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2010年3月 3日 (水)

英BBC 新経営計画案を発表

イギリスの公共放送BBCは2日、若者向けの娯楽番組などを減らす一方で、ニュースや番組の質の向上に重点を置くとする新しい経営計画案を発表しました。

これは、BBCの経営を監督する「BBCトラスト」が発表したもので、経営計画案では、メディアを取り巻く環境が大きく変化するなか、公共放送のあり方も見直す必要があるとしています。
具体的には、音楽専門ラジオ放送など2つのラジオ放送を打ち切るほか、若者向けの2つのテレビ番組を中止するなど、民間放送が得意とする若者向けの娯楽番組を減らすとしています。
また、インターネット事業の予算を25%削減するとしています。その一方で、ニュースや番組の質の向上に重点を置き、こうした分野への予算を大幅に増やすとしています。BBCはここ数年、インターネット事業に大規模な投資を行うなど、積極的な経営の多角化を進めてきましたが、こうした方針に対しては、民間のメディアを圧迫するという批判が出ていました。
(3/3 NHK)

BBC、サイト半減…管理職報酬25%削減
 【ロンドン=是枝智】イギリスの公共放送である英国放送協会(BBC)は2日、2012年度末(13年3月末)までに番組制作部門の経費を25%削減することなどを柱としたリストラ策をまとめた。

 幹部の高額報酬や組織の肥大化路線に対する批判の高まりに加え、5月にも実施される総選挙を前に与野党から風圧が強まり、ようやく重い腰を上げた格好だ。

 リストラ計画には、〈1〉関連ウェブサイト数を現行の約400から12年までに半減〈2〉若者向けテレビ番組やラジオの音楽番組の一部廃止〈3〉13年までに上級管理職の報酬を08年度比で25%削減、人員を18%削減――などが盛り込まれた。

 BBCがリストラに踏み切る背景には、商業部門の拡大路線により、英国の放送業界で独り勝ちすることへの強い批判がある。

 さらに昨年、マーク・トンプソン会長の08年度の報酬が83万4000ポンド(約1億1100万円)だったことが発覚。ブラウン英首相の年間給与(19万7689ポンド=約2600万円)を上回る幹部が30人近くいたことも明らかになった。

 トンプソン会長の08年度の経費は約35万ポンドに達し、豪華パーティーへの出席や高級シャンパンの購入代に加え、会長の家族の休暇中の飛行機代なども経費計上したことが分かり、英メディアから一斉に非難を浴び、逆風が一気に強まった。

 BBCは日本のNHK同様に受信料制度(年額142・5ポンド=約1万9000円)で成り立っている。08年度の受信料収入は約35億ポンド(約 4600億円)。子会社を通じ、世界にニュースや番組を配信する有料放送や広告収入もあり、グループの総収入は49億ポンドに達する。今後、受信料の有効 活用と同時に、ニュース解説の強化など番組の質向上を図る考えだ。

 一方、NHKは10年度収支予算案で赤字となっている。人件費を含めた経費削減を求める声もあり、BBCのリストラ策が関心を集めそうだ。

(2010年3月3日20時15分  読売新聞)

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