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2009年12月18日 (金)

「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」を傍聴して:メディア総合研究所

16日午後5時30分から午後7時まで開催された「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」の初会合を傍聴しました。会合の模様は初めてインターネット中継もされました。
会議そのものはまったくの自由討論で、上杉隆氏は記者クラブ廃止を主張し、郷原信郎氏は自主規制中心の放送規制を「歪んだ構造」だと批判。刑事法の浜井浩一教授は情緒的報道が厳罰化を生んでいる、と述べていました。

 

原口総務大臣はあいさつで「国民のコミュニケーションの権利の保障」を冒頭に述べるなど、これまでの総務省の審議会や懇談会とは異なった趣でしたが、やはり懸念材料があります。
ひとつは、配布資料(これも総務省のサイトにアップされています)にあるように、アジェンダ(議題設定)として放送業界の自主規制やBPOの取り組みの検証がまず冒頭に掲げられていること。
本 来なら、放送行政のこれまでの検証をまず行う必要あるのに、それが後回しになっている感じなのです。それと、産業振興が議題として並列されていること。市 民メディア系の人やソフトバンクの孫正義氏が地域振興、文化振興の観点から議論を促していましたが、独立行政機関を作るべき、ということを強調して発言し たフォーラムの構成員はほとんどいませんでした。
立教の服部孝章さんは地上放送のデジタル化の問題を指摘しましたが、これに反応した人も誰もいませんでした。
全 体に、話題は放送に関することばかりで、通信はオブザーバーの事業者の人たち(孫さんもオブザーバーですが、いちばん発言の機会が多かったように思いま す)が少し触れた程度で、その内容はKDDIの小野寺社長が「通信の秘密」のあり方について議論してほしい、というもの。本音はフィルタリングはやりたく ない、と言っていました。おそらく議論の方向性をとりまとめるであろう長谷部恭男教授は一言も発言しませんでした。

一方で、この日の議論 とは関係ありませんが、例の「情報通信法案」は来年の通常国会に提出するようです。フォーラムの議論と関係なく法案審議を進める、という姿勢に強い疑問を 覚えます。このあたり、何か反応しておく必要を感じます。 非常に簡単ですが感想をあげておきました。
メディア総合研究所

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