'14.2.21 7つの市民団体の共同行動日/安倍総理に「百田尚樹氏、長谷川三千子氏をNHK経営委員から罷免するよう」申し入れました。
2014年2月21日を 7つの市民団体の共同行動日として下記の行動を実施しました。
● 13時30分 内閣府総務課と面会
*安倍首相宛ての提出文書(百田尚樹氏、長谷川三千子氏をNHK経営委員から罷免するよう求める申し入れ)
申し入れ団体
・放送を語る会
・NHK問題大阪連絡会
・NHK問題京都連絡会
・NHK問題を考える会(兵庫)
・NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
・「戦争と女性への暴力」リサ-チ・アクションセンタ-
・日本消費者連盟
● 16時より NHK経営委員会事務局との面会
*NHK経営委員会宛の提出文書
・日本消費者連盟「籾井勝人NHK会長の解任とNHK会長選考のシステムの抜本的改革を求めます」
● 17時より
7団体共同記者会見
場所:NHK記者クラブ
内閣総理大臣安倍晋三 様 2014年2月21日
百田尚樹氏、長谷川三千子氏をNHK経営委員から罷免するよう求める申し入れ
NHK問題大阪連絡会 代表 河野安士
NHK問題京都連絡会 代表 倉本頼一
NHK問題を考える会(兵庫)代表 貫名初子
NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ共同代表
湯山哲守・醍醐 聰
拝啓 私たちはNHKが「健全な民主主義の発達に資するよう」(放送法第1条第3項)放送の充実を図ることを願う立場から、NHKの番組を注視し、公共放送にふさわしい優れた番組は激励し、ふさわしくないと判断した番組には率直な意見、批判を発信する運動を続けている市民団体です。
昨年11月の国会同意人事を経て貴職名でNHK経営委員に任命された百田尚樹氏、長谷川三千子氏の昨今の言動がNHK経営委員としての立場を逸脱したものではないかとの指摘が各方面からなされています。この件についての私たちの見解をお伝えしたうえで、貴職に対し、後掲のような申し入れをいたします。
百田尚樹氏は東京都知事選の選挙期間中のさる2月3日、都内3か所で田母神俊雄候補の応援演説を行い、公衆の面前で、日本はアジア諸国を侵略したというのも南京大虐殺も嘘である、世界の国々は日本を非難しているというのも嘘である、誰が非難しているかというと、中国、韓国だけだ、と発言しました。また、百田氏は応援演説の中で田母神氏以外の候補は「人間のクズだ」と公言したほか、個人用のツイッターで国会議員や他のNHK経営委員を攻撃する品位のない書き込みをしたり、女性を蔑視する下品な書き込みを繰り返したりしています。
長谷川三千子氏は、本年1月22日に参議院議員会館講堂で開かれた女性のつどいで、「私は安倍首相の応援団で、経営委員になりました」と自己紹介したほか、朝日新聞社で拳銃自殺した右翼団体の元幹部を礼賛する追悼文を寄せていたことも報じられました。
そもそも、NHK経営委員にも思想・言論の自由が保障されているとはいえ、経営委員は不偏不党、政治的公平・公正を基本原則とするNHKの執行機関を監督する経営委員会の構成員です。そのような個別具体的な職務・権限を考慮すれば、経営委員の言論の自由に一定の制約が加わるのは当然です。現に、「経営委員会委員の服務に関する準則」は、「経営委員会委員は、放送が公正、不偏不党な立場に立って国民文化の向上と健全な民主主義の発達に資するとともに、国民に最大の効用と福祉とをもたらすべき使命を負うものであることを自覚し、誠実にその職責を果たさなければならない」(第2条)と定めています。
こうした準則は経営委員の職務外の言動には及ばないとの議論があります(経営委員長2月12日記者ブリーフリング「経営委員の言動についての経営委員会見解」)。しかし、NHK経営委員という職にあることが周知された人物が特定の政治家を応援する演説をしたり、経営委員を名乗って自らを「安倍首相の応援団」と公言したりするとなれば、そうした言動がNHKを監督する経営委員の職務の遂行にも及ぶのではないかと受け取られ、NHKの不偏不党、自主自律に対する国民の信頼を揺るがすのは必至です。現に、百田氏やこの後で述べる長谷川氏の「職務外」の言動に対して内外から多くの批判的意見が寄せられていることは、経営委員の政治的言動には職務内・外の使い分けが通用しないことを意味しています。
また、アジア諸国に対するわが国の侵略の事実と責任を認め、謝罪した村山談話はわが国の歴代政権が踏襲してきた立場であり、アジア諸国と善隣友好の関係を築くために不可欠の歴史認識として多くの国民に支持されてきたものです。いかに言論の自由といっても、何の根拠も示さず、こうした歴史認識を否定し、被侵略国であるアジア諸国民の尊厳を逆なでする発言を繰り返す百田氏の言動は、NHKに対する諸外国の信頼を損なう信用失墜行為と言って過言ではありません。
長谷川三千子氏は一貫して男女共同参画事業に反対してきた人物として知られていますが、それにとどまらず同氏は、民主主義を「難病」ととらえ(『正論』2009年9月号)、「臣民からの、命を惜しまぬ忠君武勇」を引き寄せる「国体の回復」を求める(『伝統と革新』2012年9月)立場から、「すべての国民は、個人として尊重される」という日本国憲法第13条冒頭の一文を敵視する異様な思想の持ち主です(『月刊日本』2013年6月)。一人の研究者として言論・思想の自由が保障されるとしても、このような言説の持ち主が、放送を「健全な民主主義の発達に資するようにする」職務を担うのに不適格であることは明らかです。
以上から、私たちは、百田尚樹、長谷川三千子の両氏は放送法第31条で定められた経営委員としての適格要件である「公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者」とは到底いえず、両氏の言動は前記の「経営委員会委員の服務に関する準則」第2条に違反するとともに、百田氏の言動は同準則第5条が禁じた「信用失墜行為」に当たるものと考えます。
よって、私たちは、百田、長谷川両氏にはNHK経営委員としての職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められることから、貴職に対して、放送法第36条の規定に従って両氏をNHK経営委員から罷免するよう、衆参両院に同意を求める手続きを採られることを申し入れます。
ところで、百田尚樹氏は「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」の発起人の一人であり、長谷川三千子氏は同会の代表幹事です。このような事実に照らすだけでも両氏が貴職の親密関係者であることは明らかであり、社会的にもそのように受け取られています。この意味でも、百田、長谷川両氏がもともとNHKの経営委員たる資質に著しく欠けることを十分認識できたにもかかわらず、両氏を経営委員候補として衆参両院に推挙した貴職の責任は極めて重大であり、私たちはこれに強く抗議し、深い謝罪を求めるものです。
これを機に私たちは、メディアによって監視されるべき政権が、メディアを監視するNHKの監督機関の構成員候補を選考する権限を持つ現行の仕組みを抜本的に改革し、NHKの自主自律を強固なものとする制度改革の運動を推進していく所存です。 以上
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17時からNHK記者クラブで開いた記者会見の模様を伝えた報道記事
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http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20140221-OHT1T00145.htm
市民団体が百田、長谷川氏の罷免要請
NHK経営委員の百田尚樹氏と長谷川三千子氏の言動は委員に不適格だとして、市民団体「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」(醍醐聡・共同代表)などが21日、東京都内で記者会見し、両氏を罷免するよう安倍晋三首相に求める文書を内閣府に提出したと発表した。
市民団体側は申し入れ書で、百田氏が都知事選の立候補者の応援演説で他候補を「人間のくず」と批判したことや、長谷川氏が拳銃自殺した右翼活動家をたたえる文章を寄稿したことを問題視。「国民のNHKに対する信頼を損なう行為」として、安倍首相に放送法に基づき両氏を罷免するよう要請した。
会見に出席した元NHK経営委員の小林緑・国立音大名誉教授は「(両氏が)選任された経緯は時の首相と親しく、後ろ盾があるからだろう。経営委員にこんな方がいることに驚き、黙っていられない」と述べた。
(2014年2月21日20時49分 スポーツ報知)
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市民団体が百田尚樹氏らの罷免要求/芸能速報/デイリースポーツ online http://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2014/02/22/0006726497.shtml
市民団体が百田尚樹氏らの罷免要求
2014年2月22日
市民団体「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」などが21日、百田尚樹氏(57)、長谷川三千子氏(67)の罷免を安倍晋三首相(59)に求める申し入れを提出した。
市民団体側はこの日、内閣府に申し入れを提出後、NHK経営委員会事務局と面会。言動が委員に不適格だとして、放送法に基づき、両氏を罷免するよう訴えたといい、経営委は回答を控えたという。
百田氏は東京都知事選の応援演説で旧日本軍による南京大虐殺を「そんなことはなかった」と否定したほか、都知事選の立候補者の応援演説で、他候補を「人間のくず」と批判。長谷川氏は就任前に拳銃自殺した右翼活動家をたたえる文章を追悼パンフレットに寄稿していた。
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NHK:2経営委員の罷免求め要望書-----7市民団体 - 毎日新聞 http://mainichi.jp/shimen/news/20140222ddm041020108000c.html
NHK:2経営委員の罷免求め要望書----7市民団体
毎日新聞 2014年02月22日 東京朝刊
「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」など7市民団体が21日、東京都内で記者会見し、共にNHKの経営委員で、都知事選で応援演説した百田(ひゃくた)尚樹氏と、就任前に右翼の自殺を礼賛する追悼文を寄せた長谷川三千子氏の罷免を求める要望書を、安倍晋三首相に提出したと発表した。
申し入れ書では、2人の罷免を求める理由は、「公正、不偏不党の立場に立って、誠実にその職責を果たす」とした服務準則などに違反しているためとしている。また、「慰安婦はどこの国にもあった」などと就任会見で発言した籾井勝人(もみい・かつと)会長についても、すでに辞任を求めている。
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NHK経営委の2氏罷免を要請--7つの市民団体 ('14.2.22東京新聞)
NHK経営委員の百田尚樹、長谷川三千子の両氏の言動が、NHKの不偏不党・自主自立に対する国民の信頼を揺るがしている─などとして、七つの市民団体が二十一日、安倍晋三首相に両氏の罷免を、経営委には辞職の勧告をそれぞれ文書で要請した。
要請したのは、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」「放送を語る会」など。NHKで記者会見した代表らは、「二人は経営委員を名乗って問題行動をしており、(職務以外の場で自らの思想信条に基づいて行動することは妨げられないとした)経営委の申し合わせは意味がない」などと指摘した。同席した元経営委員の小林緑・国立音大名誉教授は「二人の言動に驚き、恐ろしくなった」などと話した。百田氏は今月三日の東京都知事候補の応援演説で、南京虐殺についてに「そんなことはなかった。どこの国でも残虐行為はあった」などと発言。長谷川氏は朝日新聞社内で拳銃自殺した政治団体元幹部をたたえる追悼文を発表していた。
写真=記者会見する市民団体の代表ら=東京・渋谷のNHKで
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