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2010年11月27日 (土)

「クロスメディア規制」強化せず 改正放送法成立

「クロスメディア規制」強化せず 改正放送法成立
修正協議で反対論
 放送関連4法を抜本的に見直す放送法改正案が26日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。デジタル化の進展で通信と放送の融合が進んでいる現状を踏まえたもので、総務省は2011年夏までに省令などの詳細を詰め、施行する方針だ。(川嶋路大)

 改正放送法では、放送設備の設置や運用に必要な「免許」と、番組作りなどの放送業務を行う「認定」に分けて放送事業を行えるようにする。番組制作会社が、テレビ局の放送設備を借りて自社制作の番組を放送するなど、放送業界への門戸が広がる。
 また、地デジ化対応の負担や広告の減少などで経営が苦しい地方局が、協力して放送設備を集約し、コスト削減を図ることもできるようになる。
 放送内容の多様性を確保するため、総務省が省令で定めていた「マスメディア集中排除原則」は改正放送法に明記した。ただ、複数の放送局への出資比率の上限は「5分の1未満」から「3分の1未満」に緩和し、経営が厳しい地方局が、キー局などの支援を受けやすくする狙いがある。

 改正放送法の当初案には、同一地域の新聞社、テレビ局、ラジオ局を一つの資本が支配することを規制する現在の「クロスメディア所有規制」について、「3年以内に制度のあり方を検討する」との付則を盛り込み、規制を一段と強化する狙いがあった。しかし、与野党の修正協議では規制強化に反対する声が高まり、付則は削除された。
 また、今回改正される電波法では、一つの無線局免許を持つ事業者が「通信」「放送」の業務を行えるようになる。番組を放送していない深夜に、昼間に視聴する番組を配信するなど、電波の新たな利用が可能になる。
(2010年11月27日  読売新聞)
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放送法改正案など2案が衆院通過

衆院本会議は25日、放送法改正案の修正案と、高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法改正案を可決した。
 26日に参院で審議入りし、今国会での成立を目指す。放送法改正案は、与野党が修正協議を重ね、民主党が自民党などの要求をほぼ全面的に受け入れる形に修正された。

 修正案では、NHK会長は今まで通り経営委員会に加わらない。過去1年間に放送機器メーカーなどの役員だった場合、NHK会長に就けないという現行規定も維持した。
 さらに、一つの資本が複数の新聞社やテレビ局などを支配する「クロスメディア所有」の規制強化について、当初の改正案に盛り込まれていた「3年以内に制度のあり方を検討する」とした付則は、修正案から削除した。
(2010年11月25日18時34分  読売新聞)
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放送法改定案が可決・成立政府の権限強まる
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2010年11月27日(土)「しんぶん赤旗」山下議員が反対討論

 参院総務委員会が26日開かれ、放送法等改定案と高度テレビジョン放送施設整備促進臨時措置法(高テレ法)改正案が採決され、日本共産党は、放送法改定案には反対、高テレ法の改正案には賛成。本会議に上程され可決、成立しました。
 総務委員会では、日本共産党の山下芳生議員が質問に立ちました。

 山下氏はまず、「戦前・戦中の放送はジャーナリズムではなく政府・軍部の宣伝機関であり、戦後その反省から、放送法に表現の自由、放送の自律をうたった」と述べ、この意義を片山善博総務相に問いました。片山総務相は「その通り」と認めました。
 その上で山下氏は、放送内容を規制する権限を政府が持つのは先進国では日本ぐらいだと指摘。「放送法の見直しにあたっては、政府から独立した規制機関をもうけることなどを優先するべきだ」と主張しました。

 また、法案には、放送事業への新規参入を促進するために、放送事業のハード・ソフト分離制度を地上放送にも適用し、総務相が放送番組の編集事業者を審査・認定、業務停止命令まで規定されていることから、総務相の権限の強化をはかるものだと批判しました。
 山下氏は反対討論に立ち「60年ぶりの通信・放送法体系の改正にもかかわらず、わずか1時間程度の審議で採決するのは暴挙だ」と指摘しました。地上デジタル放送への移行問題では、「アナログ停波の延期を真剣に議論を」と訴えました。

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原口条項を削除した放送法改正案が成立
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ニュース・コメンタリー (2010年11月27日)
http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001607.php
原口条項を削除した放送法改正案が成立
解説:砂川浩慶氏(立教大学准教授)
  60年ぶりの放送法改正案が、26日、参議院本会議で可決され成立したが、この法案はインターネットも規制の対象に含む可能性のある条文を含んでいる上、クロスメディアの見直しや日本版FCCの創設など、民主党が掲げてきたメディア政策がことごとく抜け落ちており、問題が多い。
 今回の法改正の趣旨は、インターネットの普及によって融合が進む放送や有線放送、電気通信などを一つの法体系の下に統合するというもの。元々、自民党政権の下で議論が進められ、総務省がまとめた。
 片山善博総務相は、この法律はインターネット放送は規制の対象にしていないとする解釈を示している。だが、立教大学メディア社会学部の砂川浩慶准教授は、法律の条文がインターネットも放送法の規制対象と受け取れる内容になっている以上、その懸念は拭えないと語る。大臣が交代したり政権が変わったとき、最後に残るものが法律の条文となるからだ。
 砂川氏が問題視するのは、改正放送法では放送の定義が、旧法の「公衆によって直接受信されることを目的とする無線通信」からを「公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信」に変更されている点だ。これまで「無線」に限られていた放送の範囲が「電気通信」となったことで、不特定多数の顧客にサービスを提供するインターネット放送局やウエッブサイトなども、この法律の規制対象になる可能性が、少なくとも条文上は否定できなくなった。
 上記の条文の中の「公衆」を「不特定多数」と解釈することで、通常のウェブサイトは対象外と解釈することは可能だが、それでもユーチューブやニコニコ動画のような、誰でも無料動画を視聴できるウェブサイトは放送の定義に押し込められ、既存の放送と同様の規制が加えられる可能性は否定できないと、砂川氏は言う。
 また、この法律からは、民主党が政策集『インデックス2009』で掲げ、原口一博前総務相の下で進められてきたクロスメディアの見直し(マスメディア集中排除原則の見直し)条項は自民党からの求めに応じる形で法案から削除された。また、民主党が政策集『政策インデックス2009』に掲げていた日本版FCCの設置なども、盛り込まれていない。原口氏は総務相当時、既得権益を打破するためには、新聞の全国紙とテレビ局が系列化したクロスメディアは禁止もしくは制限されるべきとの考えを明示していた。
 今週のニュース・コメンタリーは、放送法改正案の問題点を電話で砂川氏に聞いたうえで、メディア問題の重要性を神保哲生と萱野稔人が、議論した。
プロフィール
砂川浩慶すなかわひろよし
(立教大学社会学部メディア社会学科准教授)1963年沖縄生まれ。86年早稲田大学教育学部卒業。同年社団法人日本民間放送連盟入社。企画部(放送担当・地上デジタル放送担当)、著作権部などを経て06年より立教大学社会学部メディア社会学科助教授。07年より現職。共著に『放送法を読みとく』。 

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改正放送法が成立 60年ぶりの大幅見直し

産経2010.11.26 22:26
 放送と通信が融合する時代に向けて60年ぶりに法体系を大幅に見直した放送法改正案が26日、参院本会議で民主、自民両党などの賛成多数で可決、成立した。公布日から9カ月以内に施行する。
 インターネットの普及で放送と通信の垣根が低くなっており、テレビ、ラジオなど分野ごとに縦割りの関連法を整理、集約した。

 具体的には、有線テレビジョン放送法など4つあった放送関連の法律を「放送法」に統合。放送事業者を放送設備を持つ事業者と、番組制作だけの事業者に分離できるようにした。
 当初の法案に含まれていた、NHK経営委員会に新たにNHK会長が加わる規定や、経営委員に就任する際の資格を緩和する条項などは野党の要求で削除された。同一の資本が新聞やテレビ局を傘下に置くクロスメディア所有の規制見直しを検討する付則も削除された。
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改正放送法が成立=参院本会議 2010年11月26日21時6分 朝日

 通信と放送の垣根が低くなる中、関連分野の法体系を改める改正放送法が26日、一部修正の上、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。
 政府案には当初、NHK経営委員会のメンバーにNHK会長を加える条項や、同一資本がテレビ局や新聞社を複数支配する「クロスメディア所有」規制の3年以内の見直し検討が盛り込まれていたが、自民党などの修正要求を受けいずれも削除された。
 また、過去1年間に放送機器メーカーの役員だった人はNHK会長に就けないとする現行規定の緩和も、野党の反対を受け見送った。 
[時事通信社]
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メディアフォーカス
改正放送法が成立
通信・放送法体系を60年ぶりに再編
2011年1月号「放送研究と調査」
 通信・放送融合の進展に対応できるよう法体系を見直し,8つある関連法を4つの法律に再編した放送法などの改正案は,2010年11月26日の参議院本会議で,共産党を除く各党の賛成多数で可決され,成立した。
 改正によって,通信・放送関連法は,放送法(コンテンツ規律),電気通信事業法(伝送サービス規律),電波法・有線電気通信法(伝送設備規律)の4つに集約された。通信・放送に関する法体系は,1950年の放送法・電波法制定以来,テレビや電話といった業態を軸とする縦割りの体系となっていたが,コンテンツや伝送設備といったレイヤー別の体系へと60年ぶりに再編されたことになる。
 今回の改正で,一つの無線局の免許で放送と通信の両方を行うことができるようになり,例えば,テレビ局が放送を出していない時間帯に,その電波を通信用に使うといったことが可能になる。また,これまでハード・ソフト一致が定められていた地上放送についても,放送業務(ソフト)と無線局の設置・運用(ハード)を分離することが選べるようになり,放送事業者どうしで送信設備を共有
し,経営合理化につなげることが可能になる。
 一方,当初の法案に盛り込まれていた,NHK経営委員会のメンバーに新たにNHK会長を加える規定や,同一資本が新聞社やテレビ局を支配するクロスメディア所有の規制のあり方について検討するとした付則については,与野党の修正協議で削除された。
 今後,関連する省令などの見直しが行われ,改正法は公布から9か月以内に施行される。 村上聖一
http://www.nhk.or.jp/bunken/book/media/media11010108.html

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