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2010年8月26日 (木)

ICT権利保障フォーラム(第8回会合)平成22年8月25日

今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム(第8回会合)配布資料・会合中継

  • 議事次第PDF
  • 行政による対応の現状と課題 関連資料PDF
  • ICT分野における権利保障に係る枠組みの現状と課題(訂正放送制度) 関連資料PDF
  • BPO配布資料PDF
  • BPOに送付した質問事項PDF
  • BPO報告(2010年8月号)PDF
  • BRC判断基準2008(有償頒布物につき席上配布)
  • 郷原構成員配布資料PDF
  • 参考資料PDF
  • 第7回会合議事録PDF   テキスト版
  • 座席表PDF
  • ナローバンド(28Kbps)(WindowsMediaPlayer) ※速報版
     ナローバンド(28Kbps)(RealPlayer) ※速報版
  • ナローバンド(56Kbps)(WindowsMediaPlayer)
  • ブロードバンド(300Kbps)(WindowsMediaPlayer)
  • ナローバンド(56Kbps)(RealPlayer)
  • ブロードバンド(300Kbps)(RealPlayer)
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    「言論の自由を守る砦」とは何か、早く議論をしてほしい~総務省ICTフォーラム
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    BPOは権力に弱い?文化通信.com

    後のICT分野における国民の権利保障等の
    在り方を考えるフォーラム(第7回会合)
    1.日時:平成22年6月30日(水)17:00~18:24
    2.場所:総務省第1特別会議室
    3.出席者:
    (1)構成員(座長・座長代理を除き五十音順、敬称略)
    濱田 純一(座長)、長谷部 恭男(座長代理)、後 房雄、音 好宏、木原 くみこ、
    黒岩 祐治、郷原 信郎、五代 利矢子、重延 浩、宍戸 常寿、羽石 保、
    浜井 浩一、堀 義貴、丸山 伸一
    (2)オブザーバ(五十音順、敬称略)
    金田 新(代理出席)、河合 久光、長尾 毅(代理出席)、広瀬 道貞、
    渡邊 大樹(代理出席)
    (3)総務省
    原口総務大臣
    4.議事
    (1)放送分野における報道・表現の自由を守る取組について
    (2)通信分野における報道・表現の自由を守る取組について
    5.議事録
    【濱田座長】 それでは、定刻となりましたので「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」の第7回会合を開催させていただきます。  本日の会合も、これまでと同様に完全公開で行わせていただいております。この会合の模様は、インターネットにより生中継をしておりますので、ご了承ください。  本日は、宇賀構成員、楠構成員、工藤構成員、中村構成員、根岸構成員、服部構成員、深尾構成員、孫オブザーバがご欠席と伺っております。また、KDDI小野寺オブザーバの代理で長尾渉外・広報本部長に、NHK福地オブザーバの代理で金田専務理事に、NTT三浦オブザーバの代理で渡邊経営企画部門長にそれぞれご出席いただいております。なお、総務省側では、内藤副大臣及び長谷川政務官がご欠席と伺っております。

    それでは早速ですが、本日の議題に入りたいと思います。本日は、前回ご了承をいただいた「当面の進め方」に沿って議論の深化を今回から行っていきます。その1回目ということで、大きく2つのテーマ、「放送分野における報道・表現の自由を守る取組について」と、「通信分野における報道・表現の自由を守る取組について」の、2項目についてご議論いただきたいと存じます。

    最初に大臣から一言いただければと思います。よろしくお願いいたします。 【原口大臣】 こんにちは。皆様には毎回精力的にご議論いただきまして、濱田座長はじめ皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。これまで同様、忌憚のない意見交換を行ってくださいますよう、お願い申し上げます。

    第3回の会合でご紹介いたしました「放送法等の一部を改正する法律案」については、さきの国会で審議未了・廃案という形になりました。本法案は、マスメディア集中排除原則の出資の上限を3分の1未満まで可能とすること、それから通信・放送両用無線局の制度整備などによって厳しい環境にある事業者の経営の柔軟性を確保する意図も持っておりましたが、次期国会に早期提出する方向で検討していきたいと考えています。ただ一方で、一部に、やはり私たちが意図せざる危惧も国会で出されたことも事実でございまして、やはり法案の細部に至るまでしっかりと神経をめぐらせて、特に言論・報道・表現の自由にかかわるところについては、やはり慎重なまでにも慎重な姿勢が必要だということを、私、再度確認をしたところでございます。本フォーラムは、表現の自由という憲法にかかわる案件を扱ってございます。先日のヒアリングからまた深化をしていただく、議論を深めていただくということでございますが、じっくりと時間をかけてご議論いただければと思います。

    たしか前回の会合でしたか、「I shall return.」という言葉を使ったと思います。ちょっと挑戦的な言葉でしたが、それはもう忘れていただいて、「言論の砦」ということでしっかりとご議論をいただければ幸いでございます。    ありがとうございました。

    【濱田座長】 ありがとうございました。何より、この「言論の自由を守る砦」ということを提起いただいたのが原口大臣でいらっしゃいますので、大臣が引き続き出席いただけることは、大変ありがたいことだと思っております。

    それでは、議論を始めたいと存じます。今日は、先ほどの2つのテーマについて色々ご意見をいただくということですが、私から議論のたたき台となる資料を用意させていただきました。これを簡単にご説明させていただきたいと思います。ただこれは、皆様方に是非自由に忌憚のないご議論をいただければということで、あくまで議論のためのたたき台でして、もう少し全体のフレームを変えてはどうかや、論点を一応3つ挙げておりますけれども、この他にこういう論点を立ててはどうかなども含めて、今日はどしどしご議論いただければと思います。

    今日の会議は大体18時15分までを予定しておりますが、最初に10分から15分程度私から説明をいたします。残りの時間は是非皆様方から議論を出していただければと思います。

    それでは、ざっとこのペーパーをご説明いたします。ここでは、これまでの議論を踏まえる形で、この1枚目にございますように、左側に「砦」にかかわる権利を書き出し、そして右側にそれに関連して議論すべき論点と考えられるものを3つばかり挙げております。左側の権利は、大きく送り手側と受け手側とに分けております。憲法で直接明示的に規定されているのは送り手側の権利ですが、送り手側の権利は、当然に受け手側の権利も予測、予想しているわけで、また実際、「知る権利」という言葉はよく使われている言葉で、そういったものもはっきりイメージする形でここでは整理しています。原口大臣もこのフォーラムの中で、このように送り手の権利だけではなく、受け手側にその派生の権利ということで「知る権利」があるということもおっしゃっていますので、これは皆様にも比較的すとんと理解していただける部分かと思います。ここでは特に送り手側の権利がしばしば出てまいりますが、同時に、受け手側の権利を保障するという観点にも十分ご留意いただいて議論をしていただけるとよいと思います。

    右側の論点ですが、ここでは、まず放送事業者による報道・表現の自由を守る取組が十分に行われているのか。そ れから、BPOが自主的規制機関として十分に機能しているのか。そして通信分野における報道・表現の自由を守る取組は十分に行われているのか。こういう形で問題提起をさせていただきました。

    この報道・表現の自由を守るという論点1ですが、これは放送事業者やBPOの立場からは公権力による介入を防ぐ、あるいはそれを必要とさせない取組になってこようかと思います。

    これが大きな構造です。先ほども申しましたように、全体の議論のフレームそのものも含めて是非議論いただければと思います。今日は深掘りですので、特に具体的にここをどうすればいいのか、具体的にこういう課題にどう取り組んでいけばいいのかなど、是非、積極的なご意見も含めておっしゃっていただければと思っております。

    次に2ページ目です。これは1ページ目の全体のフレームの補足になるものですが、「言論の自由を守る砦」に関して、原口大臣が過去の会合等でおっしゃったご発言の幾つかのポイントをまとめているものです。この会合でも大臣からは直接お話をいただいておりますけれども、改めてご確認をいただければと思います。

    次に、3ページ目です。これはまず先ほどの論点1、「放送事業者による報道・表現の自由を守る取組は十分行われているか」にかかわるものです。ここに3つのカテゴリーとして、コンプライアンスにかかわるご意見、視聴者対応にかかわるご意見、メディアリテラシー向上への取組にかかわるご意見ということで、メンバーの皆様方からの意見を3つに分類して整理しております。個別のご意見は既に前回ご紹介をさせていただきましたので、詳細は省略させていただいて、ざっとご覧いただければと思います。例えば、「コンプライアンス」の関係では、番組審議会が形骸化しているのではないかといった問題提起、オンブズマン制度の導入事例も参考になるのではないかといったご意見、「視聴者対応」では、視聴者の声を放送事業者に伝える手段が十分に明確になっていないといったご意見、それから「メディアリテラシー向上への取組」の中では、賢い視聴者を育てることも大切、放送事業者の責務として、そもそも視聴者のメディアリテラシー向上への取組が必要であろうといったご意見が出されておりました。

    次に、4ページ目です。これは論点2のBPOにかかわるものです。BPOが自主的規制機関として十分に機能をしているかですが、これもご意見を大体3つに分けてここにまとめております。1つは、「活動内容等の周知」にかかわる問題、それから、「処理プロセスの透明化」にかかわる問題、それから「機能強化」にかかわる問題、そういう形でご意見を整理しました。例えば、「活動内容の周知」については、特に視聴者・国民に対して、そもそもこういうものがあるということ、それからどういう形で取組が行われているかということについて、なかなか実態がわかりにくく周知が不十分ではないかといったご意見もあり、また、「処理プロセスの透明化」の点では、BPOへ寄せられた意見等がどういうふうに処理・活用されているのか。そういうことが不透明であるというご意見もありました。また、機能強化については、これまでBPOがカバーできていない問題も含めて幅広く扱うべきではないか。あるいは放送事業者は真実性を明らかにしていくプロセスを厳しく検証すべきではないか等々のご意見がございました。

    次に、論点3で5ページ目になります。これは「通信分野における報道・表現の自由を守る取組が十分に行われているか」です。これについては、特に違法・有害情報への対応を中心にご意見をいただいたわけですが、表現の自由、通信の秘密を脅かしかねない法規制、技術的対策等への対応が必要であるといったご意見、それから、民間の自主的な違法・有害情報対策を促す環境整備が重要ではないかといったご意見なども出されております。

    ざっとこのような形で整理をさせていただきましたが、参考資料として、関連する憲法の条文などや、判例といったものを参考資料の形でまとめて付けております。これからの議論の折に適宜ご参照いただければと思っております。

    それから、参考資料でもう1つ、「通信分野における表現の自由・通信の秘密等に関する検討状況」というものがお手元にあるかと思います。前回の会合で、通信分野におけるインターネット利用の自由あるいはプライバシーの問題、そういうところについて議論が不足しているのではないかというご指摘がございました。そこで、少しそのときにも申し上げたかもしれませんが、この通信分野における表現の自由あるいは通信の秘密等については、総務省の他の研究会でも色々な検討が行われてきているようでございます。少し、どういうものが最近動いていたのかということについて、材料を用意いたしました。こういう検討状況を踏まえて民間等での取組もある程度進んできているようですので、ここでの議論のご参考にということで、ざっとこの資料の概要をご紹介していきたいと思います。

    まず、この1ページ目にあるのが、「電気通信分野におけるプライバシー情報に関する懇談会」です。これは既に平成15年から行われているものです。ここにありますように、通信の秘密、プライバシー、個人情報保護に関する事項、こういったものを扱っております。ここに成果等と書いてあります が、これまでのところ、ここでの検討を踏まえて「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」の改定、あるいは電気通信事業者によるフィルタリングの利活用、考え方の整理などを行い、それによってフィルタリングや位置情報サービスなどが行われるようになってきております。これが1番目の懇談会です。

    それから次の2ページ目から3ページ目にかけてです。「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会」というものも行われてきたようです。これは平成19年から21年にかけて開催されたということで、先ほどもテーマとして挙がっておりましたインターネット上の違法・有害情報に関する現状・課題の検証、その対応策といったものをここで議論したということでございます。ここでは、フィルタリングの普及促進や国際連携の推進といったことについて政策提言などをしていくということで、これを受けて、この前、ヒアリングでも出ましたように、「安心ネットづくり促進協議会」が設立されて、こうした違法・有害情報への対応というものが民間ベースで進んでいる状況であると聞いております。

    それから最後の4ページ目です。「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」というのが昨年の4月から行われてきております。これもここに簡単な紹介がありますけれども、ストリートビューあるいは行動ターゲティング広告といった新しいサービスがもたらす課題について、それらを整理しつつ、特に通信の秘密あるいは個人情報保護とのかかわりといったものを検討してきているということです。ここでの議論を受けて、グーグル社がプライバシーポリシーを改定したり、あるいは業界団体でプライバシー保護あるいは個人情報保護の自主ガイドラインの制定に動き出している状況もあるようです。

    ここで簡単にご紹介したような形での取組が、通信分野においては個人情報やプライバシーに関して、進められてきているということです。もちろん、これ以前からこうした議論あるいは動きというのは色々あったと思いますが、最近ではこうした動きがあるということです。

    以上、通信分野における取組を簡単にご紹介させていただきました。これから皆様方に色々とご議論をいただければと思いますが、こうした経緯、背景といったものも踏まえながら、是非活発なご議論をいただければと思っております。

    色々な課題がお互いに関連してきますので、例えば論点1から論点3、それぞれ分けてということもできるのですが、適宜、ご発言に応じて議論は整理してまいりますので、あまりこの境界は厳格に考えずに、また、最初に申しましたように、この他の論点もあり得るかもしれませんので、どの角度からでもいいかと思いますので、どうぞお考えのところを是非今日は積極的にご発言をいただければと思います。

    私からの説明は以上でございます。

    【郷原構成員】 今日の論点の1と2についてです。コンプライアンスの問題とBPOの取組の点、この論点を深掘りしていくという話ですけれども、深掘りしようにも、まだほとんど何も材料が出ていないという状態ではないかと思います。ここの会合の場で、この論点に関連するヒアリングで民放事業者やNHKの方々が来られたり、BPOの幹部の方々も来られたわけですが、各社のコンプライアンス体制の広告宣伝のような話ばかりでしたし、BPOの理事長に対しても、自主的な取組をBPOとしてどのように評価しているのか、実際に問題放送があったときに放送事業者としての自主的な取組の中身をどこまできちんと調べているのか、BPOがどのように関与されているのかを再三にわたってお聞きしたんですが、質問の意味もほとんど理解していただけなかった。こういう状況では、この問題を深掘りしようにも深掘りしようがないと思います。

    一方で、国民の中に、今、メディアの報道について問題がないと思っている人というのは、おそらく非常に少ないと思います。メディアの報道がいろんな面で非常に歪んでいると思っている人が多いと思うのですが、一方で、そういった問題放送などについても訂正放送が行われている事例は非常に少ないし、全体としてまともな対応ができているとは到底言えないと思います。そういった現状を把握するための材料がまだ全然ここに出てきていない。やはりこういった場ではなかなか難しいということであれば、座長にも以前申し上げたのですが、ワーキンググループをつくって個別事例についてもう少し検討するとか、そういった具体的な議論をしていかないと、この問題は、ここの場でうまくいっていますね、ということで終わらせるような問題ではないと思います。

    【濱田座長】 ありがとうございます。今の点、今後の取扱いを私自身も考えているところがありますが、関連して他の方どうぞ。

    【後構成員】 郷原構成員の話に少し関連して、論点としては2にかかわると思いますが、全体の問題構図をどう捉えるかについて少し意見があります。座長から出していただいた最初の大きな骨格は、全体として片方に公権力があって、それとの関係で送り手側の権利と受け手側の権利をどう擁護するかという構図だと思います。今の、郷原構成員の発言にもそのようなところがあったのではないかと思うのですが、その送り手側の権利と受け手側の権利がバッティングする構図が、最近特に深刻な問題になってきているのではないか。そのときに受け手側の権利も、知る権利だけではなくて、いわゆる人権侵害で問題になるようなその他の人権が、送り手側の、例えば表現の自由との間で緊張関係を生んだり、実際、権利侵害が起こったりするという意味で、むしろこの2つの主体の権利がかなり深刻に民対民で緊張感を持つ構図をもっとはっきり出す方がリアリティーが出てくるのではないかというのが私の意見です。

    BPOについても、参考資料で改めて見てみると、本来、「視聴者の基本的人権を迅速かつ的確に擁護し」となっているわけで、そういう意味では、論点2で書かれている報道・表現の自由を守るのは、もちろんその上でそういう目的はあると思いますが、「視聴者の基本的人権を迅速かつ的確に擁護し」ということが説明でも最初に出てきているわけで、これは当然ながら、送り手側の権利と受け手側の権利の矛盾がかなり意識された機関だろうと思いますので、その点でもちょっと問題の構図を、民対民のところにもう少し1つの焦点を置く形にしたほうがリアリティーが出てくるのではないかというのが私の意見です。

    【濱田座長】 今、お2人からご意見をいただいていますが、さらに関連してもしございましたら、いただければと思います。

    よろしいですか。

    確かに、今、後構成員からお話しいただいたように、ちょっとこの構図は、送り手側の権利、受け手側の権利ということを非常にシンプルにつくっておりますので、リアリティーとおっしゃったのは本当にそうかなと思いました。そのあたりの構図をもうちょっと書いたほうが論点が見やすいかと思います。

    それから、郷原構成員のおっしゃったところで、確かに今まで深掘りするための材料がないことは私もそう思うのですが、一方で、この材料は、実は問題意識に応じて非常にたくさんあるわけです。ばらっと材料を出すのか、それとも、ここが問題だというご意見をストレートに出していただいて、それに合った材料を取り上げていく、そういうほうがいいかという気がちょっとしています。

    【郷原構成員】 そういう観点からは、この前、BPOからヒアリングをしたときの質問に対してもう少し詳しく答えていただければと思います。具体的に色々訂正放送までやらないといけないような問題放送はたくさんあるわけで、BPOで審査した事案もあるわけですけれども、このBPOの仕組みは、放送事業者がまず自主的取組をする放送法の枠組みを前提にして、自主的な機関としてのBPOがそれを審査して意見を出すことになっているわけです。やはり自主的枠組みの中で、自主的な放送事業者の取組は具体的に適切だったのか否かの具体的な検証が一番重要だと思います。その点についてBPOで勧告が出されたような案件や見解が出されたような案件について、今までどういう取組、どういう調査が行われたのかをぜひ具体的に明らかにしていただきたいです。今までは、ほとんどの場合、放送事業者でこういう調査を行った結果、こういうことでしたということだけを材料にしてBPOの審議が行われているのではないかという気がします。中には、例の「バンキシャ!」問題のように、警察の手によってとんでもない問題が明らかになったために非常に重い措置を受けた事例もありますけれども、自主的な取組によって明らかになった事例があまりないことは、私はまだやはり放送事業者としての自主的な取組は不十分なのではないかと思います。そこをBPOとしてもっと突っ込んで調査する気があるのかどうかについて、今までの取組をもっと詳しく報告してもらえればと思います。

    【濱田座長】 そこは、おっしゃったように、非常に限られた時間の中で、またこうした場でのQ&Aでしたから、もう少し詳しい答えをいただくように考えてみましょうか。それでまたさらに、もう少しまだ議論の素材がないということであれば、さらに方法を考えてみるということにさせていただきます。

    【広瀬オブザーバ】 事例をもう少し深掘りすべきではないかというご意見についてです。率直に申し上げますと、BPOの数人の方からヒアリングをした訳ですけれども、非常に遠慮深い発言で、十分に伝えるべきことを伝えていなかったのではないかという気がいたします。どういうことかというと、放送事業者がある種の間違いを起こした場合、その過程から、どうしてこういうことが起きたのかということから始めまして、結論、つまり、あなた方は組織を見直しなさいということから、さらには訂正はこうしなさいと。訂正も、これは放送に限らず新聞でも雑誌でも、大体訂正は目立たないところに置きたがるものですけれども、そういうことは許されませんので、訂正をもう一度やり直させることもございました。

    そして、BPOの放送倫理検証委員会が活動を始めて約3年が経ったのではないかと思いますけれども、事例は数十件に上っております。その中でやはり特徴的なものは、おそらく十数件だと思うのですけれども、それはどういう調査をし、BPOの中でどんな議論をし、こういう結論になりましたという、大変に詳しい内容が毎月公表されている。それはBPOのホームページに掲載されていますし、印刷物は関係方面に配られております。これは秘密でも何でもない。その種のものを郷原構成員に全部目を通してもらえれば、これは相当厳しいことがおのずからわかるのであって、今から一つ一つのことを関係者を呼んで調べることは、本当に時間の無駄ではないかという気がいたします。

    郷原構成員が不幸にも経験された事件は、BPOが始まるか、スタートするかしないかの時期のもので、確かにあの事件は、郷原構成員が満足するようなものではなかったかと思います。しかしその後、BPOの作業も大変手慣れてきて、私自身は、例えば第三者機関、特に国会で承認されたりした方々がやる調査に比べて真に実質的で丁寧なものだという気がいたします。それは結論を読んでもらうだけで、これは裁判以上だということがわかってもらえるのではないか。そうした資料は、例えば今日要請すれば、次回までにはちゃんと役所が集めるに違いないので、それはそれでやってみたらどうかという気がします。

    【濱田座長】 BPOも確かに時間をかけて少しずつ進化をしてきているところはあると思いますし、そういった進化のプロセスも含めて、状況をもう少し見ることができれば、それも面白いと思います。 【五代構成員】 BPOの委員会は3つありまして、「放送と人権等権利に関する委員会」はもう10年以上たっております。私は「放送と人権等権利に関する委員会」に8年ほどおりました。この前、飽戸理事長がお見えになって、私も質問させていただきましたが、どういう問題がおありですかとお尋ねしたことに対して、「一番の問題はBPOが機能していないのではないかという苦情が来ることです」と率直に言われて、大変印象に残っております。

    その「機能」していないというのは、BPOの本来持っている組織の性質がなかなか一般の人に理解されにくい要素がある。その辺のすれ違いみたいなことがあるのではないかと思います。

    一般の人たちはきっとBPOに対して、いわゆる公的な第三者機関というイメージを強く持っているのではないか。だからそこに色々と意見を言うと、そのことについて素早く対応したり、規制したり、審判をが下されたりするような期待がある。しかしBPOは、これまで何度も言われておりますように、あくまでも放送事業者が自主・自律的に改善・改革をするのをサポートする第三者機関です。そこのところの微妙な違いが一般の方にはなかなかご理解いただけないギャップであることは、私も体験の中で感じておりました。

    それともう1つ、「BPO報告」という冊子が、一般の人には配られていないのですけれども毎月出ております。この中に、どういった問題をどのように取り上げて、しかもどのように決定したかが詳しく書いてあります。実際の番組を見ていないと、現実問題としてなかなか内容を掴みにくい。ですから、見解や勧告を出すときには事前に概要をお配りすることを「放送と人権等権利に関する委員会」ではやってきておりました。

    申し上げたいのは、その報告の後半のページに、視聴者からどういう苦情や問題点の指摘があるかかなり具体的に書いてございます。これはなかなか興味深いデータだと思いまして、このことで提言したいと思っていたのは、この毎月号の最後に書かれている、具体的なマスメディアに対するご意見を整理し分析してみると、一般の方々が放送業界に抱いているさまざまなイメージがかなりあぶり出されてくるのではないか。具体的なだけに、今後私どもが検討する段階での参考になるのではないかと思っております。

    【重延構成員】 私は、現場レベルで色々な視聴者とのお付き合い、あるいは放送事業者とのお付き合いがあります。全体で、私が多少難点を指摘するとすれば、放送事業者と視聴者という関係だけで語られているのですが、実際には放送を送る人、それからつくる人というのがいますし、見る人がいる。このつくる人という部分を除くわけにはいかないでしょう。放送局の中にもつくる人がおりますけれども、放送局以外にもつくる人がたくさんいる。実際にはBPOの問題の中でも、そのつくる人の中で、放送局以外のことを含めた問題点も随分ございました。

    そういう意味では、つくる人という観点から少し話をしますと、実際に放送をしてみますと、苦情は物凄いレベルで来ています。もちろん、通信の時代でございますから、そういうものを含めて、放送した直後から既にあらゆる苦情が電話ないしはネットで動き始めます。

    私は、ある意味では良質な歴史クイズ番組をやっていると言われているのですけれども、それでも放送が始まったら、色々なことが動き始めます。グーグルのアクセス量も、放送が始まって何分かたつとアクセス1位になったりすることがございます。そういう通信の時代の中で、電話も数多く来ます。これは番組について、こちらとしては良識的につくっているつもりでも、やはり意見が必ず少なくて10件ぐらい来ます。最近は放送局の視聴者センターの中で非常に有能にとらえて分析をしていただいています。ですから、そのすべてがつくった人に来るわけではないのですけれども、やはり非常に専門的な質問も来ます。これが私どものつくる人のところに、その日の夜あるいは翌日の朝、殺到してくるわけです。そういう作業を、私どもは放送している人とつくる人の中で対応しております。この現場が数多くのこういう事情に対応しているので、BPOが取り上げる課題は、その中でごく選ばれたものでありますが、あらゆる番組で起きていると思います。

    テレビジョンというものは、性格上、やはり教育、教養、娯楽、報道などと分けられますが、すべては情報にかかわっております。たとえ娯楽であってもそのことの真実性について問われるわけです。ドラマはそのことに関しては非常に慎重にクレジットを入れておりますけれども、やはり真実にかかわるのではないかという指摘は膨大な量が起きている。そのすべてに対応しているわけではないと思います。これは通信がいずれ同じようなこと、あるいはそれ以上のことに出会うだろうと思いますけれども、現場レベルでは非常に多くの視聴者対応を受けている。クレームの中には必ずしも正しくないものもあります。非常に専門的なことであれば、学説1つ言えばほかの学説の人が必ずクレームをつけてくるということです。私たちも表現で、「と言われている」とか「(誰々が)こう言った」と付けているわけですけれども、クレームを常連としてやっている方もいらっしゃる。そういうことに1人で半日の時間を費やすといったハードな仕事が、つくる側にはございます。

    そういうものを含めて、これからどうしていけばいいか、たくさん課題が残っています。やはりつくる人間、あるいは放送する人間の責任はございます。ただ、その扱う量は本当に多いのです。BPOレベルになれば、問題はやはり意図したものであったか、未知なることであったかのレベルの高いところで議論されるわけですけれども、現場は、いつもより具体的でハードなクレームに対応している。それは実際には放送局も相当の量をやっていることは私も認識しております。そういう中で、一体BPOで協議されたものがどう展開していくかもやはり非常に重要なことであります。BPOは、表層的にはとてもよくやっていらっしゃると思っています。ただ、実際に表層レベルでない現場レベルあるいはつくる人レベルのところで実際にそれが生きているかどうかに関しては、やはりともに考えるべき課題がある。

    例えば、「発掘!あるある大事典Ⅱ」の事件に関しては、非常にいい報告書が最後にはでき上がっている。ただ、あそこに書かれていた構造に対する問題点がその後改善されているかどうか、そのことに関しては、多々考えることがある。あの後、経済不況なども来ておりますから、色々な条件は変わっておりますけれども、本当にそこで指摘された問題を起こした構造そのものが変わっているかどうか、それに関しては、やはり色々議論されなければいけないことが多々あると考えます。でも、放送である以上実際には膨大な量の対応を日々をやっていることだけは私は現場からご指摘させていただきたいと思います。

    【黒岩構成員】 黒岩祐治です。

    BPOの材料が必要だということでありますけれども、材料は、先ほどの資料があるわけですから、いくらでも出せる。しかし、私はあえてここでは、現場の話をしたいと思います。BPOについて、皆さんの認識は、現場感からするとどうも相当違うなと私は思っております。私の目からすれば、BPOがあるがゆえに現場は、既に萎縮しています。細かいことにこだわって、伸びやかな放送そのものがもう既に失われているのではないかと、私は心配するぐらい現場は萎縮しています。

    少し具体的な話をします。実は私は今、漢方と西洋医学を融合させた医療が必要だろうということで、色々な形で訴えています。それは私の父親が末期の肝臓がんになったが、それが漢方と西洋医学を融合させることによって完治したということがあった。このときに、医食同源という発想があるわけです。長いもを食べた。長いもを蒸して食べることをドクターから指導を受けて、それを実践したのです。長いもとは何なのか。実は漢方は生薬を組み合わせて煎じて飲みます。その漢方の生薬の中の一番大事なのが山薬というもの。これは何かというと、長いもを干したもの。長いもを干したものを煎じて飲む、これが漢方。ところが、その長いもを蒸したものをそのまま食べる、これは食です。実はこれが同じ効果があるということを実践した。それは何かというと、胃の吸収力を高める。胃の吸収力を高めることを実践したことによって、私の父親は、まさに自己免疫力が高まって、そしてがんを完治させることになった。

    今、私が話をしたこのストーリーは、実はテレビでは発言できないのです。これは実は政府の科学研究費がおりてきて、私は「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究」の班長までやりまして、こういう話をもとにして西洋医学と漢方を融合させていこうという話までしています。その研究会でそういう話をしていることを踏まえても、私はあるテレビ局でその話をしました。そうしたところ、その部分がやっぱり引っかかって、放送されませんでした。あるところに持っていった企画の中にもその話が入っていると、やはりこれは間違った情報になるかもしれない、エビデンスはどこにあるのかという話になってくる。つまりこれは「発掘!あるある大事典Ⅱ」の納豆ダイエットの後遺症がこんな形で出ているのかと私は思いました。

    そういうことによって、言いたいことが言えなくなっているのが現状です。その現状、つまりそれはBPOに上がるまでの話で、現場が萎縮しているという材料を踏まえて判断していただきたいと私は思います。だから、今日はあえて具体的な材料を提供しました。

    【郷原構成員】 私が言いたいことも基本的にその方向とあまり変わらないです。私はかねてから、コンプライアンスは法令遵守ではなくて社会の要請に応えることという観点で考えています。そういう観点からは、コンプライアンスによって萎縮すること自体が本来おかしいわけです。本当の意味で放送が社会の要請に応えようとする自由な活動を行っているのであれば、それを束縛することは、そもそもコンプライアンスではないわけです。

    しかし、逆に、コンプライアンスを誤って理解することによって、先回りして、責任回避のために、これもあれもやってはいけないというくせに、あるところでは実に大胆に誤った放送が行われるわけです。それはきちんと正しくコンプライアンスが機能していないから起きる問題であって、本当に機能させるべきところは、むしろ本当に実質的に問題のある放送が行われたときにきちんと調査をして、そこに限定して問題をきちんと明らかにしていくことです。そうすれば、日頃からこれもいけない、あれもいけないと何でもかんでもいけない、という方向にはならないはずです。

    そういう意味でコンプライアンスの方向が間違っていることを考えないといけないし、広瀬会長が言われるように、BPOが今凄くしっかりやっている割には、コンプライアンスが全体的に誤った考え方になっていることで、放送事業者に間違った影響を与えているのではないかという気がします。本当に問題にすべきことは、例えばモザイク映像の問題や、顔なし映像などが平気でまかり通っていることです。そうした問題にはまだ全然手が付けられていません。こういった問題について外国人特派員協会で話をすると、必ず聞かれるのが、「何故、日本ではそんな証言が匿名で出てくるのだ。」と必ず聞かれます。何か理由があって匿名にする、顔をモザイクにするのなら分かりますが、モザイクになっていることがほとんど当たり前のように一般的な状況になっていることが、もっと問題にされるべきだし、そういう意味で、全体的にBPOが本当に正しく適正に機能しているとは私には思えない。BPOがかえって誤った効果をもたらしているのではないかという点に関しては、私も全く同じ認識です。

    【黒岩構成員】 ちょっと私の認識が違うのかもしれないですが、おっしゃっていることはよくわかります。ただ、私は「言論の自由を守る砦」をつくるという、「砦」という言葉にずっと引っかかっているわけですけれども、私の印象としては、基本的な流れは、BPOをもっと強化して、もっとちゃんとチェックしようというものです。放送機関に自由にさせちゃいけない、もっともっとチェックしろと、それが正しいコンプライアンスだと言っているように聞こえてならないです。だから、私はそっちの方向性にあまり行き過ぎると、もうそのこと自体が、「砦」をつくろうというその作業自体が言論の自由をつぶしてしまう。そういう危険性を感じています。

    【郷原構成員】 それは、その「砦」という言葉に若干誤解があるのではないかと思います。私は少なくとも、「砦」という言葉がこのフォーラムで出された経緯について、一応シンボリックな言葉として「砦」という言葉を使う必要があったとしても、中身は全く白紙だったと思います。その「砦」をどういうものにするかはここで議論すべきことであって、黒岩構成員がおっしゃるような、とにかくどんどん規制を厳しくして、皆が萎縮する方向にもっていくのは、決して「砦」でも何でもないと思います。やはりそこの方向性を、確かに黒岩構成員が言われるようにもう一度ここで確認する必要があると思います。

    【五代構成員】 BPOの議論の中で、私が参加している際にも、今の萎縮という言葉が何度も出てきました。「現場が萎縮する」と。その「現場が萎縮する」という言葉に私たちが萎縮しそうになります。その意味がおわかりでしょうか。つまり、色々意見を言うことが結果として現場を萎縮させ、何もできなくなると言われるのでないか、とても気になるのです。BPOの「放送と人権等権利に関する委員会」はで委員に自由に発言させるという点に非常に気を配っておられました。ですから、どんな小さなことでもきちんと受け止めて真面目に議論してくださり、あの雰囲気は、私個人は非常に評価しています。ただその時に、現場ではこうだという情報が聞こえてくると、私たちの発言が、現場の人たちに対して無形のプレッシャーになってしまうのではないかと、逆に萎縮するような気分もありました。私もかつて何年間かの現場経験もございますが、やはり立場が違うと、なかなか相互に難しいものだという印象です。

    【黒岩構成員】 今日、まさに大臣が最初におっしゃった、「言論の自由を守るというのは非常にデリケートな問題である」という指摘は、非常に正しいと思います。今、(五代構成員が)おっしゃったように、萎縮、萎縮と両方が思っていて、それで結果的にどうなっているかというと、もっと萎縮してくる。そういう悪循環に陥りがちなぐらいデリケートな問題です。郷原構成員がおっしゃった「砦」は、要するにここで中身を議論すればいいですと言っても、やっぱり砦は砦です。言論の自由を守るという話であれば、それでいいのではないでしょうか。それが、何故か「砦」という言葉がついているわけです。「砦」というと、やはり我々の頭の中には「砦」が浮かぶわけです。「砦」が。そうすると、やはりデリケートな問題にかなり強力な圧力がかかってくる。もうそのこと自体が圧力になってくると私は認識しています。

    【音構成員】 BPOに関して、一度ご報告はしていただきましたけれども、先ほどの郷原構成員の「もう少し個別具体的な内容について検討すべき」という発言について、私も同感でして、もう少し深掘りしたほうがいいと思います。そのことによって、BPOの今の活動がより見えてくるのでは、というのが片方であります。

    もう一方で、BPOは、今の仕掛けでいいますと放送局とBPOとの契約関係で成り立っております。先ほど重延構成員からご案内ございましたけれども、制作会社の方々など放送現場で実際に番組制作に携わっている方々は、放送局員に限らずもう少し広い状況があります。原口大臣のご発言が今日配付のペーパーに出ておりますけれども、まさに「言論・表現の自由はジャーナリストだけの自由ではなく、国民全体の自由と捉えるべき」と考えますと、まず放送に限定して話をすれば、実際に放送で表現活動に携わる担い手にとって、このBPOがどう認識されているのか、再度確認する必要があるのではないでしょうか。先ほどの萎縮論は、まさに私もちょっと楽しんだところがございますけれども、例えば、BPOから出されたワイドショーに関してのレポートの中では、放送現場ではBPOの名前は全然知られていないと書かれているところもありましたし、もう一方で、BPOがこれだけあるから非常に日本は進んでいると書かれているレポートもあります。実態としては、まさに先ほどのお話にありましたように、どこまで機能しているのかが、見ている方によって相当違っているのではないか。その確認はここで一度されるべきではないかと思いました。

    【木原構成員】 札幌から来ておりますので、地方はどう思うかという観点から発言させていただきます。私は北海道にいると、BPOというものをあまりよく知りませんでした。このたび、本当にたくさんの資料を送っていただいて、こういうことをやっていらっしゃるのだととてもよくわかりました。北海道のことがたまに出てきますが、あまり出てこない。また、北海道で起きたことを東京で議論することに関して、実際にはわかってもらえないのではないかという気がしております。BPOの方の発言の中にもありましたが、地方を巻き込むことができない悩みがあるということもおっしゃっていました。

    私としては、やはり、地方ごとの情報の「砦」というものが必要なのではないかと思います。それは、地元のNHKや各民放やコミュニティー放送も参加したものであるべき。コミュニティー放送に関しては全くBPOが関知していないということで、コミュニティー放送を聞いて電話をしても、それはちょっとうちでは、となるようなので、地域の色々な放送局が関わって運営していくようなものが必要なのではないか。それと、監視のようなことではなくて、例えば子供たちのメディアリテラシー教育を担うものというところからも、そういうことが必要なのではないかと思います。

    大臣が言われたように、ジャーナリストだけではなく国民がということであれば、一人一人がジャーナリストの教育を受けなければならないと私は思います。市民参加の、一般の人が参加できるような、地域がわかるような「砦」であって欲しいと思います。

    これは具体例ですが、札幌では、市民でつくる「メディアアンビシャス」という会があります。私も入っていますが、年会費を3,000円払って入るのですが、この会は、優れたドキュメンタリーに対して勝手に賞をあげる会です。時間があれば説明したいのですが、この会は、言論の自由や表現の自由を強く意識した会だと思っています。

    そんなことで今までは、放送が、水が下に流れていくようにキー局から各地域に情報が流れていくという気がしておりましたが、これからは、地方から情報が逆流するような時代になっていくと思います。札幌の放送も今ここですぐ聞けます。そういうことから、やはり地域でもしっかりとした拠り所が欲しいというのが私の考えです。

    【浜井構成員】 龍谷大学の浜井です。私も基本的には郷原構成員と問題意識を共有していて、メディアがあまり真実性のない話をどんどん伝えていく中で、世論がそれに動かされて情動的な反応が起きていくことに危機感を抱いています。ですから、そういう意味では、メディア全体として、あるいは各放送局の中で、放送している情報の真実性を何らかの形でチェックするシステムをつくっていく必要があると思います。根拠のない情報によって世論が作られるのは危険です。ただ、黒岩構成員が危惧されているように、強権的な「砦」をつくってしまうと、そこが何らかの規制機関になってしまいます。その規制機関によってメディアが萎縮することがあってはいけないし、それは最近役所の中でよく見られるような、郷原構成員が批判しているような、いわゆる「事なかれコンプライアンス」につながっていくのだろうと思います。そんな砦をつくってしまうことは誰の利益にもなりません。

    あまり議論を拡散するつもりはないですが、私がメディアリテラシーについて繰り返し言及しているのは、結局のところ、砦をつくったらつくったでいろんな問題が起きてしまう。賢い視聴者を育てていけば、ある程度そういう問題は解決すると思います。賢い視聴者が、健全な「表現の自由を守る」砦になるのです。

    では、具体的にどうしたらいいのかと色々悩むのですが、今、先進国では劇場型の犯罪報道によって、世論が情緒的にあおられてうまれた厳罰化が非常に大きな問題となっています。これをポピュリズム厳罰化といいますが、3月にノルウェーに調査に行ったときに、ノルウェーはそういうものの影響をあまり受けていませんでした。それはどうしてかというと、リテラシー教育が活発に行われていることが1つの要因だと思います。それとやはりオンブズマン制度です。専門家によるチェックだけではなく、オンブズマンに市民が参加することで、単に報道をチェックするというよりは、市民が一緒に番組をつくっていくという意識がうまれる。オンブズマンに参加することでマスコミの実態を知り、当事者意識が生まれ、その中でリテラシーが高まっていくところがあるので、そういうものも1つの落としどころなのではないでしょうか。決して議論をそちらに拡散しようと思っているわけではなく、砦をつくるつくらないの議論だけではなく、そういうものも1つのアイデアであり、必要な観点ではないかということで発言させていただきました。

    【濱田座長】 何度かといいますか、今に限らずこれまでも言論の自由を守る砦の「砦」の意味が話題になってきました。ちょうど前回の第6回会合のフォーラムの議事録があると思いますが、3ページのところをご覧いただければと思います。これは前に私が説明で申し上げたことですが、「砦」は、ある1つの組織だと。例えばBPOや、あるいは独立規制機関など、そういうものとして考えるイメージもあれば、あるいはもう少し大きな、表現の自由にかかわる制度設計、これは社会的な仕組みも含めてだと思いますが、そういう捉え方もあり得るだろう。そうなると、例えば今お話があったメディアリテラシーも大きな社会的な仕組み、「砦」の一部という考え方もできないわけではないという気もします。

    これは、「砦」を今のところそんなにがちがちに考えずに、色々な、今申し上げたかなり幅のある可能性も含めてイメージをしておいていただいた方が、議論があまりぎりぎりと狭いところに籠もってしまわないでいいかという気がします。いずれ最終的なまとめをするときにここはまたご議論いただければと思いますが、今はそのぐらいの気分で議論いただいていいかと思います。

    【黒岩構成員】 言葉はとても大事なものだと思います。座長のおっしゃる、表現の自由を拡大するための制度設計、あるいは強化策と捉えることもできるだろうと。でも、言っても、やっぱり「砦」という言葉からはそういう意味で出てこないです。言葉は一人歩きしていきますから、我々がここで深いちゃんとした議論を何回も重ねながら、いやこれは心の中の「砦」ということもあるとか、色々なことを言っても、外に出ていったときには、やはり「砦」ができるということになっていきます。それが怖いです。

    【濱田座長】 それはおっしゃることはよくわかります。ただ同時に、こういった自由の「砦」――ここには憲法学者が何人かいますが、例えば、「憲法は人権の「砦」だ。」と私たちは言ってきました。やはり「砦」なのですね。そこは一度頭を開放していただいてよいのではないかと思います。大臣を前にして言うのもなんですが、最初にどうも独立規制機関のイメージが先行したもので、「砦」にとらわれている感じは文脈上あるかもしれません。ですが、そこは改めて大胆に頭を解き放していただきたいと思います。

    ただ、言葉が持つ危険性は重々感じます。そこは十分意識をしながらこれからも議論をいただければと思います。

    【宍戸構成員】 今、色々非常に面白いお話を伺っておりましたので、少し感想を申し上げさせていただきたいと思います。

    「砦」という言い方がまずければ、結局は「盾」ということとほとんど実質的に同じだろうと思います。私もこの場で憲法学者として末席を汚させていただいている人間として、お手元の資料に日本国憲法の条文がついているので、前に私自身が報告したことを少し補足させていただきたいと思います。関連条文・判例等の資料の2ページ目の報道の自由に関する裁判例として、「博多駅テレビフィルム提出命令事件」がございます。ここでは、報道機関の報道とは、国民の知る権利に奉仕するものであって、国民が国政に関与するにつき重要な判断の資料を提供するものであるとされるわけです。そして、その国民の知る権利の中身は、その上の「法廷メモ訴訟」にありますように、各人が自由に様々な意見、知識、情報に接することであろうと思います。

    ここから私が申し上げたいことは、4ページ目にあります長谷部座長代理の教科書から引用されているものと実質的に同じことになるのですが、放送については、国民が多様な情報を知る、それも言論・情報の提供、真実の情報に立脚した上で様々な政治なり社会についての物の見方や意見を提供されることが、放送の特質であり重要なポイントだろうと思います。

    黒岩構成員のお話を聞いて非常にショックだったことは、BPOという存在が、本来の放送が果たさなければいけない多様な言論を国民に提供することに対して、かえって萎縮効果を招いているのではないかというご指摘です。これはもし現実にそういうことがあるとしますと、放送が本来国民の知る権利に奉仕する存在としてやらなければならないことと、全く真逆の効果が起きているわけです。

    他方BPOが、放送番組に対する一部の国民からの過剰なバッシングに対して、例えば放送番組を制作されている方の「盾」となり、本当はこの番組はこういう趣旨でつくられていてそれで問題ないということを説明する。あるいは本当に真実性に問題がある番組があった場合には、郷原構成員がよくおっしゃるように、厳しく叱って、放送の在り方全体を良くしていくことが、BPOに本来求められている役割だったはずです。これが本当に放送現場においてどれほど認識されているのか否か。もしそれがうまくいっていないとすれば、どこに原因があるのか。現場に原因があるのか、BPOのやり方に原因があるのか。あるいはもしそれに問題があるとすれば、どう取り組んでいけばいいのか。例えばもっとBPOを準司法的な、裁判に近いような形にすればいいのか、もう少し視聴者にこのBPOの在り方を認識していただくのかとか、そういった論点を絞って議論を深掘りするために、BPOに幾つか具体的な質問を投げかけてみる。この場に呼んで突然ご質問しても立ち往生されるだけでしょうから、なるべく事前にこの構成員の中で意見を出し合って、具体的な質問項目なりを立てて議論したほうが有益なのではないかと思った次第です。

    【郷原構成員】 今の宍戸構成員のご意見、全く私も同感で、BPOの機能がやはり誤解されているのではないかと思います。基本的には放送事業者が自由に色々な報道を行っていける環境をつくることが重要であり、だからこそ、何か問題があった際の視聴者との間でのトラブルや、社会的にも問題にされかねないようなことになったときは、その放送事業者の事後対応がきちんと行われているか、誠実な対応が行われているかをきちんとBPOが事後的に評価をして、問題があれば問題を指摘する。そしてそれによって、こういう問題を二度と起こさせないようにすることがもし確保できれば、問題にした人に対しても、BPOの言っていることが信頼されるかもしれないし、それによって、それ以降の自由な活動が一層可能になるべきだろうと思います。ところがそうではなく、BPOにはとにかく文句を言われる、勧告をされる。これは不名誉なことだから、そういったことにならないように、事前に、少しでもBPOに指摘される可能性のある行為は全部やめておこうという自制が働き、働かないところはとんでもない番組が起きる。そういう方向で行けば、全くいい方向に向かないわけです。ですから、結局、それを受けとめる放送事業者側のプロフェッショナリズムにかかってくると思います。やはり使命感と、何を目指して放送をやっているかがしっかりしていないと、せっかくつくった機関もよくならない。「砦」という言葉をやめるとしても、結局何かそこに働いてくれる機関は必要だと思います。

    【黒岩構成員】 私は、現場のイメージを、たまたまこの場ではBPOと言いましたけれども、BPOだけではないです。今、いろんなところですぐに訴えられます。色々な裁判沙汰を抱えるわけです。そうすると、面倒くさいといえば面倒くさいということもあり、だから慎重にならなければいけないという、色々な意味を含めた意味での萎縮が実はあると思います。現場とはそういうものなのです。だから、今の話もとても説得力があったのですが、最後には、BPOがこうであっても、やはり何らかの組織が要るのではないかという話になってきた。やはり何かをつくろうとしているということですよね。私が言いたいのは、BPOですら現場に対する萎縮効果を与える。いわんや、また新たな組織をつくったら、組織をつくれば何とかなるというのは、この日本の国の大きな過ちであり、病気だと思います。そんなものはつくらない方がいい、つくったらもっと萎縮するだけである。また別のことを考えなければいけないと私は思います。

    【郷原構成員】 組織をつくることが目的だと言っているわけではありません。BPOという組織がせっかくあるのだから、そういう方向に活用したらいい。BPOがなくても訴訟を起こされるかもしれない。BPOが正しく機能すれば、逆に訴訟を起こされないで済むかもしれないのです。BPOはそういうものでなければいけないと思います。訴訟による解決は、私は本当に不毛だと思っています。私自身も一応法曹資格者ですけれども、そんなことをいつも気にして放送現場でやらなければいけないことは不幸なことだと思います。ですから、BPOとは別に組織をつくることに私はこだわっているわけでも何でもありません。

    【広瀬オブザーバ】 放送事業者あるいは番組編成の自由に圧力をかけるものは具体的には何かということについてです。1つはやはり、よく新聞・雑誌でありますが、おたくのような編成の仕方をするならば広告を出しませんといった、その種の圧力が1つあります。しかし、これは滅多にあるものではないし、テレビに対してそういう経験を私はまだしておりません。では具体的に何かといいますと、それは要するに役所から色々指導を受けるという点です。だから、私は「砦」という言葉にあまり抵抗感を感じないのは、それは役所の圧力をも、あるいは与党の圧力と言っていいかもしれませんけれども、政治なり役所の圧力を阻止するものだという意味では、「砦」はあるだろうという気がするのです。

    早い話が、皆さんはどう思うか知りませんけれども、今、選挙中で、投票日は20時まで投票時間があって、20時を2、3分過ぎた頃から当確がどんどん出てきます。しかし、大体選挙のたびに全国で1つか2つ当確の打ち間違いがあります。それに対して、投票日の1週間、2週間前に役所から全放送事業者に対して、打ち間違いのないようにしていただきたいという指導がございます。おそらくここにいらっしゃる方の約半分は、それは当然の注意ではないか、事前の警告ではないか、仕方ないことではないか。そのようにとるのではないかと思いますが、実はそれが行政指導の始まり、圧力の始まりと言ってもいいと思います。「用心しなさい」ということは実は全く不要なことであって、そういうことを言う権限は放送法上どこにも書かれておりません。前回の、去年の衆院選挙まではそれがございました。今回は目下出ておりませんし、砦論議の真っ最中に総務省がそういうことを言ったのではおかしいし、出さないだろうと私も考えております。

    その行政指導は私にとってみれば、非常に今、目下のところ、放送にとって煩わしいといいますかプレッシャーになるわけです。本来、放送法上許される行政指導は外形的なものです。例えば、番組審議会をつくれとされているのにつくっていないとか、番組基準をつくって公表しろとされているのにそれをつくっていないとか、そういう外形的なものに対して、たしか5つか6つかあると思うのですが、それに対しては、違反していれば行政指導を受けても仕方ないことだと思います。しかし、その他一般の番組についてこうした方がいいといったものは、なくもがななことがこれまでにいくつもあって、そのためにこの「砦」論議があると私は受け取ってきました。ですが、確かに、屋上屋を重ねる既成のものでは本当に意味がない。具体的に何が放送の番組編成の自由に圧力をかけているかと言えば、まさにそういうことであって、それを念頭に置いて議論すれば、結論はもっと早く出てくるのではないかという気もいたします。

    【宍戸構成員】 今、広瀬オブザーバがおっしゃったことは私自身がプレゼンで申し上げたことでもありますし、今後、議論の深化の、「行政による対応の現状と課題」で深掘りされて議論されることになるだろうと理解しております。

    それと、もう1点だけ。例えばBPOによって放送を色々な批判から守る側面、自由な言論、多様な言論を放送事業者がしていただくための環境整備があるはずだという話がありましたが、これはおそらく、本来各放送事業者が自主的に取り組まれることの延長としてBPOがあるという理解なのだろうと思います。各事業者の方の取組で、今日お配りいただきました「NHK視聴者サービス報告書」を拝見しますと、実に多くの番組に対する意見、まさに重延構成員がおっしゃったような様々な意見があって、それに対してどう対応をしたかが見える形で提供されているわけです。こういった見える取組は、どれほどNHKやそれ以外の放送局でなされているか。それがどれだけ効果があるのか。これは、おそらく1つ重要な問題ではないかと思います。

    【濱田座長】 それでは、まだご意見、ご議論があろうかと思いますが、今日のところはこのあたりで終えさせていただければと思います。どうも大変活発にご議論いただいてありがとうございました。

    どうまとめるか、大変、次回の持ち方が頭の痛いところなのですが、少しここは大臣はじめ政務三役にも少しお知恵をいただいて、それから座長にご一任いただくということでよろしいでしょうか。

    なかなか皆様方、すぐに何か解決に向けて一直線に行くことではないので、まどろっこしく思われているかもしれません。しかし、一種の現場感を私たちは持たなければいけない。この現場は放送の現場、あるいはつくる現場、それから被害の現場も含めてです。それから同時に、何か1つやればそれで済むという話ではないという、一種の全体感を持って考えていかなければいけない。その現場感、全体感をどう私たちがうまく獲得できるかで、今、若干もがいているところにあるような気がします。そのあたりを少しずつうまく詰めていけるように、次回も考えてみたいと思います。

    それでは、遅くなりましたが、最後に原口大臣からご発言いただきます。

    【原口大臣】 本当に活発なご議論をありがとうございます。
    広瀬オブザーバがお話しになった通達は出ません。記者会見をして、そういったものはもうするなと指示しています。公権力からの「砦」――「砦」という言葉について、私たちはまずFCCということを選挙で言っていたわけです。ただ、そのFCCという機関そのものは一体何なのかを議論する中で、是非ご理解をいただきたいのは、国連の「障害者の権利条約」というものが、長い時間をかけてできました。これは何かというと、障がいを持った人たちの権利とは何か、差別とは何かということを議論していったわけです。差別とは何かということを定義するだけで大変多くの時間を費やしました。そして、直接的差別だけではなくて、間接的差別として、合理的な配慮を欠いたものは差別であるという定義がなされたわけです。では、合理的な配慮とは何か。英語で言うと、”Reasonable Accommodation” といいます。先ほど座長がお話しになった、「憲法が砦である」ということと同じ意味のことを私たちはそこで議論をしていったわけです。差別に対する一人一人の人権を保障するための「砦」とは一体何なのか。それを全部書き込むのかという話でした。それは無理だと、むしろ逆に様々な判例や、あるいは一つ一つのリテラシーというか議論の中で積み上げていくものだということで、国連の「障害者の権利条約」というものは成り立っているわけです。つまり、学びを前提としているわけです。私たちがここで議論をしているのは、黒岩構成員が少し強い表現でおっしゃっておりますけれども、そういう機関のことを言っているのではないのです。一人一人がみずからの言論の自由、表現の自由、あるいは様々な受け手が自由な環境のもとで自由に情報を選択できる、正しい情報を受けることができる自由とは一体何なのか。それを学ぶための1つの方策をここでご議論いただいているということでございます。

    先ほど、民間の広告の話もありました。先ほど黒岩構成員がおっしゃったように、現実に、私も幾つかの番組に出させていただいた際、貸金業法を議論するときは、「ここではもう言わないでください」と、現場から私たち出演者に対するものもございました。色々な制約の中でせめぎ合いながらやっている、先ほど民・民という話もございました。その中で、自由な環境、そして公正な環境をどうつくっていくかが大事だと思います。

    ちょっとホットな話題で、先ほど、文部科学大臣と例の日本相撲協会の話をいたしました。総務大臣としてはどう考えるのかということでございました。私がそこに介入するような話ではありません。しかし、このことは議論としてはきっちり詰めておかなければいけない。実際に相撲協会で何があったのか。それを誰がどのように伝えるのか。それは正しいのか正しくないのかを私たちは、これは総務大臣としての立場ではなく、やはりどこかでしっかりと議論がされるべきだと思います。
    今日は大変大事なご議論をいただきまして、感謝いたします。私たちのこの通信や放送における自由は何に裏打ちされているのか。そして、つくり手も送り手も、そして受け手も、先ほど市民参加という話がございましたけれども、参加することによって学ぶ、学ぶことによって権利が高まる。この仕組みを私たちは「砦」としてつくってまいりたいと考えています。おそらく、党からは、何でFCCをあきらめたのか、勝手にFCCをやっちゃだめじゃないかと言う人もいるようですけれども、私はここの議論は間違ってないと思います。単なる機関をつくって、屋上屋をつくって、それで自由を守ったふりをしているというのは、まさに法令遵守をコンプライアンスと勘違いしている。さらにより厳しい、それこそ言いわけコンプライアンスというのですか、その世界に落ち込まないために何をするかを、是非また座長のもとで深いご議論いただければと思います。

    今日は本当に貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。
    【濱田座長】 どうもありがとうございました。
    次回会合の予定については、事務局から別途ご連絡をさせていただきます。
    以上で第7回会合を終了させていただきます。今日はどうもありがとうございました。 以上

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