NHK「ネット同時配信」へ意欲 受信料制度など改革が必須に
2010.11.16 08:20 産経ZOOM
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/media/101116/med1011160826001-n1.htm
NHKが放送番組の「インターネット同時配信」に意欲を見せている。既にNHKオンデマンドで行われている番組単体のネット配信などとは違い、同時配信が行われれば、電波を必要とせずにネット経由でテレビを日常的に見られるようになる。福地茂雄会長は「お客さま(視聴者)に合わせていくのが義務」と説明するが、実現には放送法の改正や受信料制度の見直しなど、公共放送の位置づけそのものを問い直す“大手術”が必要になりそうだ。(三宅陽子)
◇
「番組を見る形が変わりつつあるときに、“売り手”は変わらなくていいのか。お客さまに合わせた放送の在り方があるのではないか」
福地会長は4日の定例会見でこう述べ、テレビ番組の同時配信に乗り出す意向を表明。「今から準備を進めていかないと、(平成24年度からの)次の経営計画は作れない」とも語った。
NHKが想定しているのは、インターネットに接続されたパソコンや携帯端末への番組配信。新たな業務であるため放送法の改正が必要で、福地会長は総務省に改正を求めていることも明らかにした。
こ
の「決断」は、NHKを受信できる受像機の設置を受信料徴収の根拠としてきたNHKにとって、大きな意味を持つ。テレビを見られるパソコンや携帯電話は既
に普及しているが、これらは電波を受信している点で従来のテレビと違わない。同時配信では、ネット環境があればテレビが映ることになり、当然、受信料徴収
の前提も変わることになる。
NHKは10月下旬、会長の諮問機関として外部有識者らで組織する「受信料制度等専門調査会」を設置。受信料
や公共放送の在り方の議論をスタートさせた。福地会長はドイツで検討されている全世帯・事業所から受信料を一律徴収する考え方も「(議論に)当然、入って
くるのではないか」とも表明。調査会が来年6月をめどにまとめる意見は、次期経営計画に反映させるとしている。
こうした動きについて、砂
川浩慶(ひろよし)・立教大准教授(メディア論)は「(ネット同時配信に)本当に視聴者ニーズがあるのか、公共放送としてやらなくてはいけないサービスな
のかという点で、データに基づいた議論が不可欠だ」と指摘。民業圧迫につながる可能性も含め、「公共放送・NHKの役割とは何かという根本的なことが改め
て問われる」としている。
一方、民放各社は「どういうことをやろうとしているのか詳しく聞いていない」(早河洋・テレビ朝日社長)、「受信料をベースにした形態になじむものなのかを見させていただきたい」(細川知正・日本テレビ社長)などと静観の姿勢を示しながら、NHKの出方を注視している。
◇
■BS確認メッセージ1カ月契約ない場合は再表示へ
NHKは12月から、受信料を未契約のままBSデジタル放送を視聴しているテレビに表示する設置確認メッセージについて、視聴者の連絡から1カ月経っても契約がない場合は、電話などで連絡した後に再度表示すると発表した。
広
報部によると、BSでは受信機設置後1カ月を過ぎても契約がない場合、連絡を求めるメッセージを画面に表示。視聴者が氏名や住所を連絡すると消している
が、12月からは、連絡後1カ月を過ぎても契約がない場合、再度表示する。これにより、NHKは年間の支払い者が約1万5千件、受信料収入が約1億円増え
ると試算している。
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民放連会長 「ネット同時配信」に消極的!?
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日本民間放送連盟(民放連)の広瀬道貞会長(テレビ朝日顧問)は2010年11月19日、定例の記者会見で、テレビ番組のインターネットによる同時配信について困難との見方を示した。
ネットで番組を送信した場合、配信サーバーなどの整備に大幅な投資が必要になるうえ、出演者らの許諾や著作権の処理も困難であることを理由に挙げた。
テレビ番組のネット同時配信については、NHKの福地茂雄会長が10年11月4日の記者会見で前向きな姿勢を見せ、放送法の改正を総務省に求めていくといった発言をしている。
http://www.j-cast.com/2010/11/22081470.html 2010/11/22 15:40
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NHK会長「相撲中継に民放も…」に乗るテレビ局あるの!?
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NHKの福地茂雄会長は14日(2010年10月)の定例記者会見で、大相撲中継について「相撲だけを特別扱いするつもりはない。相撲協会がよければ民放と(一緒に中継放送を)やってもいい」と表明した。
NHKは野球賭博事件で名古屋場所の中継放送を見送り、9月の秋場所から再開した。現在、NHKだけが本場所の中継放送をやっているが、今後は民放の参入も歓迎するというわけだ。はたして乗る民放はあるのだろうか。
1950年代から60年代にかけては、日本教育テレビ(現テレビ朝日)、フジテレビ、TBS、日本テレビの在京4局も、NHKと同じ時間帯で大相撲のナ
マ放送を流していたが、視聴者から批判が強かったうえ、スポンサーがつかなくなったため次々と撤退。テレビ朝日系だけが深夜帯に「大相撲ダイジェスト」を
放送していたが、これも若貴ブームが去って終了となった。現在、民放キー局の相撲番組は「日本大相撲トーナメント」(フジテレビ系)だけで、テレビ朝日や
日本テレビもかつては独自主催していた。民放が大相撲中継に乗るとしたら、このうちのどこかしかないが、日本テレビ系は高視聴率番組「笑点」をやめてまで
相撲放送をやるつもりはないだろう。
「しかし、NHKが民放も…と言いだしたのは、場所ごとに負担する4~5億円の放送権料の割には視聴率が取れないから。野球賭博問題や白鵬一人勝ちで、
今後さらに視聴者の相撲離れが進むのは間違いないから、もうNHKだけで面倒見きれないということでしょう。そんなじり貧の大相撲に、それでなくても経営
が苦しい民放が乗るはずない。夕方6時前なんて時間帯じゃ、スポンサーもつきませんよ」(大手広告代理店スポーツ担当)
NHK会長が言ってみただけで終わりそうだ。(テレビウォッチ編集部)2010/10/15 17:40
http://www.j-cast.com/tv/2010/10/15078330.html
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