NHK会長の辞任勧告申し入れ 退職者有志が経営委に
NHK会長の辞任勧告申し入れ 退職者有志が経営委に
西日本新聞 2014年07月18日(最終更新 2014年07月18日 17時28分)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/culture/article/102274
NHKの籾井勝人会長の就任会見時の発言などをめぐり、NHKの全国の退職者有志が18日、籾井会長に辞任を勧告するよう、会長の任免権があるNHK経営委員会に申し入れた。応じない場合は罷免するよう求めている。
申し入れは、元ディレクターで作家の小中陽太郎さん、元アナウンサーで作家の下重暁子さんら計172人の連名。
申し入れ書によると、籾井会長が1月の就任会見で「政府が右というのを左とは言えない」などと発言したことについて「その姿勢は一時的なものではなく、その後も変更されていない」と指摘。「政治的に中立」などの資格要件に反していると訴えている。
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NHK会長の辞任勧告申し入れ 退職者有志が経営委に - 47NEWS(よんななニュース) http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014071801001719.html
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スポーツ報知 http://www.hochi.co.jp/entertainment/20140718-OHT1T50129.html
NHK退職者有志、籾井会長の辞任勧告を申し入れ
2014年7月18日17時36分 スポーツ報知
NHKの籾井勝人会長の就任会見時の発言などをめぐり、NHKの全国の退職者有志が18日、籾井会長に辞任を勧告するよう、会長の任免権があるNHK経営委員会に申し入れた。応じない場合は罷免するよう求めている。
申し入れは、元ディレクターで作家の小中陽太郎さん、元アナウンサーで作家の下重暁子さんら計172人の連名。
申し入れ書によると、籾井会長が1月の就任会見で「政府が右というのを左とは言えない」などと発言したことについて「その姿勢は一時的なものではなく、その後も変更されていない」と指摘。「政治的に中立」などの資格要件に反していると訴えている。
また「会長発言を理由に国内外で取材に困難が生じていると聞いている」とした上で「辞任しないかぎり、NHKへの批判は今後もやまない」としている。
世話人の一人で元ディレクターの小滝一志さんは「さらに多くの退職者の賛同を集め、夏中にあらためて申し入れをしたい」と話している。
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2014年7月18日
NHK経営委員会 御中
経営委員各位
NHK籾井会長に辞任を勧告するか、または罷免されるよう求めます
NHK全国退職者有志
経営委員各位には、日頃、NHKの使命達成のために尽力されていることに敬意を表します。
私たちは、かつてNHKで働いた退職者です。1月の籾井勝人会長就任以来続いている事態を憂慮し、その解決のために、今こそ経営委員会が英断をもって会長に辞任を勧告すること、その勧告に会長が応じない場合は、放送法第55条により罷免の決断をされることを強く求めるものです。
その理由は次の通りです。
第一、 籾井氏が会長にとどまることは、政府・政治権力から独立した放送機関であるべきNHKにとって、重大な脅威となっています。
「政治権力からの自主・自立」という在り方は、NHKの存在理由そのものであり、NHKが視聴者、国民の信頼を得るために守るべき最重要の放送倫理です。
しかし、繰り返し批判されているように、籾井会長は就任記者会見で、国際放送では「政府が右というのを左とは言えない」、「民主主義に対するイメージで放送していけば、政府と逆になることはあり得ないのではないか」秘密保護法については「政府が必要だとの説明だからようすを見るしかない」などと述べました。
また、日本軍「慰安婦」の補償問題に関し、韓国を非難し、「日韓条約で解決済み。なぜ蒸し返すのか」とも発言しました。これは日本政府の主張であり、籾井発言はこの政府の主張をNHKの主張とする、というに等しいものでした。
重大なのは、こうした姿勢が就任会見の一時的なものではなく、その後も変更されていないことです。NHKの基本性格の理解を欠き、政府支持の姿勢で公的に発言した人物が、NHKのトップに座り続けているという異常な事態は一刻も早く解消すべきです。
2013年11月、経営委員会は、次期会長の資格要件を定めました。その中に、「政治的に中立であること」「NHKの公共放送としての使命を十分に理解している」という項目があります。籾井会長の姿勢はこの要件にあきらかに違反しているのではないでしょうか。
第二、就任会見で示された見識、感性からみて、籾井会長がNHKのトップの任に堪える人物とはとうてい考えられません。
会長は日本軍「慰安婦」に関して、日本だけが非難されるのはおかしい、という趣旨で「戦争している国にはどこにもあった」と述べました。
しかし、これは、近年の研究や裁判で明らかになった日本軍「慰安婦」の歴史的事実に反します。
政府の公式見解である河野談話も、長期、かつ広範な地域に、日本軍が直接、間接に関与して慰安所を設置し、「慰安婦」の移送、管理を行ったと言明しました。こうした大がかりな制度を、戦争当事国がすべて行っていた、とする籾井発言は、驚くべき歴史の偽造です。
また河野談話は、「「慰安婦」の募集が、強圧によって本人の意思に反して行われた事例が数多くあり、慰安所での生活も強制的な状況の下での痛ましいものであった」と述べました。籾井発言には、こうした悲惨な環境に置かれた女性たちへの人間的な想像力が感じられず、先の戦争で日本がアジア諸国に与えた深刻な被害についての反省も表明されませんでした。
NHKは、アジア太平洋地域の放送機関の連合組織ABU(アジア太平洋放送連合)の有力なメンバーです。加盟各国は、多くは日本の侵略戦争で深刻な被害を受けた国々です。籾井氏の発言は、アジア諸国にとって、また、日本の戦争責任を考える多くの市民にとって、到底受け入れがたいものです。
第三、いまNHKで働く人たちが、会長の存在によって特別の困難に直面しています。
会長発言を理由に、国内外で取材に困難が生じているという現場の声が聞こえます。受信料支払い凍結や留保も広がっています。こうした厳しい批判が集中する中で仕事をしなければならない現場の人たちの状況には、胸が痛みます。
ご承知のように、今年4月22日の経営委員会で、退任する理事のひとりは、あいさつの中で、次のように述べました。
「職場には少しずつ不安感、不信感あるいはひそひそ話といった負の雰囲気が漂い始めています。現場は公共放送を担うことへの誇りと責任感を何とか維持しようと懸命の努力を続けていますが、限界に近づきつつあります。一刻も早い事態の収拾が必要です」
さらにこの理事は、「これまで経営委員会は、執行部に事態収拾を求めてきたが、経営委員会こそが責任を持って事態の収拾に当ってほしい」と訴えました。職場の声を代弁するこのような痛切な声にぜひ応えていただきたいのです。
現会長が辞任しないかぎり、NHKに対する批判は、今後も止むことがないでしょう。
会長が職に留まっていることへの抗議は、署名運動や、受信料支払い凍結、という形で広がり、私たち退職者の中にも、やむにやまれぬ気持から支払い凍結に踏み切る人びとが出始めました。署名も本年6月に5万筆を超えました。
私たちは、単に後輩が困っている、とか、かつて働いたNHKが心配だから、というレベルでこの申し入れをしているのではありません。
NHKが政府から独立した自立的な放送機関として、日本の民主主義の発達に資する存在であることをあらためて求め、現在の危機を回避することを要求するのが趣旨です。
経営委員会は、放送法成立以後64年の歴史と、NHKの今後を見据えて、現在の時期がNHKの歴史上の汚点とならないよう、大局的、歴史的見地から英断を下されるよう求めます。
その上で、会長選任には、言論、ジャーナリズム、メディア研究、労働・農業団体、市民団体など各界の意見や提案を幅広く聴き、経営委員会独自の活動で、会長にふさわしい人物を選任される方向へ大きく一歩を踏み出されることを心から願うものです。
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キャスター・アナウンサー・プロデューサー NHK退職者172氏声明 籾井会長の辞任・罷免迫る
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-07-19/2014071914_01_1.html
NHKでニュースキャスター、アナウンサー、プロデューサーなどを務めた退職者有志172人は18日、NHK経営委員会に「籾井(もみい)勝人会長の辞任勧告か罷免を求める」声明を提出しました。
声明は次の3点をあげて、経営委員会が籾井氏に辞任を勧告するよう求め、「会長が応じない場合は罷免を」と訴えています。
(1)就任記者会見での「政府が右というのを左とは言えない」などの発言は、NHKの基本的性格の理解を欠く。政府支持の姿勢を公的に発言した人物がNHKのトップに座り続けているという異常な事態は一刻も早く解消すべきだ。
(2)日本軍「慰安婦」に関して「戦争している国にはどこにもあった」と発言した。これは歴史の偽造であり、日本の戦争責任を考えるうえで到底受け入れがたい。
(3)国内外で現場は取材に困難を生じており、受信料の凍結や留保が広がっている。NHKが政府から独立した報道機関となることを改めて求める。
声明には、元ディレクターの小中(こなか)陽太郎、元ニュースキャスターの勝部領樹(りょうじゅ)、元アナウンサーの酒井廣、下重(しもじゅう)暁子、山根基世(もとよ)の各氏らが名を連ねています。
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