこと
4.国会での同意の採決に先立って、視聴者に公開された国会の場で各候補の所見を聴取すること                   
                            以 上
(印刷用PDFはこちら) 
────────────────────────────────────── 
以下 NHK申し入れ行動メモ

201659日(月)14501630

59日、在京団体5団体と「NHKとメディアを語ろう・福島」の11名が東京渋谷のNHKに出向いて、26団体連名の「申し入れ」など以下の4つの申し入れを提出しました。

Ⅰ.26団体連名 ⇒ (経営委員長、経営委員各位)次期会長の選任にあたって、真に公共放送に

ふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます 

Ⅱ.第4次署名集計 ⇒ (経営委員会) NHK籾井会長罷免署名 

Ⅲ.視聴者コミュニティ 

 NHKの原発報道を大本営発表に貶める貴職の発言に抗議し、発言の撤回と即時の

会長辞任を要求する  ⇒(籾井会長)

 NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

            ⇒(経営委員会御中、経営委員各位)

Ⅳ.放送を語る会と日本ジャーナリスト会議 ⇒(経営委員長、経営委員各位、籾井会長)

         NHKの自主・自律を否定する籾井会長の辞任、もしくは経営委員会による

罷免を求めます  ~原発報道に関する発言に抗議する~

 

≪参加≫

NHK 広報局視聴者部 副部長   2名

市民団体:放送を語る会4名、日本ジャーナリスト会議JCJ 2名、視聴者コミュニティ2名、

WAM 1名、VAWW RAC 1名、福島から1名、以上11

 

≪趣旨説明≫

Ⅰ.26団体連名 ⇒  (経営委員長、経営委員各位)次期会長の選任にあたって、真に公共放送に

ふさわしい会長が選ばれるよう、選考過程の抜本的改革を求めます 

  市民団体:申し入れ文を読み上げ、各経営委員に必ず届くようにお願いする。

  視聴者コミュニティ26団体の連名での申し入れは、全国の団体が大阪と東京で集まって議論した結果まとめられたものである。NHKの会長は、経営委員の23の賛同で決めることになっているが、それ以外、選考方法については何も定めていない。だから、経営委員会の判断次第で、公募や外部からの推薦の受付など、視聴者が会長選考に参加する方法を採用できる。ぜひ考えてもらいたい。安倍総理大臣と高市総務大臣宛と、衆参議員運営委員各25名宛に、経営委員の選任にあたっての申し入れをした。(総理へは文書の手交をセット中)

 

Ⅱ.第4次署名集計 ⇒ (経営委員会) NHK籾井会長罷免署名 

  「籾井・(百田)・長谷川3氏罷免要求署名」(20154月以降の「籾井罷免要求署名」を含む)の集計。   第14次集計分(201611958)   1,374

これまでの累計     79,339

  市民団体:最近の籾井会長発言の後に署名が多く寄せられた点を受け止めてもらいたい。

 

Ⅲ.視聴者コミュニティ ⇒(経営委員会御中&経営委員各位、籾井会長あて)  

NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

  視聴者コミュニティ:経営委員宛と会長宛の2部あるが、文書の趣旨は同じもの。426日衆院総務委員会での籾井会長発言「不必要な混乱を避けるため、公式発表以外の報道を控える」趣旨の発言は、「NHK放送ガイドライン2015」を理解していないものだ。災害報道についてのガイドラインも全くわきまえない内容だ。今や、籾井問題は経営委員会の問題だ。経営委員会は自らが任命した会長の言動を監督する責任を果たしてもらいたい。

 

Ⅳ.放送を語る会、日本ジャーナリスト会議⇒(経営委員長、経営委員各位、籾井会長)

        NHKの自主・自律を否定する籾井会長の辞任、もしくは経営委員会による

罷免を求めます  ~原発報道に関する発言に抗議する~

  放送を語る会:全文を読み上げる。

  JCJ:原発報道に関する籾井会長の発言は許せない。市民の命とくらしを危険にさらす発言だ。福島原発のメルトダウンを政府と東電が認めたのは2カ月も後だ。籾井発言に従うなら住民は多大な汚染に曝されてしまう。

     籾井氏は、一方で自分に有利な経営委員を選出されるような政治的な動きをしているが、一日も早く辞めさせるべきだ。経営委員会は責任を果たせ!

 

6団体が来ているので発言を!≫

 「NHKとメディアを語ろう・福島」:熊本地震についてのNHK報道では、20日まで川内原発を隠す地図で説明していた。長野や宮城の地震でも原発の手前までの地図を示していた。原発隠しだ。一方、東日本地震の2カ月後の2011515日、NHKの原発汚染の調査報道は良かった。この報道の後、政府や東電がやっと情報を出した。真実を伝えてほしい。

 WAM:籾井会長には辞めてもらいたい。慰安婦問題は個人的な発言だというが、このような人がNHKのトップにいることが問題であり、世界的に見れば日本の恥だ。現場の後輩達から籾井会長を忖度する組織について苦悩の相談がある。ニュース報道もトップの意向を意識した内容だ。安保法制のニュースもひどい。ETV2001の改変問題では検証もされていない。

 VAWW RAC:「慰安婦問題はどこにもある」発言について申し入れをしたが、その際、NHKの労組の対応も悪かった。(最近は流石に籾井会長に異議を唱えているが…)

    原発問題の番組でタレントを使って「福島の汚染」を問題ないようにいう。政治討論の進行役の島田氏もおかしい。

 視聴者コミュニティ:政府の公式発表はNHKの報道の一部ではあるが、それ以外の情報を伝えないなら国営放送だ。

ところで、申し入れ文書を補足するこの場での私たちの発言を視聴者部はいつもメモされるが、それは経営委員一人一人に届いているのか?

 NHK:記録メモを毎回、経営委員会事務局に届けているが、その先、どうなっているのかはわからない。

 視聴者コミュニティ:それでは面会の場で私たちが補足的な発言をする意味がない。その点を確かめるためにも経営委員会事務局に同席を要望している。視聴者部として、今日記録されたメモが経営委員一人一人に届くよう、経営委員会事務局にしっかり伝えてほしい。 

NHK:はい、伝えます。

 

 その他:パナマ文書の記事の紹介。籾井会長のハイヤー問題で「情報の漏れたことが問題」との会長発言は論外だ。

 

市民団体:今日の対応には感謝するが、前例にはしないという了解で今日の面会となった。しかし、今回のように参加人数が多い場合は、いつもの部屋では全員が座ることもできない。落ち着いてやりとりができない場合、もう少し広い部屋を準備してもらいたい。

NHK:私どもは、本来は1団体ごとに面会をし、丁寧にお話を聞くことにしたいと考えている。場所としては入館不要のスペースということで、いつもの部屋を想定している。

視聴者コミュニティ:入館不要のエリアでと言われると、敷居が高い感じがするが、どうしてそうなるのか?

NHK:セキュリチィの面から・・・・・

視聴者コミュニティ:入館といっても、勝手に館内を歩き回るわけではなく、今日のように視聴者部の案内で準備してもらった部屋を行き来するだけ。セキュリティ云々の問題はないと思う。参加人数のある程度の目安、参加人数に応じた部屋の手当て、面会時間の目安など、おおよその標準を了解しあってはどうか?

NHK:ケースごとに、その場その場で相談ということにしたい。

市民団体:ということは、今日のような部屋の確保は今回かぎりというわけではないと考えてよいか?

NHK:その都度、相談とさせてほしい。

市民団体:ひとまず、了解。

201659 渡辺記>
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NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます

                         2016年5月9日
NHK経営委員会御中
NHK経営委員各位

NHKの原発報道を大本営発表に貶める籾井会長を即刻罷免するよう求めます
                       NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
                       共同代表 湯山哲守・醍醐 聰

 委員各位におかれましては、公共放送の監督・議決機関のメンバーとしての職務にご精勤のことと存じます。
 4月23日の各紙朝刊の報道によると、籾井会長は4月20日に局内で開かれた熊本地震と関連した災害対策本部会議で、「原発については、住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えることを続けてほしい」と指示したとのことです。
  さらに籾井会長は4月26日、衆議院総務委員会で、委員から「公式発表とはなにを指すのか」と訊かれたのに対し、「原発に関しては周辺の放射線量を測定す るモニタリングポストの数字、原子力規制委員会の見解などを伝えていこうと。不必要な混乱を避けるという意味で、不安や心配を周りの人に根拠もなく出して いくのは、ちょっと変ではないか」と答弁しました。
 このような籾井会長の発言を知るにつけ、当会は、主体的な「調査・取材にもとづく報道」こ そ、報道機関の自主自立の要であるという認識が籾井氏には欠落していると考えざるを得ません。より具体的に言うと、籾井氏は「NHK放送ガイドライン 2015」を読まれたのか、読まれたとしても、そこで謳われた取材にもとづく報道の意義を全く理解されていないと思えます。
「ガイドライン」は「2.放送の基本的な姿勢」の冒頭で次のように記しています。

「NHKのニュースや番組は正確でなければならない。・・・しかし、何が真実であるかを確かめることは容易ではなく、取材や制作のあらゆる段階で真実に迫ろうとする姿勢が求められる。」

 さらに、「ガイドライン」は「10.災害・非常事態」の冒頭で次のように記しています。

  「○・・・公共放送として期待に応え、正確でわかりやすい情報をより早く伝えるため、取材と報道に全力をあげる。」
  「○災害・非常事態の報道にあたっても、放送の自主・自律を貫く。」

  現に、NHKは東日本大震災に伴う福島原発事故に際して、放射線観測の第一線で活躍する科学者らと協力して、震災3日後から放射能の測定を始め、被ばくに よる人体への影響と土壌汚染への対策のための詳細な汚染地図を作成した「ETV特集 ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~」 を制作して2011年5月15日に放送し、高い評価を得ました。これは、原発災害から避難する人々や故郷に残る人々の混乱と苦悩を見つめた貴重な記録であ ると同時に、「いたずらに不安をかき立てない」と称して、放射能汚染の広がりの実態を隠した政府の「公式発表」の不真実を見事に立証したものでした。
  要するに、「ガイドライン」は政府や規制当局の公式発表を「真実」と鵜呑みにし、それのみを伝えたのでは国民がNHKに求める自立した報道にならないと定 めているのです。籾井会長の発言は、「NHK放送ガイドライン2015」の上記の各項に真っ向から反すると同時に、番組制作スタッフの創意的な調査・取材 を抑制しかねない有害極まりないものです。

 今回の籾井会長の発言は、会長就任会見の場での「政府が右と言う時、左とは言わない」という 発言、会長就任1年後の会見の場での「いわゆる慰安婦問題については政府のスタンスが決まるまではNHKの方針は決まらない」という発言と軌を一にするも のであり、籾井氏が自立した公共放送の何たるかを全く理解できていないことを改めて示したものです。
 そしてこれは、かつて「日本軍の一連の『敗 北』の戦闘行為を隠蔽し、『転進』などの虚偽報道をした大本営発表を「公式発表をベース」として報道したNHKの報道姿勢を彷彿とさせるものです。戦後二 度とこのような報道をしないと誓って再出発したNHKの「反省」を無知蒙昧に蹂躙するものです。
 貴委員会が、これほど公共放送の使命をわきまえない人物をNHK会長に選任し、会長就任後も籾井氏が公共放送のイロハについて無知無理解をさらけ出す発言を繰り返してきたのを放置してきた不作為責任は極めて重大です。

 当会は任期満了まであと8ヶ月ほどになった籾井氏の会長再任は論外のことと考えていますが、今回の発言に接し、任期満了まで残り少なくなられた委員各位も含め、貴委員会が瑕疵のある人物をNHK会長に任命された責任を果たされるよう、次のことを申し入れます。

 1. 「NHK放送ガイドライン2015」に反する、「原発報道は公式発表をベースに」という発言を撤回するよう籾井会長を指導・監督すること
 2.   公共放送の使命のイロハを理解せず、それに反する言動を確信犯的に繰り返す籾井氏を即刻、罷免し、会長職から退かせること
                            以上
(印刷用PDFはこちら) 
(籾井会長宛PDFはこちら)

【関連記事】NHK会長「原発はコメント加味せず報道」 再び持論:朝日新聞デジタル 
http://digital.asahi.com/articles/ASJ4V7560J4VUCVL02P.html

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