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2009年7月 9日 (木)

「開かれたNHKをめざす全国連絡会」参加の呼びかけ

「開かれたNHKをめざす全国連絡会」は2009/03/13に「署名にご協力いただいたみなさんへ御礼とご報告(開かれたNHK経営委員会をめざす会)」(または”ニューズレターNo.10”の5ページ)で

”「開かれたNHK経営委員会をめざす会」では、この取り組みを今後どのように継承してゆくかを議論し、次のステップに進みたいと考えています。 新たなご提案をまとめることができましたら、再びみなさまに呼びかけたいと思います。----とご報告しましたが”

「めざす会」を発展改組した新組織で、これまでの運動の経験を生かし、新たな共通の活動目標を実現するための全国連絡組織として本年6月に再出発したものです。
 (以下はその呼びかけ文です。)
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「開かれたNHKをめざす全国連絡会」参加の呼びかけ
                   2009年6月22日
         開かれたNHKをめざす全国連絡会
  (世話人)

松田 浩(メディア研究者・元立命館大学教授)
醍醐 聰(NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ共同代表・東大教授)
岩崎 貞明(メディア総合研究所事務局長・放送レポート編集長)
隅井 孝雄(日本ジャーナリスト会議代表委員・京都ノートルダム女子大学客員教授)

         (参加団体)
                                    NHK問題大阪連絡会
                                    NHK問題京都連絡会
                                    NHK問題を考える会(兵庫)
                                    NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
                                    放送を語る会

 「開かれたNHK経営委員会をめざす会」(以下、「めざす会」)は2008年10月結成され、〝視聴者主権〟の理念のもとNHK経営委員候補の推薦運動を中心に取り組んできました。

この運動がめざしたのは、政府(内閣総理大臣)がNHK経営委員の選定と任命の権限をにぎる現行の仕組みに公募・推薦制導入の道を開き、経営委員選任のプロセスを、よりオープンで視聴者参加型の公正な枠組みに改革していくことでした。桂敬一・湯山哲守両独自候補の擁立運動は、そのための重要な第一歩でした。
それは、安倍元首相や菅元総務相によって送り込まれた古森重隆・経営委員長(フジフィルム社長)のもとで経営委員会が政府・財界によるNHK支配の道具に変えられ、公共放送が危機にさらされていたなかで、それに歯止めをかけ、「自主・自立」のNHK、「視聴者主権」のNHKへと大きく流れを変えることを意味していました。

 幸い「めざす会」の呼びかけは各方面から広く支持され、「NHK経営委員の公募・推薦制と古森重隆氏の不再任を求める」署名では全国から15,023筆の賛同者名簿を集めて、内閣府や野党各党に提出することができました。
また桂敬一・湯山哲守両独自候補推薦の賛同署名は2061筆に達し、川口幹夫・元NHK会長をはじめ、放送倫理・番組向上機構(BPO)初代理事長清水英夫氏、ジャーナリスト・元共同通信社長原寿雄氏、経済評論家内橋克人氏、福岡大学名誉教授石村善治氏(言論法研究者)など多くの著名な方々から力強い推薦メッセージをいただくことができました。
 シンポジウム「開かれたNHK経営委員会をめざして」や院内集会「視聴者・市民の候補者と各界・諸政党との意見交換会」などを通じて世論に訴え、各政党まで議論の輪に加えてメディアで大きく取上げられたことも、運動として貴重な収穫でした。
 今回のNHK経営委員の選任過程は従来と大きく異なる展開をみせましたが、その背景に視聴者・市民運動のこうした高揚があったことを見落とせません。政府の名簿提出に先立って古森重隆委員長が異例の一期限りで辞意を表明したこと、参議院で政府の提案した4候補のうち古森経営委員長を支えた再任候補2名と財界出身の新任候補1名が野党の反対で不同意になったこと、また政府が2月に再提出した名簿から財界出身の候補者が削られていたことなど――これらは、いずれも運動がもたらした成果でした。 

私たちの推薦した桂敬一・湯山哲守両候補の選任こそなりませんでしたが、視聴者・市民の運動がNHK経営委員選任をめぐって放送史上かつてなかった新しい局面をつくりだした事実は、「めざす会」が経営委員選任にあたって提起した3原則(①公募・推薦制の導入②選出基準の明確化と選出過程の透明性確保③国会同意に先立っての委員候補者の視聴者向け所信表明)とともに、今後の運動への大きな足がかりになるものと確信します。
任期満了の経営委員選任をめぐっての今回の推薦運動は、委員が決まったことで一応、決着をみました。
これまでの署名活動と候補推薦活動を収束させるにあたり「めざす会」は会を発展改組し、次の活動目標を掲げて、今後より大きな視聴者・市民運動に取り組むことを、ここに全国各地でご協力いただいたみなさんにご提案します。

「めざす会」を発展改組した新組織「開かれたNHKをめざす全国連絡会」は、これまでの運動の経験を生かし、新たな共通の活動目標を実現するための全国連絡組織として再出発します。
各地の皆さんに広く議論をお願いすると同時にし、趣旨に賛同する多くの団体や個人の方々が、この運動に参加してくださることを心から期待します。

「開かれたNHKをめざす全国連絡会」
《 活動目標 》
    公共放送・NHKが自主・自立の立場で「放送の公共的機能」を貫けるよう、〝視聴者主権〟の理念にもとづいて各種の取り組みを進める。必要に応じて見解表明や署名運動、申入れなどを行う
 視聴者・市民に開かれた公共放送に向けて会長・経営委員の公募・推薦運動を引きつづき推進する。また委員選任の公正な仕組みについても改革案を研究、提起する。
   NHKをめぐる国会審議のあり方については、予算・事業計画案の国会提出に先立って与党が審議・承認する放送法逸脱の慣行を廃止させるなど、政府・与党の政治介入を封ずるための方策を追求する。
   政府・与党による政治介入の根源である現行電波・放送行政の仕組みを変え、政府からの分離をめざして合議制「独立行政機構」などの導入を研究・提言する。
   膨大な数の〝テレビ難民〟世帯の出現が危惧される2011年7月のアナログ放送一方的打ち切りに反対し、停波時期については、民主的な合意形成を求めていく。
    視聴者・市民の立場から制作者・ジャーナリストの「内部的自由」確立のために尽力し、放送労働団体などとも連携してその実現をはかる。
 その他、広く放送の公共性を守るために、必要に応じて、さまざまな取り組みを行う。
 以上の目的を達成するためには、広範な世論と社会的合意の形成が欠かせない。そのために各方面の研究者、職能団体と力をあわせて視聴者・市民の立場に立ったメディア政策やコミュニケーション政策の確立をめざし、シンポジウム・講演会等を通じて広く国民的論議を組織する。
                          以上
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「開かれたNHKをめざす全国連絡会」が発足
http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/news13.pdf

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コメント

NHK籾井新会長が,2014.01.16に行った会見詳報1,2,3を,Asahi Digital(URLは末尾に示す)で全て読みました。海外報道も翻訳版ですが読みました。
「慰安婦」に関する発言内容は勿論問題多き発言ですが、その事は別途追及するとして、全般に言葉使いが荒い事と、「失礼しました。じゃあ、全部取り消します。」という口の軽さは、この様な養殖に就く資質を全く持ち合わせていないという、明確な証明です。
このコミュニティーを通じて、進退を迫りましょう。
また私が視聴した限りではありますが、当のNHKが会見内容を全く報道していないのは、報道機関として使命を果たしていません。

http://digital.asahi.com/articles/ASG1T5J3XG1TUCVL005.html?iref=comkiji_redirect&ref=nmail

投稿: 角田 俊晴 | 2014年1月27日 (月) 12:51

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