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2011年2月12日 (土)

7月「テレビ難民」が続出 地デジ 大迷惑 インチキの臭いがする:週刊現代

7月「テレビ難民」が続出 地デジ 大迷惑 インチキの臭いがする 週刊現代
2011年01月27日(木) 
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1946
 浴室やカーナビのテレビは映らなくなる/ 砂嵐になるアナログテレビでもNHKは受信料を取る/ 廃棄される大量のアナログテレビ/いったい何のために強行するのか

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 テレビ局はハシャいでいるが、大多数の国民にとって地デジ化はどうでもいいこと。この7月に強行するというが、いまだアナログ派が数百万世帯以上いる。延期するのが妥当な判断だろう。
 「Xデー」の到来まで、残すところあと約190日となった。7月24日、テレビのアナログ放送が終了し、地上デジタル放送へと完全移行する。
 その後、アナログテレビはリモコンの「オン」をいくら押したところで、映し出されるのは「砂嵐」のみ。愛用してきたテレビが、間もなく無用の長物と化してしまうのだ。
 現在のところ、画面上下に表示される2本の黒い帯には、「アナログ放送終了の間際になると、工事が集中する可能性があります」「地デジへの対応をお早めにお願いします」とご丁寧なテロップが常時、流されている。その余計な配慮を「ありがた迷惑」と感じる国民も多いに違いない。

 東京大学名誉教授の醍醐聰氏は、国が推進する地デジ化を「棄老政策」と指摘する。
「日中、多くの高齢者の皆さんは、テレビをよく見ている。視聴することによって社会とのつながりや一体感を保っているのです。
 ところが、まだ耐用年数を過ぎていないアナログテレビを『地デジ対応テレビに買い換えろ』とか『家電リサイクル法に則って廃棄しろ』などと国が命令している。
 アナログテレビにデジタルチューナー(約5000円~)を購入して取り付けるとともに、UHFアンテナ(約5000円~)の設備工事(約3万円~)をすれば、地デジを見ることができる。
とはいえ、やはり経済的な負担は免れない。お金に余裕のない年金生活者から一方的にテレビを取り上げるも同然で、迷惑以外の何物でもありません」
 実際、総務省テレビ受信者支援センターが定期的に実施する「地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査」では、80歳以上の夫婦や独居老人は調査対象に含まれていない。視聴率の低迷が続く中、テレビを本当に必要としている高齢者を排除して、地デジ化は進められているのである。
 政府は1月24日から、地上デジタル放送受信のための支援策として、「世帯全員が市町村民税非課税の措置を受けている世帯」を対象に、簡易デジタルチューナー(1台限り)の無償給付の受け付けを開始する。
「予算上では156万世帯の申し込みを想定しています」(総務省情報流通行政局地上放送課)
 しかし、UHFアンテナの購入費や工事費用は自分で支払わなければならない。負担の軽減額はわずかに過ぎないのだ。全国消費者協会連合会事務局長(地デジ対策担当)の長見萬里野氏がこう話す。
「高齢者の方々からは、『地デジという言葉は知っているが、どうすれば見られるかわからない』『いま使っているテレビはなぜ使えなくなるのか』『費用の負担が大きい』といった声が多く寄せられています。
 そもそも、ボタンの多いリモコンに戸惑う方だっているのに、地デジ対応テレビだのチューナーだのUHFアンテナだのと言われても、何のことやら、わかるはずがありません」

流行の浴室テレビもアウト
 高齢者無視の政策ともいえる地デジ化により、7月にはテレビ難民の続出が危惧されるが、視聴者が被る迷惑や不都合は、年齢に関係がない。
 社団法人電子情報技術産業協会によると、現在、各家庭に普及しているテレビ約1億台のうち、アナログテレビは4割程度と推計されている('10年末時点)。
 ところが、地デジ化に伴って使い物にならなくなるのは、居間や寝室などに置かれている、この4000万台ものブラウン管テレビ以外にも数多く存在する。
 たとえば、せっかく浴室に設置したテレビや、クルマに取り付けたカーナビも、もし地デジに対応していなければ、残念ながら「時代遅れ」となってしまう。
 リンナイが過去に販売したアナログの浴室テレビの累計販売台数は、27万台強に上る。
「今後、アナログ放送しか受信できない浴室テレビで地デジを視聴するには、専用の地上デジタルチューナーを取り付ける必要があります(工事費等込みで4万4000円程度)。
 もしくは、地デジ対応の浴室テレビ(5・5インチ)に取り替える場合、市場価格は工事費込みで10万円近くになることもあります」(リンナイ営業企画部・商品企画室)
 電源や通信線の配線工事が物理的に不可能でない限り、地デジ化に伴ってバスルーム全体をリフォームする必要はないというが、予期せぬ出費だろう。
 浴室テレビと同様、地デジ化対策をしなければ、7月以降、テレビが映らなくなるのが、アナログのカーナビだ。
「買い替えの候補として、後付けのポータブルタイプの小さなカーナビを選ぶ方が増えています。持ち運びができて工事費もいらない。オープン価格で出しているのですが、実勢価格は6万~7万円程度です」(三洋電機広報部)
 所有するアナログテレビをすべて地デジ化するつもりなら、相当の出費を覚悟しなければならない。

テレビの不法投棄が続出
 金銭的な負担を強いられるのは個人ばかりではない。財団法人家電製品協会の試算によれば、全国のホテル・旅館には168万台、病院には136万台、介護・老人施設には36万8000台ものテレビが設置されているという。こうした事業者もまた、地デジ化に際して多額の費用を捻出しなければならない。
 とりわけ、テレビ設置台数の多いホテル・旅館業界の状況は深刻だ。
 62軒が加盟する熱海温泉ホテル旅館協同組合の専務理事・土屋基氏が次のように明かす。
「小規模な20部屋程度の旅館でしたら配線工事費用が50万~60万円、テレビの買い替え費用は150万円ほどで済みます。ところが、100部屋以上の大型宿泊施設は本当に大変です。配線工事だけで1000万円を超えるのはザラ。全部のテレビを買い換える費用を上回ってしまうケースもあります」
 できるだけ負担を減らすため、テレビを買い換えるのは平日も埋まる人気のある部屋だけに限り、土曜しか客が入らないような部屋は1台5000円程度のデジタルチューナーを付けて対応するところもあるという。
「帝国ホテルやホテルオークラなど、有名どころが名を連ねる日本ホテル協会に加盟するホテルでは、すでに9割以上が地デジ化を済ませているようです。しかし、宿泊施設全体で見ると、現在はまだ3割程度しか移行できていないと見られています」(宿泊業界関係者)
 全国に直営・フランチャイズを合わせて約7900室を抱えるワシントンホテルグループの場合、「地デジ化のために総額で億単位の予算をかけた」(藤田観光プロパティ部)というのだから、想像を絶する。不景気で宿泊客が減り、資金繰りに苦しむホテルにとっては迷惑どころか、「地デジへの移行はまさに死活問題」(全日本シティホテル連盟専務理事・中山智雄氏)なのである。
 そんな中、地デジ化をきっかけに別の懸念も浮上している。'09年度、家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機・乾燥機)の不法投棄台数は約13万3000台だったが、このうち約65%を占めるのが、ほかでもないブラウン管テレビなのである。
 しかも、買い替え需要が影響し、前年度比で17%も増加している。そのブラウン管テレビに含まれる鉛が自然環境に与える影響が大きく、土壌汚染を引き起こす可能性があるというのだ。
「ブラウン管テレビのガラスや、基板に使われているハンダには、鉛が含まれています。雨水に溶け出した鉛が地盤に浸透すると土壌汚染が起こる。周辺で地下水を飲料などに利用している人は、健康被害に対して十分注意しなければなりません」(国立環境研究所の循環型社会・廃棄物研究センター主任研究員の肴倉宏史氏)
 また、ブラウン管テレビのガラスの最大の問題は、他の用途に転用しにくいことだ。かつてはこのガラスを砕き、再びブラウン管として再利用できたが、液晶テレビやプラズマテレビが主流となった現在、ブラウン管の需要は激減。国内で再利用されることはほとんどなくなった。ごく一部は海外に輸出して再利用されているが、いつまで続くかわからない状況だという。
 前出の電子情報技術産業協会は、ブラウン管テレビの'10年の廃棄数を1380万台、'11年は1177万台にのぼると推測している。このまま行政がブラウン管テレビの不法投棄に対し、何の対策も講じなければ、今年7月の地デジ化完全移行前後に爆発的に増えてしまい、「今後、不法投棄台数は数十万台の単位で膨れ上がってもおかしくない」(前出・肴倉氏)というのだ。

NHKは解約手続きが必要
 さまざまな方面に迷惑を撒き散らす地デジ。それを免れるために、いっそ7月を機に、「テレビのない生活に変える」という選択をする人もいるかもしれない。しかし、ここでも迷惑なことが付きまとう。「NHKの受信料契約」をめぐる手続きや煩わしさが存在するのだ。
 7月24日、アナログ放送が終わると、所有するテレビでは放送を受信できなくなる。もし、地デジ対応テレビに買い換えたり、デジタルチューナーを設置したりする意思がないとしたら、忘れずにNHKの解約手続きをしたほうがいい。
 自宅のテレビが無用の長物になったからといって、NHKのほうから確認をしに来ることはない。だからこそ、ちゃんと契約解除をしなければ、受信料を口座振替にしている場合、引き落としは永久に続いてしまうのだ。
 解約手続きをするには、まず電話による問い合わせの窓口である「NHKふれあいセンター」に電話をして、必要書類を送付してもらう。その後、自宅に「廃止届」(解約申込書)が到着したら、「地デジ対応テレビを持っていない」などと理由を記入した上で、返送。それで、解約は完了となる。
 ただし、ここでも注意が必要だ。もしあなたが自宅に地デジ対応テレビを一台も所有していなくても、あなたや同一生計を営む家族が地デジが見られる携帯電話やカーナビを持っているとしたら、NHKと受信料契約を結ばなくてはならないからだ。
 仮に携帯電話やカーナビのテレビを普段、ほとんど利用しないとしても、それは理由にならない。
「見る、見ないではなく、その機械に地デジが受信できる設備が備わっているかどうかに関わってくるため、受信料の契約が必要になります。
 最近、ワンセグ携帯だけしか持っていない若い方が増えてきていますので、NHKの地域スタッフは新規のご契約をいただくために各家庭を回っているんです」(NHKふれあいセンター)
 受信料(2ヵ月払い)は、普通のテレビと同じ2690円。特に携帯電話は画面が小さいだけに、ずいぶん損をした気にさせられるが……。
「小さい、大きいということではないんです。テレビにも大きいサイズと小さいサイズがあるように、さまざまなテレビをお持ちの方がいらっしゃいますので、皆様に公平に受信料をご負担いただいております」(NHKふれあいセンター)
 1月24日には地デジ「半年前計画」を発表する予定の総務省。ここまで来た以上、メンツに懸けても強行突破するつもりだ。総務省内には、完全地デジ化の延期を議論する雰囲気はまったくないという。
 いったい、何のための、誰のための地デジなのか、多くの国民はいまだわからない。テレビ業界生き残りの陰謀、インチキの臭いがぷんぷんとする。

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