「坂の上の雲」のどこが問題なのか? ~地元9条の会で講演~ 醍醐聰のブログ
今日、地元の9条の会(さくら・志津憲法9条をまもりたい会)からの依頼で標題のようなタイトルの講演をした。会の世話人からの事前の説明では、資料はA4サイズの用紙20枚までなら印刷するということだったので、これまでと比べ、資料調べと原稿の作成に時間をかけた。
結局、A4サイズ14枚と年表1枚を準備して会場で配ってもらい、ドラマ「坂の上の雲」に関連した画像と追加資料をスクリーンに映しながら、1時間15分ほど話をした。
主催者によると、参加者は57名とのこと。私の話のあと45分ほど、質問、発言が相次いだ。
「こんな(「坂の上の雲」のような)ドラマを制作し放送することの是非についてNHK内部で議論されなかったのか?」、「時の権力者は歴史の真実を伝える記録を残さないのが常だと心得ておく必要がある」、「いや、以前と比べ、最近のNHKは歴史ものについて踏み込んだ調査をし、優れた番組を放送している」、「戦争を始めるときにはいつも、『自衛のため』が大義名分に使われる。なぜ開戦にいたったのかについて私たちは歴史をもっとよく知り、これからに活かす必要がある」・・・・・。
集会のあと、近くのレストランに移動してお茶とケーキで1時間ほど懇親会。参加者は20名ほど。「坂の上の雲」をめぐって活発な議論が続いた。そこでは、学校時代、近現代史を学ぶ機会があまりにも少なかった、だから、明成皇后殺害事件などまったく知らなかったという人が多かった。
日頃、歴史や政治について会話をしたことのないご近所の方も多数参加されたので、いつもより緊張したが、これまでに自分で調べ、考えてきたことを身近な地域の方々に話し、議論を交わす機会を持てたことは大変ありがたかった。以下、3回に分けて、準備した資料を掲載しておきたい。
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